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ゲネプロ

6.3

ゲネプロは大久保の、
クラシックスペース。

東京交響楽団の拠点。

本格的なリハーサル室で、
気持ちもアガる。

ソリストと微妙に合っていない。

指揮者がイラつき、
奏者の不信を買っている。

管とも呼吸が合っていない。

やっと一度に全曲を通したので、
ようやく全体の流れを掴んだ。

アレグロ、アンダンテ、
メヌエット、アレグロ。

これが3セットあるわけで、
木を見て森を見ずだった。

森が見えたと思った。

ハフナーの8曲目、
後半の繰り返しがなくなった。

明日は本番。

前日のゲネプロがこんなものなのか、
初めての僕にはわかるはずもない。

ホテルに向かい、
ラウンジで寛いで、
ヘアカットした。

部屋で今日の録音を聴きながら、
楽譜の最終チェックをする。

快適な夜だった。

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