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カレーライス

小説のタイトルである。

2005年頃、小学6年生の国語の教科書に、
重松清が描き下ろした短編だ。

昨年から5年生になったようだ。
もちろん僕は、読んだことがなかった。

だが実はいつの間にか、
重松清の著書は、僕の本棚に並んでいる。

平成不況下の子どもやお父さんを丁寧に描き、
家族の希望や心の成長を主題にした作品が多い。

2000年に直木賞を受賞し、
NHKでドラマ化され、一躍脚光を浴びた。

最近の作家は、普遍的な物語を嫌い、
新しさ、自分らしさを追求している。

それはそれで、創作には必要だが、
時代を超える名作には、普遍的な主題が強い。

教室。誰もが当たり前に通る場所。
ひとりひとり違うのに、同じ。

「カレーライス」はようやく昨年、
新潮文庫で刊行された。

だからもう15年以上前の、
平成真っ只中の作品であっても、
知らない大人がいて当たり前だった。

子どもが知っていて、大人が知らないことは多い。
世代間ギャップどころではない。

教育が違うのだ。
今の子どもは、正解を求められていない。

正解は一つじゃない。

原爆や原発を見れば、
大人だってわかるはずなのに。

本当に大切なものは何なのか。

童心を思い出すだろう。
そして子どもから教わる勇気を持とう。

そう勇気こそ、青春の果実だ。

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