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鍵の付いた日記

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現在53記事(11/20現在)。MAXである100記事まで追加される予定。昔、VALUのホルダー限定投稿で書いている雑記を引き継いだものです。VALUは終わってしまったね…。
基本的にはただの日記・雑記です。でも「金返せ!」と言われないように、雑記とはいえ、読んでくれた人に… もっと詳しく
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#エッセイ

引っ越し日記、その二

引っ越し日記、その二

先日「多くの人が何を求めているのかわからない、みんなはゴールドを欲しがっているのに私だけが海辺で1人珍しい石を探している感じだ」と愚痴みたいなことを書いたが(みたいなこと、というか愚痴だが)そんな私にも1つ、みんなが欲しがっているゴールドで、自分も欲しいやつがある。それは「部屋をいい感じにしたい」というゴールドである。私は「遠出しろい」と言われたら「じゃあアルゼンチン(飛行機で30時間)行ってきま

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【10/3】引っ越し日記、その一

【10/3】引っ越し日記、その一

このnoteとはてなブログのほうを長らく放置し、最近は書くものがほぼAMの連載だけになっていた。その詳しい理由はいずれはてなブログのほうで触れるとして、やっぱり1年近く利益を度外視した散文を書かないでいると、利益を度外視した散文こそを、何か書きたいと思ってくるものみたいだ。

ただ、これは時代の流れなのか自分の脳の老化のせいなのかわからないが、最近は昔に比べて自分の考えを文章にまとめるのが下手にな

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【5/21】差別、ダークツーリズム、物見遊山

【5/21】差別、ダークツーリズム、物見遊山

このnoteは、2020年11月に「ホームレスを3年間取材し続けたら、意外な一面にびっくりした」というcakesに掲載された記事が炎上してしまったとき、ちょっと自分の考えをまとめておこうかな〜と思い書き始めたが、あまり上手くまとまらなかったので一度お蔵入りになったものである。そして、そのまま日の目を見ることなくポチッと削除ボタンを押そうかと思っていたところに、新今宮ワンダーランドのPRであった某n

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【3/31】人の手とマッサージ

【3/31】人の手とマッサージ

「君は”ゴッドハンド”に出会ったことがあるか?」と問われたら、私は、「ある!」と勢いよく答えることができる。

ちなみに出会った場所は、インドネシア・ジャカルタの空港である。たぶん日本でいう「ても◯ん」的な立ち位置の、クイックマッサージっぽい感じの、おしゃれとかラグジュアリーとかとは程遠い空間のそこに、彼女はいた。

その日の私はバリ島→ギリ・アイル→ロンボク島→ジャカルタと、インドネシアの旅を満

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【3/11】優しさは技術

【3/11】優しさは技術

もう間もなく、賞味期限が切れると私が思っている言葉たちについて。

1. 自分の頭で考えるここ数年のあいだで、「自分の頭で考える」という言葉がかつて持っていた説得力みたいなものが、一気になくなってしまったように感じている。「大量の情報に惑わされず、自分の頭で考え行動しよう」と主張している人がネットワークビジネスをやっていたり陰謀論を信じて拡散していたりなんてのはよく目にする光景で、つまりは、相手の

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【11/19】全方面人格者へ

【11/19】全方面人格者へ

おそらく始まりは、「あの人って営業成績はすごいけど、パワハラで部下を潰しまくってるじゃん。そういう人が"デキル人”としてグングン昇給していくのって、どうなの!?」っていうくらいの話だったのではないかと思う。いくら営業成績がすごいからって、まともに部下の育成ができないような人間を評価するのはいかがなものなのか。

まあ、そりゃそうだわなと思う。私だって、一緒に働くならパワハラセクハラなんてする人は上

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【7/3】信じていたものへさようなら

【7/3】信じていたものへさようなら

数週間前、スーパーの買い物から戻ったときに家のポストを開けてみたら、うちにもばっちり、例の「アレ」が届いていた。アベノマスクである。

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【6/7】自虐される身体、他虐される身体

【6/7】自虐される身体、他虐される身体

ツイッターの森は、思考停止したまま進むと「それ以上奥に入っちゃならねえ……!」ってところにまで侵入してしまい、思わぬダメージをくらって帰ってくることがある。

先日も、何かを調べようとしていて(何を調べようとしていたのかはもちろん忘れた)森の奥深くまで入り込んでしまい、しっかりとダメージを受けて帰ってきた。何を見てしまったのかというと、いわゆる「リョナ」画像、つまり、女性を傷つける表現にフェチシズ

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【5/25】集団的記憶喪失

【5/25】集団的記憶喪失

スペイン風邪がもたらした死者が、第一次世界大戦の犠牲者よりもずっとずっと多いことを、私はこのコロナ禍のなかで知った。「いや、ウィキペディアに書いてあるじゃん」って話なのだが、第一次世界大戦が絡む文学や映画が数えきれないほどあるのに対して、スペイン風邪が主題の文学や映画となるとあまりピンとこない。感染症があくまで自然災害的なものであるのに対して戦争は人為的なものだから、後者のほうを語り継ぐのにより力

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【5/10】理想的な素人

【5/10】理想的な素人

朝、目覚めてTwitterを見ると、「#検察庁法改正案に抗議します」のハッシュタグがTLにずらずらと並んでいた。もちろん今までだってTwitterにはいろいろなトレンドがやってきては去りやってきては去りだったけど、今回のは、ちょっと規模が違う。いろいろな人の意見を読み、法案にも目を通し、私も賛同の署名をしてハッシュタグ付きのツイートをした。

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【5/2】「幸せのイメージ」が酷なのは、誰かをそれに縛りつけるから

【5/2】「幸せのイメージ」が酷なのは、誰かをそれに縛りつけるから

ついに、まったく電車に乗らず家の近所だけで1ヶ月を過ごした4月が終わってしまった。相変わらず「人に会いたい」「話したい」という気持ちは、自分でもびっくりするくらいまったく湧いてこない。しかし、いくら毎朝のヨガを習慣にしているとはいえ、運動不足が極まってきたのかあまり体調の良くない日が続いている。天気のいい日は、なるべく外を散歩しようと思う。

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【4/26】暮らしとイデオロギー

【4/26】暮らしとイデオロギー

最後に電車に乗ったのが、ついに1ヶ月前になってしまった。このまま、電車の乗り方を忘れていきそうである。次に電車に乗るときにはまるで江戸時代からタイムスリップしてきた人のように「こ、ここにPASMOなるものを当てるのか? すると、ピッとなるのか……? なんとワンダフル……!」といちいち感動して挙動不審になりそうだ。でも、来月は美容院に行こうかなー。不要不急って言われればそうなので、本当は行かないほう

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【4/18】コロナ禍の中、日記が書けない

【4/18】コロナ禍の中、日記が書けない

まったく電車に乗らず、近所のスーパーとドラッグストアがリアルな世界のすべてになった生活を始めて、3週間が過ぎようとしている。今週は、比較的穏やかな1週間だったように思う。

いや、アメリカでは死者が3万人を超えたし、イタリアや中国は死者を少なく報告しているのではみたいな不穏なニュースもたくさん見たし、経済や政治に対する不安感は募る一方だし、まったくもって情勢は穏やかではないのだが、それでも「穏やか

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