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日輪の沈黙【目次について】【再UP】

【目次】
 第一章 死者の埋葬
  第二章 花と魚(花)
   第三章 水死
    第四章 おい鐘が鳴ってるぞ
   第五章 火の説教
  第六章 花と魚(魚)
 第七章 日輪の沈黙

【現代長歌】
  「こんな時にあなたは煙草を吸うのね」と
  火葬場の雪、火種の赤、白いけむりに横顔の
  「煙草ぐらいは好きに、いや」
  灰皿に押し付けて消しーーシュポッと時が訪れて
  「気を落とすなよ。君は上で待っていてくれ」
  ・・・・・・
   反歌
  ーー弾けた
          私たちが愛した死者の埋葬
              僕が君の君が僕の

【短歌】
 悩まされ朝影宿る湖に入ればけぶりの晴れる風吹く
 あめつちを流れる大河うたかたに宿る光の常しえの愛

【目次について】
 この頃の私は、エリオットにハマっていた。
 エリオットの何に惹かれたかといえば、
 西洋の「本歌取り」という点である。

 実は、本にする前に、
 現代短歌社賞に送っていた。
 その時は、『荒地』の注のように
 注を並べていたりした。
 しかし、本にするとなった時に
 私は、それをしなかった。

 その名残で、死者の埋葬とか水死
 火の説教という章を作っているのである。

 この目次で分かると思うが
 集中構造で現代長歌集はまとめられている。
 おい鐘が鳴ってるぞ
 を中心に、
 30行の長めの現代長歌
 そして、
 10行の現代長歌のまとまり
 また、
 30行の長めの現代長歌
 となっている。

 ちなみに、
 おい鐘が鳴ってるぞ
 は、現代短歌社賞に
 佳作になった作品である。
 (昔の会社の時)
 現代長歌集なのに
 短歌があるのは、そういう理由である。

 塚本邦雄の処女歌集は
 全然、認知されなかったと聞く。
 岡井隆も第二歌集で、
 評価を得る。
 焦ることはないと言い聞かせている。
 ただ、歌集を出したのは
 一つの焼き印である。
 後退はできない。
 同時にこれが俺だ!
 と、丘の上で叫んでいるようなものだ。

 基本的に私は信仰を歌っている。
 日本人キリスト教徒は、少ない。
 しかし、今日的に重要な個人の葛藤であり
 将来的に日本人キリスト教徒がどうあがいて
 信仰に苦しんでいるのか
 実存にアイデンティティに苦しんでいるのかを
 顧みられることをも思い致している。
 ちょうど、八木重吉のようなことを
 想定している。

 私はある実存の問題を抱えている。
 その事は、この歌集で精算できると思ったが
 未だ続いている。
 なので、これを精算するために
 第二歌集を出す可能性が高い。
 誰の必要かは出してみなければ分からない。
 相撲は土俵に立たなければ
 野次すらも飛んでこない。
 どうせなら、
 幕内、三役、横綱を目指したい。

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