演じることを拒否する劇詩
影 私は命。生きるには少し苦労を知らない
セスナ 苦労なんて気がついたらもうたくさんだ
舌足らずで申し訳ない。ただ少し風が強いだけだ
鴉 屛風絵はくしゃみのような墨のすさび
死 死が命に入る、いや等価だ――
車輪 命は死に、死は命に、寄りかかり回り始める
影 私は命。それなりに汚れて、愛を知る――
森 森の中、獅子を手なずけた女から洗礼を享ける
反歌
起き抜けに眩暈を覚え神鳴りは指先にまで悟りに痺れる
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