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ボタン電池やコイン電池を知ろう~

時計やラジオの電源、PCなどのメモリー機能の電源、車のキーなどの作動用電源となったりと、今やいろいろなところに使用され便利なボタン電池やコイン電池ですね。

これらのボタン電池には、ローマ字と数字が表示されていますが、どのような意味があるかご存じですか?
今回はその違いや見方などに触れてみますね~(^o^)/


|ローマ字と数字には意味があります!

ボタン電池やコイン電池って、どれも同じように見えますよね。
でも、種類、大きさ、使用目的などが異なっているんです。

基本的には、パッケージにローマ字と数字が表示されているので、使用している機器の取扱説明書などをみて適合するもの、指定の製品を購入する必要があります。

同じ番号(ローマ字と番号)でも、番号の後ろに“W”“SW”などが付くか付かないかで性能等が変わってきますので要注意です。

|電池の種類はローマ字でみる

ボタン電池にはLR44などのように数字の前に“LR”や“CR”などのローマ字がついていますが、この文字によって電池の種類、特に素材が異なり、結果として使用目的・対象も変わってきます。

主な分類としては以下のとおりです。
種類は、型番の先頭のローマ字で分けられています。

○ 「LR」:アルカリ電池
  特徴:使っている間に少しずつ電力が弱っていく製品
  用途:体温計、携帯ゲーム機、電卓、万歩計、おもちゃなど様々なもの
     に使用

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○ 「PR」:空気電池(「空気亜鉛電池」ともいう。)
  特徴:電極に空気中の酸素を使っている。酸化銀電池よりも多くの電気
     を溜めることが可能。価格が高い。
  用途:補聴器など

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○ 「SR」:酸化銀電池(腕時計、電子体温計、携帯ゲーム機など)
  特徴:容量が大きく多くの電気を溜めることが可能。使い続けていても
     切れる寸前まで新品に近い電気を供給することができる。
  用途:時計、電子体温計、携帯ゲーム機など

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○ 「CR」:コイン型リチウム電池(電子手帳など)
  特徴:リチウムを素材に使用。電圧が3Vと高く、自己放電も少なく
     長時間使用に向いている。
     アルカリ電池より値段が高い。電池容量も大きく持ちが良い。
     正極(+)に二酸化マンガンを使用し、比較的大電流や低温で
     の性能に優れている。
  用途:長期間使えることから車のリモコンキーや電化製品のメモリー機
     能、腕時計など

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○ 「コイン型リチウム二次電池」:リチウム二次電池
  特徴:二次電池ということで充電が可能(500回以上)。3Vで電池が
     小さいため充電が早い。  
  用途:携帯電話、デジカメなどバッテリーで動かす機器、PCのバック    
     アップ用、コードレスキーボードやマウスなど

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○ 「 BR」: フッカ黒鉛リチウム  
  特徴:正極にフッ化黒鉛を使用し、比較的高温性能に優れている。     
  用途:連続的に高温環境下におかれるメモリーバックアップ用など。

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|数字は大きさの違いを示す

ローマ字に続く数字はボタン電池の大きさを表しており、ボタン電池の寸法は、国際規格で決まっています。

CR2016など、数字が4桁の場合は、直径と高さを示しており、前2桁が外径20mm、後ろ2桁高さ1.6mmということを示しています。

また、酸化銀電池は「SR」、アルカリボタン電池は「LR」と表されているが、正確には電池系の記号として最初の1文字目が種類、2文字目が形状を表します。

つまり、「S」が酸化銀電池、「L」がアルカリ乾電池、形状の記号「R」が円筒上の形状を表すのです。
例えば、LR41であれば、41型で円筒状のアルカリ乾電池ということになる。

|同じサイズが使えるか?

LR41の代わりに同じ「41」サイズの SR41W やSR41SWは使えるのでしょうか?

LR41とSW41W /SR41SW は大きさ・形状は一緒です。
でも「L」はアルカリ乾電池、「S」は酸化銀電池を示しており、電池材料は異っていますし、特性にも違いがあります。

具体的には、LR41の電圧は1.5V であるのに対し、SW41W /SR41SW は 1.55V とLR41 より若干高くなっています。
電圧の差が0.05Vとわずかであり、大半の機器では使用できるのですが、使用する機器によっては影響ができることがあるので、機器の取扱説明書に記載されている指定電池を使用すべきですね。

今回はここまで、次回は同じ素材で同じ大きさのボタン電池でもちょっと違うということを説明します。

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