2024.1.31vs川崎 マッチアップの妙

 勿論選手は頑張った、という前提の上で、勝敗の分かれ目は選手起用にあったと思っている。

 4Q開始時のマッチアップは、

納見ー笹山
野﨑ー杉本
増田ーヘンリー
ウィンブッシューJJ
アレンールーク

 しかし川崎が最初のポゼッションでアレンがルークに1on1を仕掛け、スピードでファウルをもぎ取ると、FEはJJがアレン、ルークは増田にマークを変更。アレンの単純な1on1は通用しなくなる。

 すると川崎は、7:42のタイムアウトで増田と納見を下げ、篠山と飯田を入れる。恐らく、ルークとのスピードのミスマッチを広げる狙いだったのだろう。それを見たFEはすぐさまルークを下げて川嶋イン。

 その結果、ディフェンス面では、高さ速さ共にミスマッチの起きづらいマッチアップになったが、代わりにオフェンスでのスクリーナーがいなくなってしまい、攻め手を欠いてしまう。6:45、JJの無理な1on1からアレンに速攻を食らい、FEがタイムアウトをとると、堪らずオマラを投入。

 ここでのFTを野﨑がきっちり沈めると、次のディフェンスではオマラのオフェンスリバウンドをアレンがなんとか防ぎ、その後またファウルドローンで4点差。この時オマラがロスコについていたから、PnPをされていれば簡単にズレを作られていたと思う。

 その後、篠山が中村にファウルをしたところでオフィシャルタイムアウト。ここで、川崎は変化を入れる。コーチ陣はキョロキョロFEの方を伺うと、タイムアウト初めは立って話を聞いていたヒースを座らせコートインさせることに。FEとしては、ロスコにスピードのミスマッチを作りたくなくてオマラを下げたのだと思うが、その目論見を外しに行ったのかもしれない。

 ただその結果、FEとしてはミスマッチが生まれにくくなり、守備が安定する。篠山のドライブやアレンのスリーなどで一時は3点差にまで詰め寄られるが、この2本はどちらも個人技であり、チームとして崩されたわけではない。

 アレンの疲弊もあり川崎は攻め手を無くし、2ポゼッションミスした後、佐土原のあのスリーに繋がったのである。

 それでも追い縋る川崎は見事だったが、オフィシャルタイウアウトまでのFEディフェンスのハマらなさを、ヒース投入によって崩してしまったのは勿体なかったように感じる。

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