2024.2.3vs.宇都宮 エースを止めろ!

 残り0.1秒で逆転負けを喫してしまったFE。しかし、相手から26ターンオーバーを奪うディフェンスは見事だったと思います。何がよかったのかの一考察です。


ダブルエースだ比江島ニュービル

 宇都宮のエースと言えば、平均得点15.7のニュービルと13.1の比江島と言っても過言ではないでしょう。(小松小野じゃないよ)
 FEとしてもこの2人への対策をいろいろと準備してきたのではないかと思います、その結果が比江島のターンオーバー6なのでしょう。比江島のシーズン平均ターンオーバーは1.8ですから、十分に苦しめたと言えるでしょう。

 昨日比江島が犯したターンオーバーを説明すると、
①2Q 3:08 アーロンとの1on1
②2Q 1:24 コーナーからのドライブでライン踏む
③3Q 8:27 速攻のロブパスが長すぎ
④3Q 8:06 アーロンのタグからスナップ
⑤4Q 6:00 ドライブでハンドリングミス、アーロンのタギングを警戒?⑥4Q 3:13 PnRからのフォトゥへのパスミス

②と③以外は、比江島へのプレッシャーが効いた結果だと思われます。では、どう対策したのでしょうか?

対策①「ボールを持たせない」

 例えば3Q7:07からのシーン、比江島にマッチアップしている川嶋は、ウィングに走ろうとする比江島を、ボールマンであるニュービルに背中を向けた状態でディフェンスし、パスを入れさせない(フルディナイ)ようにしています。
 比江島へのパスを切られ、狙っていたエントリーを防がれたニュービルは単騎の1on1に切り替え、ドライブからキックアウトをするも、もらったエドワードがシュートフェイクで跳んでしまいトラベリングをとられてしまっています。

対策②「マッチアップの工夫」

 この試合いろんな選手を比江島にぶつけていますが、単純にガードの川嶋・中村だけでなく、佐土原を2番ポジションで起用したり、佐土原を敢えて竹内にマッチアップさせてアーロンを比江島につかせたりと、比江島を苦しめられるディフェンダーを次々にぶつけています。

対策③「スクリーンにはスイッチで対応する」

 また、対策②と③はつながりが深く。マッチアップの工夫によって「スクリーンにはスイッチで対応する」を可能にしています。一人が比江島についていこうとすれば、1枚2枚と掛けられるスクリーンのどこかで引っかかってズレができてしまいますが、その都度その都度スイッチを続ければ、ズレはほぼほぼ生まれません。そして、どの選手も比江島につけるのであれば、ミスマッチにもならないわけです。

 分かりづらいですが上のシーンでは、初めは比江島にJJがついていましたが、ニュービルのスクリーンでヘンリーにスイッチ、さらに村岸のスクリーンで佐土原がブリッツを仕掛けています。比江島にうまくかわされ、しかもJJのヘルプも見破られキックアウトパスをされてしまっていますが、「比江島にはやらせん!」というFEの意思が分かるかと思います。

おまけ

 あともう一つ、これは完全な妄想ですが、「ドリブルをつく位置」にも気を付けているのではないかと思います。

 昨日の試合を見て思ったのですが、比江島はドライブを仕掛けた際の2つ目のドリブルを、わざとプッシュして遠目につくようにすることがあります。これによりディフェンスにボールを触られないようにする、そして得意とするステップを踏むスペースを作り出しているのでしょうが、この「自分の体から離してつくドリブル」は、ディフェンスにとってはスティールのチャンスでもあると思われます。そうして生まれたスティールが、比江島のターンオーバー④なわけです。

 それでも最後には負けてしまったわけで、さらに何かが必要なのでしょうが、このディフェンスの強度をスタンダードにするべく、今日の試合にもFEintensityを期待したいです。見ていて楽しいよ!

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