2023.11.11vs三河 ゾーンを打ち崩せ

 1Qにいい形で試合に入りリードをするも、最終的には19ターンオーバーを喫して敗れたFE。いかにしてターンオーバーを減らして行くべきか考えてみました。


ターンオーバーの分類

昨日の試合の全ターンオーバーの状況

 まずは上の表をご覧ください(時間かかった…)。こちらは、FEが昨日犯した全19ターンオーバーを分類したものです。(状況の説明については私の勝手な解釈ですのでご了承ください。)
 これを見ると、全19のうち12が後半に喫したものであり、その内8が三河がゾーンディフェンスを敷いている時に喫したものであることが分かります。また、ここに載らないまでも、ほぼ24秒オーバータイムになりかけてタフなショットを打たされた場面が2Qと3Qにそれぞれ一度ずつありましたが、そのどちらもがゾーンを攻めあぐねたものでした。
 つまり、昨日のFEは、特に得点が伸び悩んだ後半は、ゾーンをなかなか攻略できなかった、ということが言えるわけです。(昨日見た人はよーく分かってる結論ですが汗)

三河ゾーンの特徴とねらい

 さて、昨日の三河が敷いた2-3ゾーンは、とても「攻撃的」だったように思います。その理由は、ゴール近くに並ぶ3人の内、センターの両脇に位置する選手(フォワードと呼ぶことにします)が、とても高い位置を取っていたからです。

 例えばこちらのシーンでは初め、JJと笹山の2人がトップにいるため、本来右フォワードにいるべきイ・デソンが、右コーナーにいる相馬を捨てて高い位置を取っています。形だけ見ると3-2のようですが、JJがペイント方向へ下りていくとイ・デソンも相馬をケアする位置に戻っているので、やはり2-3であることが分かります。

 そしてこの試合、三河が初めてゾーンを敷いたのは1Q3:49、FEがアーロンを投入したタイミングです。三河の最大のねらいは、前節大阪戦で鬼神のごとくペイントをアタックし続けたヘンリーを止めることにあったと思われます。

 三河がもともとどんなゾーンを武器として持っていたのかは知りませんが、外を自由にさせないようフォワードをたくさん動かしつつ、中にはガードナーというリムプロテクターを配置し、アーロンなどに簡単には侵入させないようプレッシャーを与え続けていました。

FEのゾーン対策の変遷

 さて、FEもこのゾーンに対し、初めはうまく対処しています。

 試合が終わってからこれを見るとびっくりするほどですが、初めはこんなにボールを動かしてゾーンを打ち破っていたんですね。ところが試合が進むにつれ、三河のガード・フォワード陣の脚が動くようになり、なかなかインサイドへ侵入できなくなっていました。
 そこでFEは、三河のゾーンの特徴をついた攻め方を仕掛けます。それは「ローポスト」を使う、というものです。

 この動画は3-2ゾーンの崩し方ですが、先述の通り三河ゾーンのフォワードは上に上がりやすいため、その隙をぬって下にボールを入れて数的優位をつくろう、というものでした。

 例えばこの試合は前節の大阪戦ですが、ローポストに入った鍵冨が下をうまく攻めることに成功しています。
 ところが三河もやはりさるもの、上に上がったフォワードがすぐに下りてくるためフリーが作れず、インサイドにボールを入れられなくなります。

 この動画では分かりにくいですが、佐土原には初めレイマンがマッチアップしていました。しかしトップにいた川嶋が左コーナーに下りるのに合わせて、久保田が佐土原へ、レイマンは川嶋へとマッチアップを移し、フリーを作らせません。ここではイ・デソンの飛び込みによって数的優位が生まれて佐土原のスリーポイントが生まれましたが、横のみでパスをつなぐのは三河のねらい通りであり、いい攻め方とは言えません。

 こうしてポストにボールが入らなくなると、ポストに選手が立たなくなる。かつペイントアタックもしないとなると、もはや外でボールを動かすしかなくなっていまい、結果このような速攻を食らってしまうわけです。

ゾーン対策の私案

 個人的にゾーンアタックで期待したいのは、オマラのハイポストです。

 奈良戦のオマラの働きが今も鮮明に残っている私は、ハイポストからローポストやコーナーにボールを落とすアシストや、少しでも空けると入れてくるフローターをもってすれば、ガードナーの注意を十分にひけると固く信じています。
 もちろん、オマラのいないスモールラインナップこそ三河のゾーンのねらい目だと思います。その時は、JJの器用さと高いバスケIQに掛けたいと思います。
 そしてローポストには、ヘンリーではなく、鍵冨や佐土原を推したいところです。鍵冨は、先程の大阪戦の動画のように、ローポストの働きを理解していると推察します。また佐土原はやはり外国籍選手に負けないフィジカルが魅力だと思います。この2人にローポを務めてもらい、きちんとインサイドにボールを入れて相手ディフェンスを収縮させたところから、ヘンリーへのキックアウト→カウンタードライブを期待したいです。

 今日はヘンリーのリベンジデーになると信じています。

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