見出し画像

『シルクロード』を読んで

最近は色々と本業の方が忙しく、本を読む暇があまりない(という言い訳)。
コロナ禍で鬱屈した気持ちもあり、何とか旅行した気持ちになれないかなぁ、ということで過去読んだ本書を紹介して、つかの間の旅・冒険気分に浸りたい。

著者であるヘディンは、スウェーデン出身の探検家。20世紀初頭に、道路事情を調査するために中国西方へ著者が探検へ行き、そこで実際に体験したことを綴っている。
寒暖の差を乗り越えながら、不毛な砂漠地帯を横断したり、難所続きの山道を乗り越えたり、氷の上渡ったり、当時起きてた内戦に巻き込まれたりと、下手な冒険小説よりかは全然楽しめる内容である。

様々な冒険譚に加えて、当時のインフラが整備されていない中国の様子も知ることができたし(現在も改善されているだろうけど、もしかしたら基本のところは変わっていないかもしれない)、まさに未開の地を突き進んでいる感覚はまさに事実は小説より奇なり。

記述の仕方も淡々と述べているようで緊張感を失わない、一気に読めてしまう書き方で非常に面白かった。

しかし、この本で一番驚いたことは、この探検をしている当時の著者の年齢が70近いおじいちゃんであるということ。
著者本人については作中でほとんど語られなかったので、青年か壮年の男性を思い浮かべながら読んでいたんだけど、最後の最後でマジびっくりした笑。どんだけバイタリティがあるのだこの人は…。

あと、この本を読むとNHKのシルクロード特集を見たくなる。機会があれば図書館で借りてたりアーカイブで見てみたい。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?