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全世代に対応のデジタルシティズンシップ診断テストを公開、サイバーリスクとデジタルスキルの国別インデックス開発に向けて

 デジタルリテラシー、デジタルスキルに関する指標の標準化を担うシンガポールのシンクタンク、DQ Instituteは、2月8日(火)、デジタルシティズンシップ診断テストを開始しました。2月8日は、2004年よりEUの呼びかけにより始まったセーファーインターネットデイとされ、安全なインターネットの使用の啓発に関する催しが世界100カ国以上で行われました。日本にて2018年より子どもたちのデジタルシティズンシップ向上を目指してきた株式会社サイバーフェリックスは、DQ Instituteが推進するデジタルリテラシー、スキルの国際的指標化をより加速させるべく、この度「デジタルシティズンシップ診断テスト」の日本展開を担います。

■DQインデックスとデジタルシティズンシップ診断テスト


 現在、DQInstituteは世界各国の人々のデジタルスキルに関するデータを収集し、指標化する「DQ インデックス」を開発するため、新たな国際共同プロジェクトを開始しています。このDQインデックスが拡大することにより、国連の持続可能な開発目標に沿った6つのデジタルスキルの観点から、各国の人々のデジタルスキルがどのように進歩しているかを確認することができるようになります。デジタルシティズンシップ診断テストを受験することで診断されるデジタルシティズンシップスコアは、このインデックスのデータベースにリアルタイムで反映される仕組みとなっています。

 デジタルシティズンシップ診断テストは、オンラインで受験することができ、小学生から高齢者までのデジタルシティズンシップを測定可能な内容となっています。また、受験者は、デジタルスキル、テクノロジーの使用、インターネット上の危険に対する脆弱性のパターンや度合いから、異なる5つのタイプに分類され、テクノロジーを安全かつ責任を持って使用する準備がどのくらいできているかを即時に確認することができます。こうした習熟度は、「デジタルシティズンシップスコア」として表示され、国内および世界平均と比較することも可能です。テストは受験時時点の習熟度を示したもので、再受験も可能となっています。DQ Instituteによれば、受験者のデータに基づくDQインデックスの国別データは、2022年4月に公開される予定です。

DQインデックスとデジタルシティズンシップ診断テストの公開サイトはこちら
*現在は、英語版のみですが、日本語版のリリースも検討しています

■自分のデジタルシティズンシップを正しく知る

「デジタルスキル 」は、コーディングやコンピュータ操作などの技術的な能力のみを定義しているわけではありません。IEEEデジタルインテリジェンス(DQ)グローバルスタンダード(IEEE 3527.1™)に基づき、デジタル時代に活躍するために必要な包括的なコンピテンシーとして定義されています。

 調査によると、インターネット上で直面する危険は国によって大きく異なり、その被害の程度は、子どもの適応力、家族のサポート、デジタル能力など、さまざまな要因に左右されるといいます。DQ Instituteが開発したChild Online Safety Indexによると、世界30カ国の8~18歳の71%が、ネットいじめ、インターネット中毒、危険なコンテンツへの接触を含む危険を少なくとも1つ以上経験していることが分かっています。また、100カ国以上の190,400人の子どもたちのサンプルに基づく調査結果によると、世界中の50%以上の子どもたちのインターネット上の安全、そして将来のさらなるデジタル化への対応に不可欠なスキルであるデジタルシティズンシップスキルが欠如していることが示されています。

 DQ Instituteの設立者であるYuhyun Park(ユンヒュン・パーク)氏は、「多くの保護者や教師は、いつから子どもにスマートフォンを与えてよいのか、また、ソーシャルメディアの利用はいつから許可すれば良いのかということについて悩んでいます。この簡単なテストを取り入れることで、保護者や教師は、子どもたちが自信を持ってインターネット上の危険を軽減することができるデジタル市民になれるよう、よりよくサポートすることができます。」と述べています。

 デジタルシティズンシップ診断テストは、子どもだけでなく大人も、自分のデジタル市民としてのタイプとデジタルスキルの長短について理解するためのツールとして、より多くの人が受験することが期待されています。

■DQ World体験会でデジタルシティズンシップ診断テストにトライ

 サイバーフェリックスは、2019年より、主に小学生高学年から中学生のデジタルシティズンシップ育成に特化したオンライン学習プラットフォームDQ Worldを、学校、自治体様向けにご提供しています。現在では、EdTech導入補助金2021を活用し、全国154校35,978人の児童生徒がDQ Worldで学習しています。

今回、より多くの教職員の方にDQ Worldを実際に見て頂ければと思い、2月17日(木)よりDQ World 体験会を毎週定期開催いたします。DQ World 体験会の第一回目では、今回リリースされた英語版のデジタルシティズンシップ診断テストを参加者の皆様と試用する予定です。英語が苦手という方も、モデレーターが補助しますので、お気軽にご参加ください。1人1台時代に合った情報教育のアップデートをしたいという教育関係者の皆様のご参加をお待ちしています。

DQ Worldと体験会の詳細ページはこちら


小学生から高齢者まで全世代が自分のデジタルスキルを測定することができるデジタルシティズンシップ診断テストは以下の3ステップで簡単に診断ができます。

1.こちらの診断ページからアカウントを登録する(Google cromeでページを日本語に切り替えることができます)

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2.29問の設問に回答する(15分程度)

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3.診断結果を確認する

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解説動画はこちら▼



参考:DQ Institute発行の英語版プレスリリース


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