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「自分らしさ」は自己呈示しよう

自分を発信することについて、私も時々抵抗を感じるので、SNSで自分の気持ちを書いたときには、一呼吸おいてから投稿ボタンを押すようにしています。

特に、ビジネスの文脈で自己開示をするには、「これ、クライアントが見たらどう思うだろう」「この業界のひとに何か言われないかな」など、ちょっと気になることもあります。しかし、自分の経験や考えをシェアすることで、自分とは誰かが少し伝わり、皆さんにもう一歩、近づくことができます。

自己開示と自己呈示について

ここのところ、心理学の自己開示と自己呈示の概念が重要だと改めて感じています。というのも、私はクライアントが新しい製品を発表するとき、「新商品の自己開示」に焦点を当てたストーリーテリング戦略を取り入れることがあります。

自己開示とは、心をパカッと見せる感じで、自分の経験や感情を他人と共有する行為です。一方で自己呈示とは、自分自身について、仕事ではここは見せないなどと意識的に選択することです。この2つのバランスが、自分らしさの発信、商品ストーリーの発信と、他者との深い繋がりを生む際に大切になってきます。

たとえば、あるクライアントは、自己開示として製品開発中に遭遇した困難や試行錯誤を共有しました。そして、自己呈示として製品がどのように顧客の生活を改善するか、またその製品が何を代表しているのかを説明しました。このように、製品に関するストーリーを伝え、自社の価値観を強調することができます。

自己開示と自己呈示の適切なバランスがあれば、企業は自分らしさを表現し、同時に顧客に魅力的で有用なイメージを提供することができます。これは、私のクライアントが顧客と深い関係を築いていくための重要な要素と考えています。

SNSでは、自分らしさを自己呈示する

一方、個人アカウントのサポートをさせて頂く中で感じるのですが、「商品」「サービス」ではなく、「ひと」の場合に、この概念がまた役に立ちます。

経営の大先輩、人生の大先輩の1on1を担当させて頂くことがほとんどですが、そのひとを構成する要素は無数にありますし、どこに注目するかで印象が全く違ってきます。商品サービスの場合は、要素がある程度限定されると思うのですが、ひとの場合は比較にならないほど多くのパターンと、可能性があるように感じます。

今の活動のきっかけや原動力として、過去に大変な経験をされている方も少なくないのではないでしょうか。その場合、一旦だれかに話すことが自己開示で、その中に光っている魅力が、どのようにしたら誤解なく伝わるだろうと考えて発信してみることが自己呈示です。

私たちは、自己開示と自己呈示のバランスを意識し、自己を守りつつも自分らしさを表現し、他人との関係を築けることを心に留めておきたいと思います。

ありのままを発信する・しないの二択ではない

そして最後に、「発信したいけれど、抵抗感がある。」という場合に3つの選択肢があると私は思っています。
①発信をしない
②抵抗感に蓋をして発信する
③発信したい内容を、抵抗のない表現で伝える

抵抗がある場合、発信しようとしている内容と、その方がどうありたいか、という点がちぐはぐなことがあります。
そこで③のように、表現の工夫をするのも健全だと思います。具体的には、同じような趣旨で表現の仕方を変えてみる、別の角度や箇所を取り上げてみる、などの工夫ができます。

さいごに

自分の発信で何かを変えようとしているあなたへ。
自分のすべてをオープンにするか、すべてを隠すか、それ以外の選択肢もあります。

どうか、体当たりで傷つくひとがいませんように。

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■お知らせ
現在、1on1で2ヶ月完結のLinkedIn運用をサポートしています。興味のある方は、お気軽にDMを頂けると嬉しいです。


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