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短歌まとめ_4

最近の採用歌をまとめました。

1. 新聞歌壇

読売歌壇 俵万智選 入選 2021.01.04

グーを出す子どもの無邪気な手のようだふくふくとした蜜柑の房は

毎日歌壇 加藤治郎選 入選 2021.01.11

病院の古い時計はひきこもりがちな小鳥を肺で飼ってる

毎日歌壇 加藤治郎選 特選一席 2021.01.18

そんなことぼくに言われても、ってことばかりのきみがいとしい日々だ

加藤治郎さんより評をいただきました

【評】きみの言葉に戸惑いながらも何とか応じたい。ぼくを頼ってくれることがうれしいのだ。恋の心理が伝わってくる。

2021年1月18日 毎日新聞 朝刊より引用

読売歌壇 俵万智選 特選一席 2021.02.16

真っ白なマフラー巻いてほほえんだケーキの上のいちごみたいに

俵万智さんより評をいただきました

【評】ケーキの上のいちごとは、主役であり、大事にされるものの象徴だ。マフラーという生クリームにくるまって、幸せな気分が、愛らしい比喩で伝わってくる。

2021年2月16日 読売新聞 朝刊より引用

東京歌壇 東直子選 入選 2021.02.21

シャンプーの香りをまとうアパートに出迎えられる22時過ぎ

読売歌壇 俵万智選 入選 2021.03.01

公園の砂場に水を含ませる子どもの心地で淹れるコーヒー


2. 月刊公募ガイド 東直子の短歌の時間

第72回 題詠「遠」 佳作

雨音と呼吸が混ざる病室に永遠はある 気がしてしまう

東直子さんより評をいただきました

【評】雨の日の病室で眠っている人の呼吸音や雨が聞こえる静けさが永遠を思わせた。しかし「気がしてしまう」だけだと分かっている。意識の覚醒を示す一字空けが効果的。

公募ガイド 2021年3月号より引用


3. 角川全国短歌大賞

第12回 角川全国短歌大賞 永田和宏選 秀逸

家族写真、一回くらい撮ろうよと言えないままで明日家を出る


新聞歌壇の特選一席が2回、角川短歌大賞で秀逸。
とてもうれしい2021年の幕開けでした。

短歌の時間も、佳作だと評がもらえるのがうれしい。
今回採っていただいた歌は、お気に入りです。

いつも、新聞歌壇に載らなかった歌は別の新聞歌壇に投稿していたのですが、一度も採られたことがなく、採られることはないのだと思いはじめていました。

しかし、今回は日経歌壇に投稿して採られなかった「シャンプーの…」の歌がまさかの東京歌壇で採用。おお~!という感じでした。

もうすぐ短歌を始めて1年が経ちます。
飽き性の自分がこんなにのめり込むとは思ってませんでした。

きれいな写真を撮れないかわりに、歌で日々をのこしているという感覚です。
これからも、自分の想像を超えるような歌が詠めたらと思っています。

雑記まで読んでくださりありがとうございました。

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