・「マイナンバーカード事実上の義務化」に関する報道について

某報道番組にて、マイナンバーカードの事実上の強制化に係る報道に際し、マイナンバーカードを作ることによるメリットの宣伝をし始めた。

本来であればセキュリティの問題や個人情報の権利、これが国葬に続き国会審議を経ない閣議決定という独断であることなど種々山積の問題点について触れるべきであるのに、あろうことかマイナンバーカードを作ることのメリットを紹介し始め、最後には「年内に取得すればポイントがもらえてお得かもしれません。」とは何事か。これではまるで全く党広報のプロパガンダであり、到底「報道」のやるべきことではない。

報道の務めはその事象にかかる問題を提起し人々に思考を促すことであり、ただ権力の施政に賛同しそれを推薦するなど断じてあってはならないはずだ。一体何を考えているのか。散々画像まで用意してその政策を褒め上げた末に、一言二言つぶやくように問題点をささやいたことで公平性は確保されているというのだろうか。

このような放送を報道番組が行ったことに強い危機感を覚える。もしこのような行いに何の問題も感じず何の疑問も抱かないようであれば、日本の報道はいよいよ致命的な状況となっているのだろう。

これだけ広告を打っておきながら国民が取得を渋るということは、国民の理解が足りないのではなく「そこに何らかの問題点を見出している、もしくは不要だと考えている」わけで、報道はその点について詰めていくべきであり「もう義務化が決まったのだし、今のうちに取得した方がポイントももらえてお得かも?」などというひたすら安易で無責任な発言をすることではないのではないか。お前たちは一体何者なのか?と思った。国の目指す年内ノルマに全く届かないことが、こんなふざけた「報道まがい」をやらせるほどに問題なのだろうか。

国民は本当に、慎重に慎重を重ね注意深くこのような異常を認識していかなければいけない。今現在進行形でこの国の民主性は驚くべき速さで後退しつつあり、もし我々が無関心を示し続ければ今当然と思われている全ての権利はあっという間に消滅するだろう。

2022/10/12(水) 23:30 ごろの視聴

・参考記事

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?