見出し画像

フタリ。

視線の先にワタシを入れて、そっと優しく微笑んでいる。
言葉にならないフタリの会話、そっと触れる指先が一気にワタシをからめとる。

包まれるアナタに
落ちてゆくワタシ。


「この時間は無駄遣いじゃなの?」と尋ねるワタシに
不意にアナタは背を向けた。
ワタシは不安になってアナタの背中に抱きつくと
「ボクだけの大切な人」と応えてくれる。



スクランブル交差点に立つフタリ、信号が変わると動き出す人波に
ぶつかりそうに歩くワタシ。
季節は確実に秋になったというのに、まとわりつく暑さが苦手で、
ひとり堪らず逃げ出したくなった。


この恋はきっと結ばれない。
アナタとは違う世界に住んでいる。
哀しくこぼれおちる想いを集めながら
涙を見せないように笑うワタシ。


幾年月いくねんげつ過ぎた後にも
アナタに出逢ってもいいですか?




スクランブル交差点には、そこかしこからあつまる人の群れ
信号が変わって動き出す波。すれ違う人と人。見つめる雑踏の中。

視線の先にアナタを見つけ、追いかける瞳がいる。












最後までお読みいただきありがとうございました。

タイトルのイラストは
いち 様 のイラストを使わせていただきました。
いち 様 ありがとうございます。










最後まで読んでくださりありがとうございます。 もしよろしければ、サポートして頂けると嬉しいです。 記事を書くための書籍購入に使わせていただきます。