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うしろめたい、いい人生

うしろめたさについて考えてみると、うしろめたさが平和につながる重要な要素でないかと思った。うしろめたさを生かして、中途半端にほどほどのいい人生を送りたい。

今うしろめたい

うしろ‐めた・い【後ろめたい】 の解説 goo辞書
1 自分に悪い点があって、気がとがめる。やましい。
2 自分の目が届かず、不安である。心もとない。気がかりだ。
3 油断がならない。気が許せない。

とても甘いお菓子を食べているからだ。妻には内緒で。

自分は糖尿病というわけではないが、健康に気を使う妻の前では甘いものが好きだけどそれを堪えられる人として生活している。

妻の前ではあまりお菓子を食べない。添加物などにも一応気を使う人間と設定している。

でも実際は全く違う。出張に行ったり家族のいない1人の時間に、ここぞとばかりに甘いものやジャンクフードをむさぼる。

その時に少しうしろめたく感じる。
隠してコソコソ生きていることと、体に悪いことについてだ。

前者の部分、他人から隠したいことがあるということは実はとても重要

後者の、体に悪い、といううしろめたさだけでは、言い訳して開き直ってしまい、うしろめたく無くなってしまうからだ。

妻がいなければ、自分は乱れた食生活で、早めに生活習慣病やガンになって死ぬであろう。

うしろめたさは、自分をほどほどにしてくれる。

うしろめたさの効用

生きているだけで、環境を汚すし、自分の都合で他の生き物を殺す。
ちょっと気晴らしに、サイクリングしようが、ドライブにいこうが、本を読もうが、寝ていようがだ。

禁断の果実を食べたからとかの太古のお話のどっかのだれかの罪なんか関係なく、うしろめたい。

うしろめたいのは辛いが、開き直ってうしろめたくなくなることが実はよくない。

開き直りには、まあいっかというものもあるが、ビジョンのような言葉や成功で正当化されることを含む。

SDGsを達成できたって、自社が他社に先行していたって、人類に貢献する成果を生んだって、私たちが生きることはうしろめたい。

どこかの国のせいで/どこかの誰かのせいで自分の生活がうまくいかない、自分たちこそは被害者でそんな言葉に熱狂して、他人ばかり批判する人々を日々ニュースでみるのはつらい。

デキるビジネスマンはスーツの着方が違う、流行りに乗り遅れるな、絶対に行くべきスポット、お金は経済の血液、ああしろこうしろと消費を煽られ、いつの間にか、消費することが正義、企業はお金を使わせることが正義となる。

うしろめたさを捨てるのは楽だ。自分が正当化されるから。

挙げた例のうちでも、外部に悪を作ることを原動力に自分を正当化すると、困ったことになる。平気でその悪を懲らしめてしまう。

国や宗教間のような大きなものはもちろん、いじめや貧富の差を見せつける消費社会でも、自分が正義としてまたは正義にとどまるためにあくせく他人を傷つけるために行動する。

誰もがいがみ合っている時、そこに自分のうしろめたさがあれば、世の中は変わるのではないか。

誰にでも、辛い思いをしたことはあると思う。

友達と喧嘩したり、フラれたり、フラれるまでもいかなかったり、不採用通知をうけたり、クビになったり、自分のミスでチームが負けたり。

誰にも見せたくないブサイクに映っている写真、中二病を発揮して書いたり言ったりした恥ずかしい言葉。

私たちは、日々隠しているが食べてうんこする生き物で、何か着飾ったりしないと、世の中のキレイでまともな基準でいられない。

他人から隠したければ隠してよいが、忘れてはならない。

うしろめたさを味わってみて、自分がいかに大したことのない存在かを思い知ることで、完全な正義になることを避けて、ほどほどの正義を振りかざすよう心がけたい。



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