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【ライブレポ】GALPO! LIVE SHOW VOL.7(夢∞NITY、Fragrant Drive出演分)

2月26日(土)、SEL OCTAGO TOKYOにて「GALPO! LIVE SHOW vlo.7」が開催されました。
アイドル・ガールズポップ&ロック専門情報サイト「ガルポ!」が立ち上げ、昨2021年11月から始まったこのライブシリーズは、レギュラーグループに加えて様々な顔ぶれのグループが出演し、会場や出演形態を変えながら早くも7回目の開催となっています。
ライブの模様がニコニコ生放送で中継されているのも特徴です。

「ガルポ!」は音楽メディアとしてアイドルのライブレポートを多数掲載しているのですが、その中身は、型にそって情報だけが取りまとめられた「レポート」というより、その場に居合わせたライターの方がどう感じたかという感想文的な色合いが強いものになっています。
アイドルの情報を扱い、ライブレポをアップする媒体は一定数存在します。
その中で「ガルポ」の知名度は、一番かと問われるとそうとは言えないかもしれませんが、ライブに行った気にさせてくれる記事は「ガルポ!」以外になかなか見当たりません。
アイドル同様浮かんだり消えたりする音楽ジャーナルですが、ガルポのような文体が一般的になるともっとライブアイドルも盛り上がるのではないでしょうか。

もちろんこの「GALPO! LIVE SHOW」の模様も、少なくともレギュラーグループに関しては「ライブレポート」に残されています。
この日のライブの模様も間もなくまとめられ、アップされるでしょう。
会場では隅のほうに一人、忙しそうにパソコンに指を走らせている方を見かけました。
この方がいつも記事を上げていらっしゃるライターの方なのでしょうか。
今回の「Vol.7」で第一期ガルポライブは一区切りとなるそうなのですが、今後も長らく続いていってほしいものです。

さてここから、ライブの中身に入っていきます。
二部構成だったこの日の「ガルポライブ」、第一部に出演した夢∞NITYとFragrant Driveについて書いていこうかと思います。
各20分のライブです。

◆夢∞NITY

夢∞NITY(ドリームインフィニティー、以下夢ニティ)は、2週間前にワンマンライブ「夢∞NITY 1st Anniversary ONEMAN LIVE 〜Now Here〜」を開催しました。

1周年ライブを終えたばかり、結成からまだ1年しか経っていません。
グループとしては若いのですが、メンバー3人中2人は前グループでの豊富な経験を持っており、未経験から入った後藤楓さんも高い歌唱力を持っているなどスキルは確かです。
本来ならばこの日は夢ニティの出番前から見ているつもりだったのですが、もろもろあって最後の曲「キミノテ」でぎりぎり滑り込むという形になってしまいました。

◆セットリスト
1. ガールズビーアンビシャス
2. We are 夢ニティ!
3. 夢色シンフォニー
4. キミノテ

夢ニティのステージを見てまず目に付くのが衣装です。
1周年ライブをきっかけに一新されました。
ロングになって金色の装飾をつけた白基調の衣装は全体的な印象に箔をつけます。
メンバーの立ち姿と非常に似合っていました。

夢ニティのアピールポイントは歌。
振り付けにはそこまでの激しさはないのですが、だからこそ屈指の歌声を感じることができます。
石井栞さんを筆頭に、ひとたび合ってしまうとなかなか離してくれない視線というのも、半年前に初めて観たときから変わっていませんでした。

◆Fragrant Drive

フラドラメンバー紹介

今期のガルポライブのレギュラーグループです。
3月下旬に迎える伊原佳奈美さんと三田のえさんの卒業を前にして、この日がレギュラーとして最後の出演となりました。
ガルポライブに出演するたび、メンバーは工夫を凝らし、毎度何かしらの取り組みをしてきました。
衣装を変えたり、初お披露目曲を持ってきたり、楽曲投票で曲を決めたり。
行けなくとも、次の仕掛けはなんだろう?と考えるのは楽しかったです。

この日は特段大きなものは無かったものの、セットリスト的にはこれまでのまとめのようなライブでした。

◆セットリスト
胸の奥のVermillion
恋花
Magnet
ふたりのストーリー

今年の1月末から1カ月間、今までにない頻度でライブを見てきましたが、片桐みほさんの表現力を存分に味わってきました。

ここのところの片桐さんは、上から見下ろすような表情をつけています。
斜め上を向きながら、マイクをずらして当てるようにする歌い方はすっかりおなじみになりました。
「ガルポライブ」含め配信系のライブのアーカイブ映像を見るとさらによくわかります。
サイドのカメラが下手側に寄ってきたとき、片桐さんは本領を発揮します。
この日も「胸の奥のVermillion」で指切りした手を前に出しながらしたウインクを、カメラがばっちり捉えていました。

ーーー

会場のことにも触れてみたいと思います。
この日ライブが開催されたSEL OCTAGON TOKYOは、六本木のど真ん中に位置します。
ライブは昼間でしたが、ここが本来の姿を現わすのは夜も深い時間帯です。
深夜、ここはナイトクラブへと変貌します。

avex初の試みであるクラブ運営の第一弾として「SEL OCTAGON TOKYO」がオープンしました。

完成してからまた3年足らずと、新しいです。
目を見張るのが、静脈認証という最先端の認識システム。
個人の静脈形状と決済情報とが紐づけられ、センサーに手をかざすだけでフロアへの入場からアルコールなどの購入までが可能になるそうです。
手ぶらで来て全てが完了してしまう、画期的なシステムです。

アクセスは六本木駅からすぐ。
ビルの地下に降り、受付から脇に伸びる通路を少し歩いて直角に曲がればすぐにフロアにたどり着くのですが、通路に踏み入れた途端に方向感覚を失いそうになります。
通路の床や壁には均質な光沢のある樹脂板のようなものが敷き詰められており、目の感覚が狂います。
初見だとどこが通路なのかどこが行き止まりなのかわかりません。

また、通路は赤く照らされてSFチックで、これはキューブリックの世界観かのよう。
フロアに入ってみると周囲が角張っているくらいで(オクタゴンになっているのかもしれません)、ちょっとかわったつくりだなという印象を受ける程度なのですが、ライブが始まると最大700人を収容できるクラブの片鱗を見せだします。
大きな特徴は、レーザー光線でした。
まぶしい矢のような光が四方八方から突き刺さっています。

さほど高くもないステージの真上、フロアにせりだしたところには、ステージよりやや低いくらいの高さの壁があり、ここには先ほど通ってきた通路と似たような素材のパネルがはめこまれています。
パネルは鏡のように反射し、ステージに向かうレーザー光を跳ね返していました。
光が増幅しているように感じます。

この日のFragrant Driveのセットリストで、いつも違う雰囲気の会場に一番マッチしていたのは「Magnet」だったかと思います。

直前に披露されたのは「恋花」でした。
切ない曲からどうテンションを高くもっていこうか。
辻梨央さんは思ったそうです。
えいやと無理矢理にでも上げたところが奏功しました。
赤のレーザー光に音が混ざり、空間がぐちゃぐちゃになったような感覚を覚えました。
このレッスン動画のサムネのようなイメージです。

前回ガルポライブの会場も同じくオクタゴンでした。
その時は音量の調整に違和感を覚えていたそうなのですが、この日は満足のいく出力だったそうです。

前後しますが、もう一人メンバーについて書いてみようかと思います。

板橋加奈さんは、最近のライブで試行錯誤している歌パートがあるそうです。

この日は少々の手ごたえを感じたと言ってます。
考えてみると、いくつか思いつくところがあります。

例えば。
胸の奥のVermillion」でのソロ「心から祈ることだけ」。
フレーズど真ん中の「の」の発音で最高音を迎えます。
ここが難しいのは、低いところから高いところへと急激に上下するという点です。
どこまでを裏声にするのかという境目の判断が微妙なところ。
ここ最近の板橋さんは、ここの音を揺らすことなくスムーズに出していました。

あるいは「Magnet」のラスサビ直前のパートでしょうか。
SとNならいいのにと願う私は 彷徨うSatin Doll
板橋さんのいつもの歌声はそのキャラクターに似て、結構優しくトゲがない感じなのですが、ここではそんな皮を一旦捨てていました。
ボリュームはフレーズの終わりにかけてクレッシェンドになり、最後は叫ぶような終わり方に。
ここは意表を突かれました。

でも、板橋さん曰くそのどちらでもありませんでした。
「Magnet」は合っていたのですが、正解は最後の最後にやってくる、吐息を出すパートだとのことでした。
ずっと苦手としていたそうなのですが、より大人っぽくを意識し始めました。
毎回のライブで考えながら取り組んでいるそうです。
確かに、直近で披露されたときはギリギリまで溜めた歌い方をしていて、以前とは目に見えて違っています。

「今度はゲストとしてよろしくお願いします」
終わりのMCでは板橋さんがこう言っていました。
実現するころには、Fragrant Driveは新体制になっているでしょう。
「ガルポライブ」のライブレポートはメンバーにとってモチベーションになっていたようですし、ぜひまた新体制で立ってほしいものです。

あと至極個人的な願いですが、ガルポさんには是非三田さんと伊原さんの卒業公演に足を運んでいただき、ライブレポに残してくれないかなとも思っています。


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