4年ぶりにアイドルのリリースイベントに行った話
今日(10/3)、夢みるアドレセンス(夢アド)の新アルバム「SUPER JET SUPER」のリリースイベントに行ってきた。その感想を、4年ぶりのイベント参加による戸惑いとともに書いていこうと思う。
夢アドは一番好きなアイドルというわけでは無かったものの、2015年から2016年頭にかけては単独ライブにも行ったし、リリースイベントに行ったこともある。
最後に夢アドのイベントに行ったのは2016年の1月だった。
「舞いジェネ!」というメジャー3枚目のシングルのリリースイベントが年明けから間もないころに行われた。場所は東武百貨店池袋店の屋上。
当時の僕は大学生で、埼玉の実家を離れて静岡に住んでいたのだが、池袋で行われたこのイベントに駆けつけることができた。というのも、このイベントの次の日が成人式で、それに出席するために前乗りする予定にしていたのだ。その日とリリースイベントの日がたまたま重なったので、イベントに行くことができたのだった。
鈍色の冬空の下、日中にも関わらず気温が上がらない状態でのライブ。観ているこちらも寒かった記憶があるが、アウターを羽織るのみで足を出して踊るメンバーが体感する寒さはそれ以上だったのだろう。セットリストがどうこうというより、「寒かった」という思い出が強い
この時はまさか、これから4年半以上の空白の期間を開けて夢アドのライブに行くことになろうとは思っていなかった。
この4年半の内に、夢アドは大きく様変わりした。その当時のメンバーが一人、二人と脱退。新メンバーも加えられたが、オリジナルメンバーは2019年末のライブをもって全員卒業してしまった。
くだんのリリースイベント以降、僕は忙しくなったこともあって夢アドのライブからだんだん足が遠ざかり、知らないメンバーの加入とともに興味も薄れてしまっていた。
2019年末ライブが終了し、残されたメンバーは、山口はのんさんと山下彩耶さんの2人。そのライブの翌日には、この2人による「新生夢アド」としての初ライブが行われたのだが、ライブ途中にサプライズ的に新メンバー2人、鳴海寿莉亜さんと白川蘭珠さんがお披露目となった。その日はこの2人を加え、「新体制」4人のメンバーによるライブを完遂し、新生夢アドの旗印を揚げた。
新加入(3期生にあたる?)の2人が秘密裏にレッスンを開始したのはお披露目の1カ月前らしい。たった1カ月の間に、年末のお披露目ライブをこなせるくらいまで仕上げたというのはすごい。
そんな彼女らは今年に入って2曲を発表。5月には満を持して、8曲からなるミニアルバムを展開予定だったのだが、コロナ禍ということもあり延期となってしまう。ところが、これをチャンスとみてアルバムが再編されるることとなった。そして、新たに未発表曲2曲を加えた計10曲の「アルバム」へと進化させて9月30日にリリースしたのだった。今回は、このアルバムをひっさげてのリリースイベントの話である。
僕自身、夢アドを観に行くのが4年以上ぶり、リリースイベントに行くのは東京パフォーマンスドールのアルバム発売以来2年ぶりであった。地下アイドルを追いかけていた4,5年前はこういったリリースイベントには足しげく通っていたのだが、今となっては全然である。だから勝手も忘れてしまっている。
今回のイベントは、タワレコ池袋店内にあるイベントスペースで行われた。ミニライブ、特典会には店内でCDを買うことで参加できる。13時~と16時~の二部制で、僕は13時開始のほうだけに行くことにした。
今回夢アドのライブに久しぶりに行くことについて、特にこれといった動機は無い。こうしてレポをすることでnoteに書く練習にもなるし、新生夢アドがどんなものか1回くらいは見ておいても良いのではないか、と思った、というくらいが理由だろうか。
あとは、新加入の鳴海寿莉亜さんが気になっていたという理由もある。彼女は納豆が好きらしい。
事前に公式情報をチェックしたところ、ミニライブは40人までの人数制限を設けるとのことであった。ということは、CDを買うのが遅いと上限を超えてミニライブを見られないかもしれない。かといって、さすがに11時のタワレコ開店直後に上限が埋まってしまうほどでもないだろう。11時半にタワレコに着けるようにすればおそらく大丈夫。そこからミニライブまでは1時間半程度時間が空くが、サンシャインにでも行って時間をやり過ごせばいい。このように時間が微妙に空いてしまうこともまさにリリースイベントって感じだな、と懐かしくもなっていた。
池袋駅東口を出てPARCOのお隣、P’PARCO5階にあるタワーレコードに向かう。
タワレコに着いたはいいのだが、CDがどこに売っているのかが分からない。棚に並べられた所から取るわけでもないだろう。今日まさにそこのイベントスペースでライブをするわけだから、分かりやすい位置においてあってもよさそうなのに特に置いても居ない。
店員さんに尋ねたら、レジで買いたい旨を伝えるだけで持ってきてくれるらしい。
久しく行っていないものだから、こんなことまですっかり忘れている。
長机の上にCDを積んだ即席の販売コーナーで売ってるんじゃなかったっけ?と思っていたが、それはショッピングモールなどでの話か。
CDを購入、入場券と特典券をもらって一旦は外へ。
1時間程度のエアポケットの時間をやり過ごして集合場所へ向かう。
タワレコのある5階を先頭にして、4-5階の踊り場にかけてすでに人がたまっていた。
その中で、数人が固まって楽しそうに喋っている。おそらく、常連の方たちなのだろう。どのアイドルのライブに行ってもこういう方たちはいる。そのアイドルのライブに通いだすと、毎回のように見かけることも多いが、彼らのその熱量には感服するばかりである。僕が最もアイドルに熱中していた頃でも、そこまでは通えなかった。
一方、僕のように一人で来ている方も居る。何人かで仲良くしゃべっている人たちと、スマホを見つつ時間が過ぎるのを一人で待っている人たち。こうした人たちが混在して一つの集団になっている。休日お昼の光景としては異様なものだろう。通りがかりのショッピングモールでのライブならともかく、こんな閉ざされた所に、軽い気持ちでは入ることができない気がする。
しばらくして、整理番号順に呼ばれて一人ずつイベントスペースへ通される。感染症対策のため、QRコードから飛んで名前、電話番号などを入力しておいたスマホ画面と身分証明書を見せ、CD購入時にもらったイベント入場券を渡す。入り口ではさらに、検温とアルコールでの手指衛生をされる。ご時世で仕方が無いとはいえ、入場するまでがかなり煩雑になっている。
丸椅子が7×6列の等間隔に並べられた客席。コロナ前ではスタンディングだったのが、距離を取るための措置である。曲も大して知らないし真ん中にいくのも...と思ったので下手側のはじっこの席に座った。ステージを見上げると、ステージと客席との間にビニールでできたパーテーションが張られている。緞帳かと思ったが、そうではなくて感染症防止のための仕切りなのだろう。
ライブ前にはスタッフの方がレギュレーションを伝える。
「いつもと同じように~」を枕詞にして伝えていたが、僕には「いつも」が分からない。けれども、こんな人間のほうが少数派なのだろう。途端にアウェーに乗り込んだ気分が強まる。
ライブ5分前を切った。いよいよという緊張感が襲ってくる。久しぶりのリリースイベントであることに対する言い知れない不安や緊張、感染症予防のため施された特殊な環境への違和感等が混じった感情だった。
その時、夢アドメンバーが横を通り過ぎた。後ろからやってきた4人が横をすり抜け、衝立で仕切られた下手側の舞台袖へ入っていく。
突然のメンバーお目見えにびっくりしたが、これもリリースイベント、というか小さい会場ではあるあるのことだった。楽屋が舞台裏に直結していないのだろう。
13時の開演予定から遅れること数分、ようやく始まった。
ここでも意表を突かれた。ライブの始まりを告げる「OVERTURE」が、4年前と変わらぬまま流れたのだった。夢アドのOVERTUREは気分を高揚させる。以前の夢アドの動画になるが、ここのライブでのOVERTUREはファンの声援も相まってたまらない。
そういえば夢アドはこのOVERTUREだったな、懐かしいなぁ。
そんなことを思っているうちにメンバー4人がステージに揃う。
MCを挟んで3曲披露だったのだが、どれもノリの良い曲だし、バックミュージックのギター?とパーカッションがよく響いていて心地がいい。その中でもアルバムの表題曲である「SUPER JET SUPER」。
STAND BY ME もう一回 STAND BY ME
キミを 連れていくんだ
知らないことの 罠にかかるのさ
言葉でなんといったら良いものやら、曲調が琴線に触れる。ABメロはかなりポップに、楽し気な印象を与える歌詞や曲調なのだがサビは少し色が違うのだ。ライブで披露された後に家でも聴いてみたが、やはり良い。またライブがあれば聴きたい曲である。
今回の夢アドに関してはほとんど前知識が無い(鳴海さん以外メンバーの顔と名前をよく知らない)状態で臨んだが、僕がまさに知らないことの罠にかかっていたのかもしれない。
それにしても、鳴海寿莉亜さんはよく声が出ている。すごい。小さい体で力強く歌う姿は、元メンバーの荻野可鈴さんをほうふつとさせる。MCでもできるだけたくさん言葉を残そうと喋っていたが、そういう点まで似ている。鳴海さん自身も荻野さんを標榜としていると何かの記事にも書いてあったから、意識してそうしている部分はあるのかもしれない。
ライブ後の特典会は2ショット写メから。鳴海さんでお願いした、個人的には、写真に映った自分の顔を見返すのが嫌なので写メ回は昔から好きでは無いのだが、このご時世に握手会をやるにはアルコールスプレーがいくつあっても足りないのでしょうがない。こういう所にも感染症の余波は押し寄せている。
写メ会のときに、寸隙をぬって4年ぶりの夢アドであることを鳴海さんにお伝えした。
それを踏まえてこの写メ。ピース二つで「4」を表してくれているらしい。
推敲の余地は大幅に残しつつも、イベントその日の内にレポを書いてみた。
ミニライブでは披露されなかったアルバム曲を聴いても、良曲が多い。「夢アド推し」が再燃するかもしれない。そんな予感を覚えるイベントだった。
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