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大学受験参考書レビュー【1日1時間1年で慶應経済】

著者略歴

地方公立高校出身。田舎すぎて、高2まで「予備校」というのは高校生版特別支援学級のことだと思っていた。
 現役時、地元の国公立大学に当然の大差落ち。 浪人が決まり、大学について調べていたところ、賢いと名高いあの早慶(流石に知っていた)が3教科で入れると知り、志望校にする。 
「1日1時間は勉強する」と心に誓い、一年後無事に早稲田政経政治学科と慶應経済A方式に合格。慶應の方が字面がかっこよかったので慶應に進学。

このnoteについて

1年間で実際に使用した全ての参考書とその使い方を紹介する。
ちなみに、買って欲しい参考書にはリンクを貼ってあり、買わなくて良いものにはリンクを貼っていない。
星1〜5で評価している。
大学入学後の塾講師の経験を踏まえて、より良い代替教材がある場合はそちらも紹介している。

全科目共通

心構え

受験勉強の正しい方法は、参考書ルート 笑 を完成させることではない。
予め決まった練習メニューをこなせば試合で勝てるのか?違う。必要なのは、対戦相手を研究し、最も勝つ確率が高くなる練習メニューを考えて実行することだ。
よって正しい方法は
過去問を解く→自分に足りないものを抽出する→やることを決めて実行する→過去問を解く
このサイクルを回すことだ。
では「足りないもの」の基準はなんだろうか。
受験勉強の論点は「受かるにはどうすれば良いのか?」
すなわち
「試験当日に合格最低点以上を確実に取るには何をすればいいのか?」
である。これが全ての基準になる。
今日の勉強がこの問いの答えであるのか常に自問自答することだ。
なお、勉強中にこれを自問自答すると「参考書色々手出して全部中途半端で最悪」の状態になりがちなので、
振り返る時は振り返り、目の前のタスクに没頭するべき時は思考停止で没頭すること。
「俯瞰モード」と「夢中モード」を使い分けよう。

過去問 星5

一番最初に買うべきである。受験における貴重な一次資料だ。
赤本でいいだろう。必要なデータも載っている。
青本は年数が少ないし、解答に若干机上の空論感がある。
過去問が全ての土台だ。過去問からのフィードバックを学習の基礎にすること。


数学

教科書 星4

各分野の構造と基礎概念を理解するのに使用した。
「あーベクトルってつまり矢印で、足し算と引き算と掛け算もどきが定義されてるのか。ふーん」
くらいのレベルである。問題を解いた後に戻ってきて初めて理解できることも多いのでここはサクッと行きたい。
今考えると教科書は分かりにくいので入門問題精講シリーズ(星5)がお勧めだ。

受かる計算 星4.5

素晴らしい参考書。独学者には必須だ。
いちいち瑣末な計算に意識を持っていかれては肝心なところで思考ができなくなる。
ここで紹介されている計算は無意識にできるようになろう。

type100 星4.5

素晴らしい参考書。これで解法の体系を掴んだ。
この100パターンが問題を解く最小要素になる。
全ての問題をこの100パターンに帰着させる。数学が実にシンプルになる。

青チャート 星3

分厚すぎて挫折。紙面の都合からか微妙な記述もあり。
後発のニューアクションレジェンド(星3.3)の方がお勧めだ。
網羅系をやるときのコツはいかに個々の例題を抽象化して、パターンを減らせるかである。
時間に余裕があったらやろう。
俺はパラパラ例題と要点だけ見ていた。

基礎問題精講 星1

入門問題精講は最高なのに、なんですかこれは?
全てが微妙。type100か網羅系をやろう。

ハイレベル数学 星3.5

受かるのに必ずしも必要な知識ではないが、目的は以下の通り。

  • 脳汁を出す

  • 典型解法の当てはめ方を知る

  • 1個上のレベルを体験することで典型解法の理解を綿密にする

英語

洋楽 星5

高校3年間は洋楽と授業だけで模試では常に1位を保っていた。県で。
洋楽を歌えるようになるまで聞くのがお勧めだ。
覚えた歌詞は自分の使えるフレーズになる。
正しい発音も身につく。英語で一番大事なのは発音だ。
洋楽じゃなくても、映画やアニメでもなんでもいい。
ネイティブの英語に触れられるコンテンツならなんでもいい。
英語は量が正義だ。楽しく英語に触れられるものを探そう。

エミネムにハマっていた頃、自由英作文でスラングを使ったら減点された。
俺はそれがスラングだとは知らなかった。
気を付けるように。

シス単 星4.5

英単語の暗記は苦痛だ。ターゲットみたいな逐語訳的単語帳をこなすのはもはや拷問である。
シス単はフレーズを覚えれば良いので楽だ。
英単語の定着フローは
単語の意味を覚える→長文などの文脈の中で「再会」することで徐々にニュアンスを掴んでいくところ、
シス単はフレーズ毎に覚えるため最初の再会をすでに済ませている。
画期的だ。
苦痛だったが、洋楽のおかげてフレーズ暗記回路ができていたのか2周でほとんど覚えた。
コツはちゃんと声に出して読むことだ。口が覚えているので容易に思い出せる。
正しい発音を身につける方法はまた後日執筆したいと思う。

Vintage 星1

これなんのためにやるんだ?即売却

鉄壁 星2

英単語の覚え方としては正しいと思うが、めちゃくちゃ時間かかりそう。
記憶のメンテナンスコストもえぐそう。
とっとと長文とか読みまくってその中で単語のイメージを定着させていく方が早いと思う。
個人的に単語帳は単語を認知する役割で、それを自分の身にするのは実践あるのみだと考えている。
即売却。

リンガメタリカ 星4

長文のなかで覚えるタイプの単語帳だが、内容が面白い。小論文にも役立つし一石二鳥だ。
章ごとに扱うテーマが分かれている。
「経済」「社会問題」「環境問題」の章だけでも触れておくと大いに助かるだろう。慶應経済頻出テーマだからだ。
他の大学学部志望の人も、過去問から頻出テーマを割り出して関連分野の章だけ見ておくと良い。

俺は日本語訳だけ読んだ。普通に読み物として面白かった。

小論文

現代文キーワード読解 星5

素晴らしい参考書。現代文や小論文に頻出のキーワードが分野別に解説されている。
大人も読むべき。

濫読

面白い本を濫読しよう。新書がお勧めだ。
興味あるテーマのものを適当に読もう。そうすれば勝手に小論文が書けるようになる。
小論文に独自性はいらない。どっかで見たことある意見をガチャガチャ組み合わせればもうオリジナルの意見になる。
Kindle unlimitedで読み漁るのがお勧めだ。SNSを見る代わりに適当な本を読もう。以下のリンクから登録で初月無料(初めて利用する場合)。

これは勉強時間に入れない。勉強だと思うと急にめんどくさくなる。読書は娯楽だ。ショート動画をダラダラ見るのと別に変わらない。

まとめ

1日1時間のうち1時間を数学に費やし、英語は移動中の洋楽でメンテナンスしていた。
国立勢は7科目勉強することを考えるとこれは実質1日7時間勉強していたことになる。

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