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憧れの海の街に住んだけれど

「憧れの海岸の町に住んで」…
私は20年以上海に纏わるテレビ番組の
制作をしてきたので、
海の近くに住みたい
と言う願望が有った。

母の介護をしなければ
ならなくなったのを機に
平坦な地、ここ海岸の街に越してきた。

「海はいい」
何か心が塞いだり
悩みが有る時など
ビーチにいって海を眺め海風に
吹かれていると心がおちつ
「海はいいな」と思う。

海のテレビ番組をしていた時は、
ディレクターと水中撮影をしていた。

最初に水中撮影をしたときには、
生物の多さに驚かされた。
陸上の数十倍もの生命が
海にはあふれていて
水中にいる私の髪の毛を
つつく魚、岩の下にいる
ゴカイやヒトデ
透明度が3~4メートルしか
見えなくなるほどの
プランクトンと
それを追う魚

特に伊豆あたりでは、
魚が小動物を捕食することを
見る事もよくあった。

海の中で
私の周り全てが
生命の宝庫だった。

 ここ海岸の町の海も
同じように生命が
あふれていると思って
良く渚を歩きに行ったのだが、
ここの海岸は、生物が居ない。

30年以上前に
干潟を埋め立てて
住宅地にしてその後に
海浜公園として
ビーチを作ったのだそうだ。

一度埋め立てて、
その後に作った
人工ビーチだから
生物が居ないのだろう。

でも私の知っている海は、
生物が満ち溢れていた。
いずれここ海岸の町の
人工ビーチにも
生物が戻ってくるに
違いないと思う。

潮の流れの研究は
かなり進んでいて
沖縄地方では
防波堤を作る時に
潮が流れるように
防波堤を計画的に
作るのだそうだ。

これだけ海に関しての
研究が進んでいるのだから
潮の流れもコントロール
できそうなものだが、
私が6年も人工ビーチを観察してきた
中では、まだ生物の姿はない。

早く子供たちが
ビーチでカニを追い
貝を取る日が来るのを楽しみに待ちたい。