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「親が要介護」だと運賃が安くなる話

遠距離で親の介護をする方は多くいらっしゃる

中には飛行機で親の住居へ訪問されている方も少なくない
今回は飛行機を利用して介護されていた方のお話


80歳の彼女は東京23区でひとり暮らし
彼女の息子さんは伊豆諸島の中のひとつに住まわれていた

ひとり暮らしの彼女のため、何かあるたびに息子さんは訪問されていた

いつも明るく声も大きい彼女は、絵を描くことが大好きで、
所属していた絵画サークル主催の展示会にいつも絵を出展していた
僕は誘われて展示会に足を運んだことがある
風景画や静物画の水彩を中心に描写する彼女のタッチには、とても好感が持てた
その中の1枚の絵を僕が気に入り、そのことを告げると彼女は、
その絵が印刷されたポストカードを1枚くれた
そのポストカードは思い出のひとつとして今も持っている

彼女はサークルの友人たちと、時々スケッチ旅行に出かけたり、栃木の温泉宿に泊まったりと、楽しく交流を重ねていた
明るく楽しそうにしゃべる彼女の雰囲気は周りを元気にしてくれる
ある意味、理想と言える老後生活をおくっていた

それから数年が経ち、次第に彼女との会話が噛み合わなくなってきた
医師からは認知症との診断がでた

ひとり暮らしだった彼女を心配して息子さんが訪問してきた
相談の結果、息子さんの自宅へ彼女を迎え入れて一緒に暮らすということになった

息子さんの自宅のある島へ旅立つ日、彼女がどんな様子だったかを見ることはできなかった
おそらくいつもの、あの大きな声で明るく軽い文句を言いながら飛行機に搭乗したのではないだろうか
そんな彼女の姿が目に浮かんだ


彼女の世話のため、息子さんは何度か飛行機を利用して往復されたと思われる
実は、親が要介護の認定を受けていると航空運賃が安くなる「介護割引」というのがある

例えば
JAL・ANA・ソラシドエア・スターフライヤーなどの航空会社だ
会社によって違うが、約14000~20000円ほどの割引をしている
先に予定が分かっているなら早割のほうがお得だが、介護の世話のタイミングは突然発生することが多い
介護割引で取ったチケットは予約変更など自由がきくので登録しておいても損はないだろう ※割引利用には所定の書類を提出しての登録が必要


お金の負担は軽くするにこしたことはないと思います
遠方に住まわれている親のことを思いながら、自身の生活も大切に、
お得な制度は上手に活用していきましょう

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