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危険な行為とは?

テニスの全仏オープンダブルスで加藤未唯が、ボールガールへの返球が後頭部を直撃し、危険な行為とみなされ失格となった。「意図的にコート外に球を打つこと、コート内で危険または無謀に球を打つこと、結果を無視した過失で球を打つこと」をボールの乱用と定義し危険行為と認定するらしい。

大相撲でも危険とされる行為は多々ある。ダメ押し、張り手(ビンタ)、五輪砕き(首が極まる)、座布団投げなどだ。このうち張り手や張り差しといった行為はもともと自分有利の体勢へ持っていくための副次的な手段にもかかわらず、白鵬ら一部の力士が悪用したためか本来の意味が薄れて、あるいは消えてしまっている。張り差しは張った隙に相手の顎を上げる、あるいはひるませてその間に自分得意の四つに組むということが本来の意味で一発で倒す、KOするのは全くの誤用。ところが白鵬は一発で制裁することを目的にしたか事実豪栄道は眼窩底骨折、遠藤も出血していた。悪用である。

ダメ押しは昭和期より稀に見られたが有名にしたのは朝青龍だろう。
朝青龍は若手時代120~130キロほどの軽量のためか、有り余るほどの気合で相撲を取るため勢い余ってかダメ押しのようになることが多かった。それが横綱以後増量し150キロ程になってもその癖が抜けず批判の的となった。若手時代は敢闘精神にも捉えられるためか目溢しされたのもあっただろう。

ダメ押しにもいろいろあり突き合いとなって最後の一押しが土俵を割った後になってしまうもの、四つで土俵際でこらえる中最後の一押しで決まるものといったところだが、朝青龍や後期の白鵬は多くの場合、相手が土俵を割って気を抜いた時に最後の一突きを見舞うタイプで時には観客に影響が及ぶこともあり非常に危険だった。この点が「コート外に球を打つこと、コート内で危険または無謀に球を打つこと」と等しく感じる。

今回のテニスの場合、故意には思えず判定は厳しすぎとも考える。仮にこの規定を大相撲にも適用すると白鵬らは一体どうなったかとも思う。

判定を不服として提訴するようだが覆る可能性はどれほどあるのか。



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