見出し画像

姫路城 到着! #2

めっちゃ楽しんできました。

もくじ

#1  姫路城(兵庫) 祖父と俳句
#2  姫路城のつづき ←いまここ
#3  ピカソ キュビズムとは(京都・大津)
#4  書店はしご(梅田) 実母にnote垢身バレか?
#5  初上陸の九州 旅行計画の立て方(福岡)


祖父がね?俳句好きみたいなんです。おじいちゃん大好き!私も俳句やってみるよ!私と祖父と父の3人で姫路城にて観光します!

着いたよ!姫路城!

城ちっっっっさ!

ここから、車禁止でした。
歩きます。

祖父が、私に向かって自慢気に話します。

「雀がおるじゃろ?このままだったら、季語にならん。"小雀"なら春の季語じゃ」「松があるじゃろ?このままだったら、季語にならん。"松の花"なら春の季語じゃ〜(ドヤァ)」「川にカモがおるじゃろ。カモだと季語にならん。カルガモなら季語じゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜(悦)」

すごくない?歩く歳時記じゃん?!

正直、めっちゃおもしろかったです。普段の祖父は寡黙です。そんな祖父が、いっぱいお話してくれます。そんな祖父は見たことがありませんでした。年に数回しか会えないです。たのしい思い出を作りにきたのですから乗っかります。

1つの景色から季語を5つ以上教えてくれます。

やべぇ。やべぇって。極めすぎだって。ハイパー俳句マスターおじいちゃんです。

おぬしも、俳句つくるんじゃぞ?

永遠プレッシャー☆

俳句!やります!


父とこっそり「おじいちゃん、季語チェッカーみたいだね」と会話しながら歩きました。


しばらく進むと おもしろいのを発見しました

写真うま!まだちっせぇ城しか見たないのに!
ネタバレじゃん!ギルティ!

祖父がさっそく、和船で俳句を作ります。

和船で俳句…ねぇ……
分かんない……分かんないよ……。

和船の周辺知識がない自分に気付きます。

和船って何?観光用?
そもそも、堀の設備も良く分かんない…
防衛のためって言われるけど、サムライの鎧が重すぎて泳ぎにくくいとか、そういうこと?
そもそも姫路城って安土桃山時代で合ってる?
和船で物流を担っていたの?城下町の水路ってどんな感じ?歴史的背景が分かんないから、和船に感情移入ができないよ!ダメダメだぁ〜

(.-. )コテン

挫折しました。



いいえ、諦めたくないです。

俳句を組み続けます。自分でも分かります。浅い。知識が浅い。自分の俳句に絶望しながら組み続けます。大丈夫!なぜなら私!まだ!初心者ですからぁ!うおおおおおぉぉぉぉぉぉ


もうちょっと歩いたよ!

ぼんやり姫路城をお届け!
ネタバレ防止ピースです!

ゆっくり歩きます。

ドビャっと周りの景色をメモするために、ついつい立ち止まることになります。

祖父も同じでした。

祖父も歩いたり、立ち止まったり。ぐるぐる同じところを歩き回って、また立ち止まったり。

美術館にいる感覚と似ています。

ガイド聞きながら、立ち止まって。
作品にジッと集中するあの感覚です。


え!つまり!本気じゃん!

ってか!歩くペース一緒じゃん!

ウチら仲間ってコト!?以心伝心ズッ友おじいちゃん!?


この辺りでようやく気付いたことがあります。

わたし、いままで観光地で立ち止まったことないです!

スイスイ〜って歩いていました。立ち止まるという選択肢があるのですね!

いままで?見逃してたの??
この素晴らしい自然の美しさを!!?!?
くぅ~もったいないです~!


姫路城の公園は広かったです。階段が続きます。車椅子用のなだらかな道もありましたが、正規ルートで巡ります。

祖父からベンチに座りたいとの申し出がありました。

たしかに、歩き疲れてきました。

近くのベンチに近づくと、そこには、カメムシがいます。

カメムシ。


そう。カメムシ。
緑のアイツ。
なぜか名前を聞いただけで鼻の奥から異臭を感じる。
カメムシ。
小学校の授業のときに、どこからかぷ~んと乱入してきて、おちゃらけた男子が「くっせ~!」と騒ぎ出す。あのカメムシ。
カメムシ。「パクチーとカメムシの匂いって似てるらしいよ?」と、たまに話題にでてくるアイツ。
カメムシ。


\\コンニチハ//



ベンチにいる。あ、知ってる。馴染みのある虫。カメムシ。

ちょっとギョッとしました。

正直、ヤダなって思いました。

立すくんでいると、祖父が慣れた手つきでカメムシを追い払い、ニヤリと笑みを浮かべたまま私に言い放ちます。

カメムシに さきられたり 縁台えんだい
なんてどうじゃっ?ワシが座る前に、既に先客がおったみたいじゃな~!ガハハ!これで一句できたできた。

縁台=ベンチ

衝撃です。

わたしにとって、カメムシは嫌な虫でした。そんなカメムシを祖父が美しく俳句にしました。

思い出しました。姫路城にたどり着くまでの車内の会話

私|Q.よい俳句をつくるために必要なことは?

初心者質問ブチかまし

祖父|A.美しい心で詠むこと。俳句はマジで哲学だかんね!

哲学なの?


これが美しい心…?(ゴクリ)



キたぜ!姫路城!


城でっっっっか!

見てくださいこの晴れ渡る空を。日光が気持ちよく降り注ぎます。かなり気候がよくて、長時間歩いても、汗一つかきません。イイカンジの風で涼やか。

いよいよ天守閣に登ります!

….ちなみに、姫路城は急な階段が続くので、膝の悪い祖父と父は休憩です。

一人で天守閣に登ります!

1階から5階まであります。4~5階は混雑していて、入場規制がかかっていました。城内は、現代の消防法がきちんと守られていて、すげ~ってなりました。

最上階からの景色です!

赤丸が祖父と父です

お目当ての天守閣まで来たので、帰り道を歩きます。駐車場まで徒歩20分かな?

質問チャンス!

私|Q.和船に並んでないけど、乗ったつもりで、俳句作ったり。コペン持ってないけど、コペンに乗ったつもりで俳句つくったり。そんな感じでつくっちゃってokだよね?

念の為の確認

祖父|A.よい。ワシも、天守閣に登ってないが、登ったつもりで俳句を作った。そんなもんじゃ。

私|Q.ちなみに春夏秋冬のうち、得意な季節はどれ?

祖父|A.新春は苦手。

先に苦手な分野がでてくるのなんか分かるー。

そのまましばらく、間を置いて

祖父|A.春はあかるく。夏は涼しく。秋は物悲しく。
じゃな?得意とかそういうのは分からん。

イイこと聞いた!ありがとう!

祖父|Q.ところで、おぬしの俳句は完成したか?

ギクッ?!


歩きながらスマホのメモ帳をさらっと斜め読みして組み直します。

勇気を出して発言します。


….うそです。傾向と対策はバッチリです。どうせまた聞いてくるだろうと思って提出用の俳句を用意しています。メモ帳でもう何回も修正を重ねていました。

本当は、「待ってました」といいたい所ですが、グッとこらえて初心者らしく発言してみます。

祖父の想い 託され目指すは 天守閣
季語なしでごめんね。ちなみに、天守閣は涼しかった。

季語なしかよ。

秒で返答がありました。

天守すずし 祖父の想いを 託されて
"涼し"は夏の季語じゃ。

祖父の瞳の奥が鋭く光ります。

祖父|「祖父の想い」の中身が何か気になるところじゃがのぉ~。

私|俳句だよ。どうせやるなら天守閣がいい。登るよ。

祖父|……。

えぇぇぇぇぇ?!黙っちゃうの~?やるからには、俳句で頂点とりたいじゃん?目指したいじゃん?えええええぇぇ??!黙るの怖いって!怖いって!生意気な発言ごめんって。やらかしたかなぁ。たしかに強欲で傲慢だから、美しい心ではないのかもしれないいいいいいい~。ああああああああぁ、恥ずかしいかも。調子に乗って痛いかなああああぁあぁぁあぁ。ごめん~。何考えてるの~!おじいちゃん、元々寡黙だけどさぁ~。絶対なんかいいたいことあるじゃん?ねぇ~やばいいいいいい。

黙ったまま車に乗りました。


車内の会話 その1

祖父|いや~それにしても、懐かしかった。城下町が見違えるほどキレイでええな。賑やかじゃったわい。

父|あれ?来たことあった?

祖父|大学が姫路城のすぐ裏で、毎日通ってての~

父|え、神戸大学って姫路キャンパスあったの?

私|え、おじいちゃん神戸大学なの?

マジ?

車内の会話 その2

祖父|メールでな、毎月10句送ってくれたらな?ワシがみたる

ギクッ?!

父|いまの若い子には、そういうのあんまり好きじゃないかも。パワハラかもよ?

サンキューパッパ

夕ご飯はここで親戚が集まって食べました。

かに!

親戚は、10人ほど集まりました。

実母が「娘の俳句どうですか….」と祖父にたずねて
祖父が「上手だった。天守閣のアレな?」と返答して
実母が「え、なんて俳句作ったの?」と振られて
自作の俳句を報告させられました。

顔真っ赤でした。やめてよ。お母さん。そういうのだよ….。
26歳にもなってさ。なんで照れなきゃいけないのさ….。仲良しなのはいいけど。もっと、ほら。いつまでも子供扱いされても困るよ。幼稚園児のおうたの発表会みたいな空気になりました。


後日談 父との会話

父「おじいちゃん元気そうだったね」

私「おじいちゃん、めっちゃ褒めてくれたじゃん?いい気になって、ニコニコしてたけど、あれ実は、たくさん駄作をつくった中の1つに過ぎないのね?駄作を見返すと、わたし結構ダメダメなんだよね?いつかバレるのが怖い。たまたま運がよかっただけでね?」

けっこう本音

父「大丈夫、発想が褒められたみたいだから。ちなみに、たくさんって。今日どのくらい俳句作ったの?」

…..50句くらい?

え?つまり、毎月10句送る余裕があるってこと?

あっ….。すみません。
作ると提出するは違うんです(汗)



もらった本たち

右下の辞書っぽいのが歳事記

最初は、歳時記だけもらう予定でした。いろいろあって、いっぱい譲り受けました。1990年代の本です。年季があります。

自分で選らんだ本と、祖父に強引に押し付けられた本がありますが、今はどれがどれだか覚えていません。

それでね?

手に取るじゃん?

1996年5月発行の句集

1ページ目を見るじゃん?

ちらり

ここに注目します

くくくく、くんぷー?!?!?!?!

あ、あなたは「薫風くんぷうと 父開発の オープンカー」のときに、お世話になった薫風さん?!






でね?そのまま目次を見るじゃないですか?


え?

いそいで、「アメリカ・ブラジル俳句行」のページをめくります。海外移住者の俳句が載ってました。

海外移住者の俳句?!?!

そんなのあるの?

いい忘れていたんですけど、私は現在海外に住んでいます。とっても親近感が湧きました。

えーーーーーん(泣)おじいちゃん、これ偶然なのー?どういうことー?


この記事を書いてるときに思いつきました。

なんだか「薫風」ってワードに縁を感じる気がします!
さっそく歳時記で調べてみました。

おじいちゃんーーーー?ひょっとしてボールペンで書き込むタイプの人ですか?このチェックなんですか?またお話しよーねー?つぎは、お正月だねー?


もくじ

#1  姫路城(兵庫) 祖父と俳句
#2  姫路城のつづき ←いまここ
#3  ピカソ キュビズムとは(京都・大津)
#4  書店はしご(梅田) 実母にnote垢身バレか?
#5  初上陸の九州 旅行計画の立て方(福岡)


【関連】俳句に興味が湧いたらコレ読んで!

おもしろいので おすすめです



【関連】おじいちゃんのことを思い出して泣いた話


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?