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「毒」について

「毒」というとどんなイメージをもたれるのだろうか?
若い頃はネガテイブな印象しかなかったこの「毒」という言葉。でも年を経るに従ってその意味するところは自分の中で変わってきた。この言葉がもつ意味は深い。

毒は人を破滅に追いやることもあれば、生かすこともある。
「毒」は量の差こそあれ、全ての人間がもっていると俺は思う。

よく「毒をもって毒を制す」という言葉をきくが、自分に毒がなければ
毒のある人間が作る社会で生きていけるわけがない。
毒は人間的な魅力でさえある。
しかし、当たり前の話だが、毒を制御できなくなったら人間は破滅する。

俺は教育畑にいるから教育現場で考えると「まじめで、いい先生」ばかり
いたら、つぶれちゃう毒のある学生が何人もいる。やっぱり毒をもった「癖のある」先生は必要なのだ。実際その先生によって救われる学生がいるのも事実だ。だからまわりがどんなに批判しても俺がかばい続けている非常勤の先生が学校にもいる。もちろん毒は一定量を越えれば明らかに害をおよぼすから、そこだけは注意しなくちゃいけないけど・・・。

毒は必要なもの。。
なんていってたら俺が自己正当化してるみたいだけど、俺にもかなり毒はある。自分が知らない間にいろんな人を傷つけたかもしれない。でも、逆に人に力を与えたこともあるんじゃないか?なんて思っている。
お互いの毒をどこで発し、どこで制御するのか、この微妙なやりとりが人間関係ってやつなんじゃないだろうか。

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