愛おしい存在

私には子供が三人いる。
性格も好きな物も個性もすべてバラバラだ。

子供が5歳3歳0歳の時に、私は子供を道連れに死のうと思った事がある。とにかく限界だった。泣きながら、子育て支援に電話した事もあるし、ワンオペ育児、実家も遠く引っ越したばかりで頼れる人は近くに居ない。
子供のせいで諦めなければならない仕事があったりもして、どこか子供に対して冷めた目で見ていた時期もあった。
私が死を選ばなかった理由は、実際には子供のおかげだった。鬱陶しく思っていた時期に限って、子供たちは何かを察したかのように色々な言葉をかけて、私の気持ちを引き留めているようだった。

寝顔を見てるととても愛おしい。
可愛いな。可愛いな。
そんな気持ちしか込み上げてこない。
やはり私にはこの子たちが必要なんだ。
子供たちが楽しく、人にたいして優しく生きていけさえすれば何もいらないと思っていた。

息子は中学受験をして開成に合格したが、正直私はなんとも思っていない。
息子が開成だろうが、どこの学校だろうが、受験勉強を頑張ってきた事にはかわりない。
どこに行くかより、どんな人と出会い、どんな事に色々楽しめる毎日になるかワクワクしてた。
中学受験って本当に凄い!
小さな体に、沢山の荷物を背負って塾に通っていただけですごい事なのだ。
私は田舎育ちなので、6年生の時なんて鬼ごっこしたり、釣りしたり、栗拾いして、おやつに野イチゴ食ってるような子だったから、6年生が勉強してるってだけで尊敬なのだ。
息子が受験したいチャレンジしたいと言われても最後まで何も勉強も教えられずノータッチだったが、頑張ってる事は応援したかった。
これから先、息子がどこの大学行こうがなにしようか、それもなんだって構わない。
どこに行こうが息子は息子。
私にとって愛おしい存在である事には、なんらかわりない。

一番上の子は感受性が強い。
学校に行けない時期もあったし、自分を傷つけていた時期もあった。
もうすぐ高校受験なのに、未だにやる気スイッチも入らないが、勉強しない言い訳を必死に考えてるその姿すら可愛く思えてくる。
あぁ、必死だなぁーって(笑)
最近までは、行きたい学校がないから高校には行かないってずっと言っていた。
あ、高校行かない人生もありかもね!って私はずっと言っていた。義務教育じゃないしね、やりたい事見つかってから勉強するのもいいし、中卒で仕事するのも今時あまり居ないからカッコいいんじゃない?なんて、私がそんな事ばかり言ってたら、「高校くらいは行こっかな」って言い始めた。高校には行くと決めて、塾に通ってるだけで可愛く思える(笑)

子供たちみんな、勉強の得意分野も違うし、成績も偏差値も違うし、だからこそ面白い!
比べる事はもちろんしないし、比べる事なんてできない。みんなオンリーワンなんだよね。

私自身はいわゆる高卒だけど、周りの人たちに恵まれて楽しい人生をおくれている。
合格したから凄いんじゃない。頑張ってるから凄いんじゃない。私は、子供たちに自分の人生、自分で選んで進んでいってもらいたいだけ。挑戦する事を選んだり、時には諦める事を選んだり。私は子供たちの決断した事をひたすら応援するだけなんだな。

極端な話、やっぱり何したって子供は愛おしいんだよ。ゲームばかりしてイライラするし、兄弟喧嘩ばかりするし、手伝いはしないし、ムカつく事なんて山ほどあるんだよね。
けどね、イライラした時こそ、子供の寝顔を見てほっぺをツンツンしてごらん。
ほら、目の前には愛おしい存在しかいないんだから!









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