本選考は補欠枠?!~選考方式と内定取得難度・内定者傾向について~
選考方式毎の選考難度や内定者の傾向について所感を記します。(対象は事務系総合職です。)
選考方式に応じて倍率や内定者の傾向に大きな違いが見られたため、まとめてみました。
これから就活を始める皆さんや最新の就活動向を知りたい方への参考になれば幸いです。
選考方式の種類と説明
まず、私が観測した選考方式を紹介していく。
現行のルール下では
経団連加盟企業の新卒採用活動は下記のスケジュールとなっている。
3年3月:広報スタート
4年6月:選考スタート
4年10月:内定解禁
しかし
・ルールを破っても罰則規定がない
・外資系を始めとした未加盟企業に先に優秀な学生を取られてしまう
等の理由から上記日程は形骸化しており、殆どの有名企業において
3年3月スタートの“本選考”以外の選考方式が用意されている。
公開型選考
公開型選考とは、主に採用HPやマイナビ等の就活サイトを通じて提供される選考方式である。
本選考
企業の採用HPで大々的に応募される、最もベーシックな採用方式である。
超人気企業以外は、一次・二次と複数回実施され、秋選考がある企業も存在する。
非公開型選考
非公開型選考とは、参加者を限定した状態で実施される選考である。近年は非公開型選考での採用がメジャーとなりつつある。
公開イベントからの発展型
企業が実施する、インターンシップ(以下IS)や座談会・説明会といったイベント参加者に参加権が付与される選考方式である。
特に、参加に当たりES提出やSPI受験といった選別があるISは、早期選考参加権が付与される確率が高い。
*IS経由で早期選考があるかどうかはXや選考体験口コミに大量に掲載されている。
※イベント参加者全員に選考参加権を付与する企業が多数ではあるが
一部、高評価者のみ選考参加権やリクルーターを付与するケースが存在する。
そのため、IS参加で安心せず、しっかりパフォーマンスを出すことを心がけよう。
(口コミ等で選考と直結しないと言及されているイベントは、優秀者にのみ選考参加権を付与している可能性がそれなりにある。)
スカウト型
近年台頭しつつあるのが、スカウト型採用だ。
サイトに登録した学生に、企業側からオファーを送付し選考を実施する採用方式だ。
有名企業も導入しつつあり
企業側は求める人材をピンポイントに獲得出来るメリット、学生側は少ない労力で選考フローに乗ること出来るメリットがある。
※一点注意したいのは、決して倍率は低くない点だ。
スカウトが来たことについ浮かれがちであるが、決して選ぶ側にないことは留意しておこう。
非公開イベント経由(学内・紹介)
あまりメジャーではないが、大学内の就活イベントや社員・内定者からの紹介経由での選考参加がこちらに当たる。
具体的には
・大学イベント
・社員や内定者からの紹介
・就職活動コミュニティ等のイベント
などが挙げられる。
各選考方式のスケジュールと難易度
ここまで述べてきたように、様々な選考方式があるが、これらはどのようなスケジュール・目的で実施されるのだろうか?
選考時期を五期に分け、各選考方式がどの時期に実施されるのかをまとめてみた。
第一期:特別枠 難易度(中)
スカウト型採用や、IS参加者のうち一部優秀者を対象とした選考が特別枠選考である。3年夏~3年1月に内々定を付与するケースが多い。
最優秀層獲得のために実施しているため、採用枠は非常に少なく、選考参加者のレベルも高い
しかし、参加母数が少ないため内定取得難度は決して高くない。
第二期:早期選考 難易度(易)
IS等の就活イベント参加者を対象とする選考が早期選考である。
3年2月~4年4月に内定を付与するケースが多い。
近年、この早期選考で採用枠の大半を確保するケースが一般化しつつある。
学生の早期囲い込みのため実施しており、優秀な学生獲得という目的以外にも、志望度の高い(辞退率の低い)学生をある程度確保する目的がある。
インターンシップ参加者の母数次第ではあるが、最も内定を得やすい選考である。
第三期:本選考 難易度(高)
求職学生全体に対し募集がかかる、最もオーソドックスな選考方式である。
4年5月~6月に内々定を付与するケースが多い。
かつて殆どの内定者は本選考から出ていたが、近年は第一期・二期の残り枠や辞退者の穴埋めとしての側面が強い。
そのため、極めて倍率が高く、内定を得るのは非常に難しい。
第四期:二次選考 難易度(極悪)
本選考の予備枠採用としての側面が強く、基本的に殆ど採用枠がない。
4年6月末~9月に内々定を付与するケースが多い。
本選考以上に内定を得るのは難しい。
第五期:秋採用~ 難易度(やや高)
内定式前後の辞退者を埋めるために実施されるのが秋以降の採用である。
4年9月以降に内定が付与される。
実施しない企業が多い印象ではある。
倍率こそ高いが、周囲のレベルが下がるため以外と凶悪な難易度ではない。
選考別の内定者傾向
ここまで選考形式の説明とスケジュール・難易度について所感を記してきたが、ここからは選考形式別の内定者傾向について説明する。
内定後イベントで同期全員と会話した私にしか書けない生データだ。
※N=1であることはご留意願いたい。
※特定を避けるため具体的な数は控え割合で示す。
※日系大手メーカーの24卒(事務系総合職)傾向だ。
特別枠
弊社の場合、逆スカウト経由が特別枠採用
内定者の1割以下(3年秋に内々定)
旧帝・早慶の優秀層(留学・体育会系・長期IS経験)
※他の内定者と待遇(勤務地・職種)が異なるかについては現状不明。改めて記事を作成する。
早期選考
夏・冬IS参加者に早期選考参加権が付与される。
内定者の8割程度(3年3月に内々定)
旧帝・早慶・上位~中位国公立・MARCH・関関同立クラスが満遍なく存在する。
(特別優秀者を選抜しているとは思えない)
第一志望者が多く、大半が内定時点で就活を終了していた。
逆に、MARCH・関関同立層は総合商社やデベロッパーといった最難関企業に叶わず決めた層が多かった印象。
本選考
弊社の場合、3月1日から募集がかかる。
内定者の1割強(6月に内々定)
旧帝・早慶・上位国立の就活出遅れ組
自力は高いものの、就職活動に注力してこなかった層が内定者の大半を占める。
まとめ
今日の日本における新卒採用方式は多岐にわたり、方式毎に目的やスケジュール、内定者の属性が大きく異なる。
自身が置かれた環境に応じた戦略をとらねば、希望する企業から内定を得ることは難しい。
終わりに
関関同立層が取るべき就活戦略は
最後に、関関同立層が難関企業から内定を得るために
取るべき戦略を述べて結びとしたい。
※あくまでこだわりがない方向け
とにかく早期から(遅くとも3年5月)
とにかく大量にISに応募する(50以上は出したい)
夏ISは正直全落選でもかまわない、とにかくES・SPI・面接の場数をこなし続けることが重要である。
それが、秋以降の早期選考直結IS参加に参加するための実力涵養に繋がる。
ISで高く評価されると、早期選考への参加権どころか特別枠が開かれる可能性すらある。
3年夏~冬までISを出し続ければ、上手くいけば10~20の早期選考参加権が得られているのではないだろうか?ここまで来たらあと一歩だ。
順当に早期選考経由で内定を得られたら、就活を終えるも良し、更に好待遇企業の本選考に特攻するも良しだ。(難易度は非常に高いが、以外と通りがち。※根拠なし)
※早期選考の持ち駒が無くなっても焦りは禁物。夏から頑張り続けたあなたには、高倍率の本選考を勝ち抜く実力が備わっている。諦めず応募し続けよう
皆様の就職活動が実りのあるものとなることを心から祈り、本記事を終える。
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