見出し画像

詩「モラトリアムの終焉」



僕の辞書から空白という文字が消えた
365日脳は稼働している
目の下のクマが暴れようが
みっともない顔で疲れたと文句を言おうが
明日はやって来る

僕の存在に意味があるのなら
明日を歓迎した
しかし
僕が立ち止まる前に
時代は先を急ぐ

余分な夢をみる暇も与えられず
ジョークすら許されず
クジラは空を選び
雲の中を泳いだ
ピエロはスーツを着て
サラリーマンになった
昼間
インスタントラーメンを箸も使わず食べている

世界はぐちゃぐちゃにかき混ぜられた
AIが隙の無い楽譜を作る
僕はファストファッションを着て
下手くそな歌詞で
幻想の終わりを謳った
その後
ビジネスなのに
カジュアルに寛ぎながら
働く羽目になる
地面を見たら
アリがパーカーを着て
女王様の為に熱心に動き回っていた
来世での僕の様な気がした

この記事が参加している募集

#スキしてみて

525,791件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?