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詩「嘘」


悪いんだよ
あなたが
そればかり
見つめているから
私の心が
ザワザワいって
どうしようもなかったの

いけないんだよ
あなたが
私の話
ちっとも聞いてくれりゃしないんだから
私の体に
ビュウビュウ風が吹き抜けて
寒くて
寒くて
しょうがなかったの

ずっと
ずっと
遠くへ
望遠鏡で覗いても分からないくらい

もっと
もっと
深くに
ちょっとやそっとじゃ
出てこない位

どんどん
どんどん
流れて行って
早く
はやく
ハヤク…

誰も追いつけないスピードで…

私は汗をかいた後
「何で?どうして?」
って
呪文みたいに唱えてた
自分が
してしまった事が分からない位
ただ、あなたが好きだった
でも
それを自分で汚したってこと
随分後になってから
気付いたんだ


あなたに何を聞かれても
「知らないよ。」
って、答えたの

あなたは、笑顔で、
「なくしちゃった。」
って言ったから
分かってしまったんだ

全部、気付いてたんだね
あの時
私がしたこと

俯いたまま
見れなかった
あなたの瞳
「大丈夫だよ。」
あなたがついた嘘
今でも忘れない

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