詩「レプリカ」
大量に生み出されたモノの一つが目を覚ました
寝静まった真っ暗な晩に
どこにも印がないから
丁度良い夜に紛れる
同じ顔をしていても行き着く先は違う
運命さえ歯を剥き出しにして笑う
笑えない人生だから便乗して微笑う
私には私の道がある
暗い夜が終わりを告げ光を連れて朝が来る
私は何度も真実を見る
光が照らし出す先を
それでも
自分ごと箱の中に沈めた
封じ込めたパンドラの様に…
いつか
誰かの乾いた指先で
私という真実が開かれる その日まで
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