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プロジェクト「ドリル」とは?

【ドリルとは?】

ドリルは、制作段階、アイデア段階、プロトタイプの段階で鑑賞者に提示し、早い段階でたくさんのフィードバックを得る実践と実験を組み合わせた継続的なプロジェクトです。現在東京、水戸、山形の3拠点をベースに開催されています。


ドリルは通常、2日間の日程で行われ1日目は参加メンバーのみでのディスカッションするクローズデイ、2日目は鑑賞者を招いてディスカッションするオープンデイの工程で行われ、3、4ヶ月の周期で継続的に開催しています。

またドリルはアートの領域で「展覧会」「トークイベント」「レクチャー」などと同じようなアーティストが表現する形式を新たに作り上げるプロジェクトでもあります。

その為、ドリルは展覧会、レクチャー、トークイベントなど既存の形式に完全に当てはめて説明するのが難しいプロジェクトになっています。

ドリルの最終的な目標は「ドリル」という形式が一般化し、広く活用されていくことです。

ドリルは、開催するごとにフィードバックし形式の調整を行います。このようにドリルのプロジェクト自体も運用方法の最適化を進めながら流動的運用しています。初期の段階では展覧会に近しい形式でしたが改良を重ねた結果、現在のような1日目を参加メンバー同士のディスカッション、2日目をお客さんに入ってもらってディスカッションをするイベントに近い形式へ変化してきた経緯があります。




ドリルのベースとなる3つの柱に、

・制作段階、アイデア段階で他の作家や鑑賞者に提示し、ディスカッションする。

・タイプの違う作家同士を集めて行う。

・3、4ヵ月毎に継続的に開催する。参加作家は原則継続的な参加を前提とする。

を軸として行っています。

具体的な目的は、

・制作段階、アイデア段階で他の作家や鑑賞者に提示し、ディスカッションすることでフィードバックを得る。そうすることで制作方式の見直し、作品の仕上げ方の検討、効果の確認などを行い作家としての実力を高める。

・制作した自分自身でもどういったものかわからないようなモノ、作品としては失敗していて展示に出せないようなモノでも鑑賞者に提示出来るようにする。展覧会のような失敗するとキャリアに影響するような場にならないように、そうした失敗も含めて見ることが出来る形式として設計する。そうすることで失敗を恐れずドンドンチャレンジ出来る環境をつくる。ドリルに提出する作品には「クオリティ」を求めない。


・参加メンバーの選出の基準に、それぞれが別々の作品形式、価値判断を持っている作家同士が揃うように設計する。そうすることによって、自分と違う制作の仕方、価値判断を知ることになり、自分自身の制作の仕方にフィードバック出来るようになり、これまでとは違う作品展開の可能性が起こる確率を上げる。


・それぞれが別々の作品形式や価値判断を持っていることを前提にどのように他の参加作家の作品を語るか。自分の信じて価値とは別の価値についてどのような距離感でどう語るのか。そういったディスカッションのプラクティス。

・一つの作品がアップデートされていく姿を見せる。あるいは、1つの作品の別のバージョンを提示していく。これらのような作品の完成の多様性に対応可能な形式を目指す。

・年間3、4回開催し、チャレンジする回数を増やし、経験値を上げる。

となっています。

東京、水戸、山形の3拠点での運用開始した結果、コロナ禍で移動が難しくなってしまったアーティストたちにドリルが役に立てることがわかってきました。

自分の作っている物、考えている事を話してそれに様々な意見を貰える環境。ドリルのプログラムを実施することによってそういった環境を地元で確保出来るようになります。




ドリルのプログラムを主催する為に必要な条件は

1. 主催者が決定している。

2. 参加予定の作家が2人以上いる。

3. 開催する会場が確保されている。

4. 「ドリルの最小単位」の条件を満たした内容の実施を希望している。

になります。

夏以降にドリル主催希望の募集の呼びかけを開始し、プロジェクトの拡大を図りたいと考えています。

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