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IT系のおっさんの風呂なしアパート時代

どうも~!おっさんですよ。今日は、おっさんの風呂なしアパート時代について語ってみたいと思います。これから風呂なしアパートもいいかな?って考えてる人には参考になるかもしれません。それでは行ってみましょう。

引っ越し前

まず、学生時代、おっさん、元々は風呂のあるアパートに住んでたんです。23区内の郊外の、トラックがいっぱい走ってるでっかい道路の近くでした。で、まぁ、詳細は省くと、そこに住んでるうちに、段々鬱になってきて、ガチで死にかけてました。そこには2年は住んでたんですが、環境がよくないかもしれない、とか、気分転換がしたい、と思って、山手線の内側とかにどうにか住めないもんかな?って考えてました。前から内側のエリアに興味あったんですよね。内側でも、中央線より北側のエリアです。それで、ネットで物件を見付けて、色々と下見をしたわけです。

下見で見た風呂なし物件

不動産屋に着くと、古びた感じの雑居ビルの2階で、冴えないおっさんたちが7~8人くらいで、暗い顔をして、仕事してました。相手をしてくれたのは、不動産屋というよりは、代書屋のような感じの素っ気ないおっさんで、おっさん(おれ)がネットで見付けた物件もまだ空いてる、と言うので、ついでにいくつか紹介してもらって、まとめて見ることにしました。

まず、文京区の小日向(こひなた)って場所の風呂なし物件を見ました。外観は、どんなだったかな~。まだ、ちょっと落ち葉なんかも残っていて、神田川とかに出てきそうな昔の学生が住んでそうな感じだったと思います。外観からドアを開けて入ってみると、4畳半で、押し入れも半間ぐらいあったかもしれないです。あと、キッチンもあったんですが、それが畳の脇の窓辺にあるんですよね。正座してコンロに向かう感じになりそうです。ん~、ちょっと住みにくいかな~、と思いました。まぁ、でも、立地は静かそうな所ではありました。

次に行った所が、おっさんがネットで見付けた物件で、その後、実際に住んだ所ですが、これは後で書くとしていったん、略です。

3つ目は文京区千駄木にある物件で、着いてみると、もう夕方で、大家のおばちゃんが、「遅かったね~。もっと早く来るかと思ってたよ。」とのことでした。大家としゃべることになるとは思ってなかったので、うっすら人間関係の面倒くささを感じ取ったかもしれません。中に入ってみると、2階の部屋で、部屋に入るより先に、幅が広めの廊下のようなスペースがありました。結構暗かったです。暗い上に、床も黒っぽい床材なので、ますます、暗い印象が強くなりました。広めの廊下の両サイドに3つずつ引き戸があって、それぞれが個室に通じてるようです。アパートというよりは、貸間と言ったほうが近いかと思います。一番左奥の部屋の引き戸は少し開いていて、光が漏れていました。中から、若い男女がいちゃつく声が漏れ聞こえてました。おっさんはその隣の部屋に入ったわけですが、中のことはよく覚えてないです。暗闇といちゃつきの印象が強くて、他には何もないです。

不動産屋に戻ると、先ほどの代書屋風のおっさんに、2件目の所に住む旨を告げました。すると、前金の書類とか何かを書いてくれたと思います。そのおっさんに、一応、「風呂無いんですけど、やっぱり、銭湯とか行くんですか?」って聞いてみました。すると、「そうですね。銭湯だと思いますよ。他に、スポーツクラブとかに行ってる人もいるみたいです。」と返してきました。スポーツクラブって言われると、コナミ・スポーツクラブとか、駅前にあるジムのことだな、って今だと、すぐにピンと来ますが、当時は、それが飲み込めるまでにワンテンポ遅れました。まぁ、運動した後、シャワー室が使えるので、それを風呂代わりにしてるってことでしょう。なるほどね~、と思いました。とは言え、おっさんはスポーツ興味ないんで、関係ないですが。。

いざ風呂なし新居へ

風呂なしアパートに入居しました。大家さんは、アパートの裏手の戸建てに住んでいて、毎月、家賃を手渡しで払うんだと聞きました。面倒だから、2か月ずつまとめて自動送金でいいですか?と聞くと、いいですよ、とのことだったので、以後、大家さんに会うことはなくなります。とは言え、送金手数料がかかるので、風呂なしに住むぐらい金のない人だったら、送金手数料をケチって、手渡しが多いってことなんでしょう。

アパートの1階は店舗で、2階に4部屋あって、そのうち1つがおっさんの部屋です。店舗は飲食系ではないです。飲食系だと、階下から匂いが結構来そうですから、避けますが、そうではなかったので、まぁ、いいかなと思いました。飲食系でも、喫茶店ぐらいだったら、まだいいでしょうが、ラーメンとか焼肉とかだときつそうですよね。

4部屋の中央は廊下というか、部屋のようになっていて、そこから内階段で南東側に降りることができます。これも、結局、入り口が共用なので、貸間と言ったほうがいい物件だと思います。4部屋とも板張りの部屋です。今風に言うとフローリング。。でも、合成樹脂の板っぽく見えるやつを貼ってるわけじゃなくて、ガチで板で、しかも、結構、年数経ってるので、「板張り」のほうがしっくりきますね。

風呂なしアパートの住人

4部屋のうち、北東側には60歳ぐらいのじいさん、北西側には70歳ぐらいのばあさんが住んでました。おっさんの部屋は南東側で、南西側は空き部屋でした。

60歳のじいさんは、某旧帝大の教育学部卒で、中学の音楽の先生だったらしいです。でも、校長と喧嘩して半年で辞めて、東京に出てきたそうです。「おれが音楽の先生だったら、ちょっとやってみたいな~」と思いました。東京では劇団に所属して、ブラスバンドをやってたそうです。でも、その仕事も無くなってくると、その後の半生は佐川急便の配達員として生きて来たそうです。年金暮らしが始まった所らしく「佐川でちゃんと年金掛けててくれたんで、今、結構もらえてる」って言ってました。婚姻歴あったのかは知らないですが、その時は独身で、「じいさん独りだけだったら、全然マシな所に住めそうなのに、この界隈で人間関係ができちゃって、抜けられなくなってるのかな~?」と思いました。ちょいちょいクラシック音楽とかオペラとか聴いてて、漏れ聞こえてました。

70歳のばあさんは、全然しゃべらないので、正体不明です。入れ歯を口の中で外してるのか、よくよくカラカラ言わせてました。あと、トイレットペーパーをめっちゃ使うのが特徴です。あ、そうなんです。トイレも共同です。風呂がないくらいなんで、まぁ、そうなるでしょうね。めっちゃトイレットペーパーを引っ張り出してる音が聞こえたり、じいさんに「紙使い過ぎ」とかちょいちょい言われてたような気がします。使い過ぎで詰まるレベルで使ってたから、そう言われちゃうのかもしれません。

空き部屋には、大学1年生っぽい人が入居します。おっさんとは違う大学だと思ってましたが、よくよく考えたら、全然絡んでないので、知らないだけで、同じ大学である確率も何%かはあったのかもしれません。時々、アコースティックギターを弾いてました。最初はちょっとうるさいと思ってましたが、それをうるさいと思っていると、苦痛になりそうだから、「音楽が聴けるのも悪くないな~」と思うようにしてました。そう考えていたら、段々、風情を感じられるようになった気がします。

風呂なし住人、風呂へ行く

風呂が無いんで、さっそく、近所の風呂(銭湯)へ行きました。入浴料は結構高い印象でした。400円です。今はさらに値上がりしてるんでしょうけどね。風呂屋は原油高とか円安の影響をもろに受けますから。。番台の左が男湯です。脱衣所を抜けると、風呂場で、天井が高くて、奥にはお決まりの富士山です。普通の湯舟以外に、薬湯とか、水風呂とかもありました。薬湯っていうのは、ウーロン茶のような色をした薬草が溶け込んだ風呂です。水風呂は井戸水らしいです。心臓に悪そうなので、水風呂に入ったことはありません。

銭湯もいいんですが、夏場は入るのがだるいぐらいです。暑いから、シャワーでいいのに、っていう感じです。浸かるにしても、おっさんは、銭湯だとか、露天風呂ほどもは沸かさないわけで、もうちょっとぬるめのお湯にのんびり浸かりたいタイプなので、これほども温度要らないのにな~、って思ってました。

湯上りと言えば?

湯上りに、脱衣所の扇風機で涼むのが気持ちが良かったです。あと、お決まりですが、ビン入りのコーヒー牛乳とかも売ってましたよ。試しに1回飲んでみたことありますが、まぁ、普通でした。そもそも、おっさん、コーヒー牛乳にいい思い出ないんで、普段飲まないですからね。

コーヒー牛乳と言えば、子どものころに病院でもらった苦い薬を飲んだ後、お口直しにコーヒー牛乳飲んだりしてましたが、薬が気持ち悪くて吐いたりしてました。それで親にも「せっかくもらって来た薬なのに」って怒られたり、残念がられたりしてました。おっさんのコーヒー牛乳の思い出って、そういう感じです。だから、今でもコーヒー牛乳を飲むと、一口目は吐きそうになります。

まぁ、でも、番台出た所が、ちょっとしたラウンジのようになっていて、そこで、湯上りのぼーっとしたアタマで人々のしゃべる声を遠くに感じながら、テレビを見たり、ぼんやりするのは悪くはなかったです。

風呂なしアパートにはエアコンも無い

まぁ、そういうわけです。エアコンないと、夏場、汗ダラダラじゃないですか。こりゃ無理ゲーだわ!と早々に悟り、大家にも確認して、自分で電気屋に行ってエアコンの設置まで手配しました。で、エアコン付けてもらいました。とは言え、夏場だとシャワー浴びて、湯上りでエアコンの効いた部屋で涼むのが、気化熱とエアコンのダブル効果で涼しいわけですが、風呂なしだと、それができないんですよね。1日の中で、気分をリセットしたい!と思った時にすぐできるのは、家に風呂があるからです。風呂は大事ですね。

ちなみに、他のお三方はエアコン無し継続勢です。じいさん、ばあさんは、エアコン苦手だから~、とかなんとか言ってるのはよくある話ですね。とは言え、田舎のじいさん、ばあさんではなくて、大東京のコンクリートジャングルですからね。地面も全部アスファルト。熱はこもる一方で、熱気ムンムンですから。マジでエアコン使ったほうがいいと思う。

風呂なしアパートには洗濯機置き場もない

というわけなんですよ。おっさん、前の所では、洗濯機共同の変わった物件だったんで、洗濯機持ってなかったので、自前の洗濯機の置き場に困るとかそういうのはありませんでした。しかし、洗濯はしないといけないので、コインランドリーへGO!となるわけです。

コインランドリーって、200円で回せるやつと300円で回せるやつがあったと思います。300円だと、布団とかも洗えそうです。

ランドリーに来て、洗濯機のフタを開けると、たまに、まだ回収されてない洗濯物が放置されてることがありました。それが女性モノだったりすると、なんか、エロい感じがしましたね。大体は、洗濯機の上にカゴか何かを置いてたりするんですが、カゴをパチられると困るからと何も置いてない人も居たんでしょうね。

おっさん、ランドリーには、スーパーのカゴに洗濯物を入れて持って行ってました。スーパーのカゴというのは、ガチでスーパーのカゴ、そのまんまです。スーパーのカゴがスーパーで売ってたんです。それ使ってました。しかし、おっさんとは違い、女性の利用者は、ナイロン製の中身が見えない袋を使ってるのが常でしたね。まぁ、見られると困るものが入ってるってことなんでしょう。その見えない袋の中を想像するのも、何やら、いかがわしい感じはしていました。

雨の日にランドリーで偶然した居合わせた女性と、他愛もない話をして、そこから云々かんぬん、などという展開も想定してましたが、あいにく、おっさん、ランドリーに家が激近だったので、洗濯ものをぶちこむとすぐに家に帰ってたので、何もありませんでした。

風呂なしアパート住民の食事

近くに大型スーパーがあって、そこにちょっと遅い時間帯に行くと、値引き商品がどっさりあったので、それを買ってきて食べてることが多かったかな。コンロもありましたが、ラーメン以外を作った記憶が無いです。いわゆるワンルームなので、あんまり火を使ってると、煙や気化した油が部屋に充満しますからね。なるべく避けてたと思います。

風呂なしアパート住民のバイト

風呂なし時代は郵便局で働いてました。郵便局とは言っても、集配とか窓口じゃなくて、事務方のバイトです。ITとは最も遠い世界のような所でした。とにかく、ファイルサーバがクソ重くて、見るべき文書は全部ファイルサーバにあるにも関わらず、重過ぎて見れないので、メールでも同じものを送ってもらって、それをフォルダに整理して、見たい人が見れるようにするという、今思えば、だいぶアナログな仕事です。よくあんな仕事やったなぁ、と思います。今じゃ、考えられないですね。

風呂なしアパート住民の余暇1 ~図書館~

近所にきれいな図書館がありましたので、時々行っておりました。とは言え、図書館に長居はせず、ネットで予約してたものを受け取るだけです。CDとかも借りれて良かったです。大東京ではCDを貸してくれるぐらい、余裕があるんだなぁと感心しました。って、まぁ、手前に住んでた所でも同じくでしたが、こっちのほうの図書館が、さすが、山手線の内側!さらに品ぞろえが良かったです。

風呂なしアパート住民の余暇2 ~池袋&新宿徘徊~

池袋まで、ちょっとがんばれば自転車で行けたので、たまに、何をするというわけでもなく、行ってました。夜中の池袋を自転車で疾走です。牛丼屋で食事したり、西口公園でぼんやりしたり。。たまに繁華街のほうで、ヤクザ風の男たちにボコボコにされてる人とかを目撃したりとかもしました。「しばらくして戻って来て、人が倒れたりでもしてたら通報しようかな?」と思ったりもしていたのですが、誰も居なくなってました。

新宿は遠かったんですが、これまた自転車で行ってたこともあります。真夜中なのに、広場にカップルがどっさり居て、くんずほぐれつしています。これは夢か幻か?と目を白黒させてしまう感じです。カタコトの売春婦に声をかけられることも何回もありました。いや~、新宿は凄いわ~!まさに『屋根裏の散歩者』を地で行くような、気分に浸ってました。

風呂なしアパートの代償は重かった

風呂に入りたい時に入れないという苦痛も大きいですが、さらなる悲劇が襲います。ただ、それに気づいたのは、風呂なしアパートに2年くらい住んで、出た後です。左足の人指し指の裏に何か出来物ができてたので、魚の目とかかな?と思い、魚の目バンドを貼ったりしていたのですが、治らないので皮膚科に行ったら、「ウイルス性のイボですね」と言われました。おっさんの予想ですが、おそらく、銭湯で感染したんだと思います。足にキズのある時に銭湯に行って、傷口から感染でもしたのでしょう。これを治すのには相当な苦労をしています。どうやって治したのかは、また、別の記事にしたいと思います。まぁ、足にちょっとでもキズがある時は銭湯とか露天風呂とか一切行かないほうがいいと思います。

風呂なし芸人春日

おっさんが風呂なしアパートを出た後ぐらいだったかな。オードリー春日が売れ始めたの。。記憶が曖昧です。春日は風呂なしを代表したような言動をしていますが、あれはヤバいですね。特にパンツを裏返してはくというくだりがヤバいです。あれはだいぶ先鋭化した風呂なし勢であり、一般人ではないと思います。

風呂なし的最強アニメ『四畳半神話大系』

これは見たほうがいいです。明石さん好きすぎワロタww

じいさんとの別れ

風呂なしから転居前、バイト局員からプログラマーに昇格したわけですが、当初、仕事がひま過ぎて、じいさんから「仕事どう?」って聞かれて、「仕事があるようで無い」って答えました。そしたら、じいさん曰く「仕事はそのうちイヤでも増えて来るよ」とのことでした。まぁ、クソみたいな仕事が若干増えたくらいですが。。

転居時に「手紙書くから」とか言って、住所聞かれたんで、普通なら住所とか教えないと思いますが、そこそこ、悪い気もしてなかったんで、住所教えといたら、暑中見舞いが来ましたね。返事出さなかった気もしますが。。じいさん、まだ生きてるかな。十数年前の話なんで、もう死んだかな。

おわりに

いかがだったでしょうか?おっさんが風呂なしに戻ることはたぶん無いと思います。やっぱり、風呂ぐらい入りたい時に入りたい。ちょっと郊外に住めば予算的には全然可能です。とは言え、風呂なしアパートが放つ、ひなびた風情というのは好きです。ビットコインで儲かったら、別荘として、風呂なしアパートを別に借りる、というのはあるかもしれません。とは言え「風呂は無いよりあったほうがいい」これ、おっさんからの遺言です。以上です!







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