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【続いてる写経 1046日め】〜懐かしの映画『スタンド・バイ・ミー』、あの人たちは今

受験後スマホに齧り付いてばかりのわが子。
「同じ娯楽ならば洋画でも見たまえ」と、アマプラで名画系を探り、行き着いたのは『スタンド・バイ・ミー』。

・・・「ドラえもん」ではありません。

主演のリバー・フェニックスの大ファンだったので、当時3回は映画館行ったと思います。

行方不明になった少年の死体を探しに、旅に出る少年4人組。
美しい夏の風景に、ノスタルジックなポップミュージックと、溌剌とした少年たちの表情が印象的な名作です。

ただ、改めて見直すと、ひと夏の冒険譚としては、ヘビーだった…。
少年4人の設定が。
それぞれが複雑で、アメリカの田舎の閉塞感がよく出ているのでした。

主人公ゴーディ(ウィル・ウィートン)は、文才に恵まれるものの、最愛の兄を事故で亡くし、両親から相手にされず二重の喪失感を抱えている。

4人組のリーダー、クリス(リバー・フェニックス)は、アル中の父親と不良の兄のせいで、学校でも地域でも悪い子扱いされ、苦悩している。

メガネのティディ(コリー・フェルドマン)は、戦争で英雄となった父を尊敬しているが、精神に異常を抱える父に周囲は冷たく、不貞腐れている。

ぽっちゃりのバーン(ジェリー・オコネル)は、おっとり屋で、うっかりもの。その容貌もあいまって、周囲からからかわれ続けている。

さらに街には不良のエース(キーファー・サザーランド)の一味がおり、4人をからかい、邪魔してくる。

旅を続けながら、いろんな場面で少しずつ4人の置かれた境遇がわかっていくのですが、それぞれに可哀想で少し辛くなります。

特に物語の中盤、夜のキャンプで、クリスが給食費盗難事件の真相をゴーディに告白するシーン(毎回泣けるリバーくんの名演技!)。
この内容が実に重かったのでした。

クリスは、盗んだとされた給食費を、担任の先生に返しに行きました。しかし、給食費は結局出てこず、犯人は自分のまま。
どうやら先生はクリスが返した給食費を着服し、新しいスカートを買って学校に来たらしく、クリスは濡れ衣を着せられたというのです…。

こんな先生に当たったら、一生人間不信になりそう…。

「誰も自分を知らない場所に行きたい」

人生やり直したいと、12歳の少年が語るわけです。

人の親になって観直して、このシーンの告白の重さ、違う形で伝わってきました。
12歳の子どもにこんな思いをさせたらいかんわ…。

とは言え、少年4人のどーでもいいおしゃべりや、ハプニング、ゴーディーの作り話も交えて、笑えるシーンも多数あります。
特に陸橋を渡っている途中で汽車がやってくるところと、沼にハマって、ヒルに吸いつかれるシーン。(わが子はなぜかここで大爆笑をしていた)

そんなわけで、新たな発見とノスタルジーにひたりながら見終わりました。
で、4人組の少年たちは、彼らが今どうしているのかしらん?

と、早逝したリバー・フェニックス以外のメンバーの消息をググってみたところ、3人とも今も俳優など、何らかの芸能活動をしているようです。

驚いたのは、バーン役のジェリー・オコンネル
ぽっちゃりキャラを返上し、別人のようになっている!!
これにはびっくりした。

でも、『24』で連邦機関テロ対策ユニット(CTU)の捜査官とか善玉キャラになっていたキーファー・サザーランドほど驚かなかったですけどね。

一生、最初にみたイメージの悪役なんだよなあ、キーファー。

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