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カレーマニアでなくカレー界隈の人

SNSでフォローして下さっている方に「自分もカレーマニアなんです」と言われることが時々あります。これは「(あなたと同じく)自分もカレーマニアなんです」という意味でしょう。 

この一言にはものすごい違和を感じます。無論、悪意があって発しているわけではないことは、頭では分かっています。軽い気持ちでそう呼ぶ人たちは恐らくカレーマニア(あるいは〇〇マニア)という呼称が相手に対する褒め言葉か何かだと勘違いしているのでしょう。 

しかし、ハッキリお断りしておきますが、僕はカレーマニアでもインド料理マニアでもありません。SNSを利用し始めて以来、一貫してそう言っています。 

マニアを自称している人に対して用いるならいざ知らず、マニアではないと否定している人間にまでその呼称を押し付けるのはどうかと思います。正直言うと大変不愉快で迷惑。軽く馬鹿にしてる感がスゴい。

個人的には「(カレー)界隈の人」という表現を推しています。界隈というワード、地名以外に付ける用例は大体ネットスラングだとは思いますが、個人的には、界隈、という言葉の持つ曖昧さが好きなのです。この言葉は「その辺りにいる人」で、ある時はそのエリアに入っている感じだけれども、別の時には何となくそこからはみ出している感じもあり、窮屈感がなくて心地良いのです。 

ちなみに、僕の考えるカレーマニア像は以下の通りです(色々なカレー屋さんに食べに行くだとか、毎日のようにカレーを食べるだとか、SNS等でその情報を色々発信するなどの、ごくごくフツーの人が日常的にしているほぼ何の努力も要らないことでマニア像が構成されるとは思っていません)。「知る+作る(→食べる+食べさせる)」のバランスが重要です。 

①興味のあるお店に足を運び、そこのカレー料理そのものを知ることが習慣づいていて、スパイス配合や食材や調理法がほぼ見抜けるまでの研鑽を積んでいる。これは、スパイス自体に詳しいのは言うまでもなく、スパイスと食材との相性や調理法にも詳しいということ(もちろんそれはネット等で調べても簡単には出てこないレヴェルでの話)。

②それゆえに自分が食べたカレーの再現ができる(もちろん巷にゴマンと溢れる自称“再現してみましたマン”は除く)。さらに自分がイメージした独自のカレーをイメージ通りに創り出すことができる知識と技術も備えている。

③そして、頻繁に様々なカレーを作って人に食べさせている(もちろんそれは即座に商品になりうるレヴェルでの話)。

世の中にはこういうヤバい人たちがあちこちにいるのです。一方で、僕は見事に一つも該当していませんね。 

ということで、もしどこかでお会いすることがあれば、「カレー界隈の人ですよね?」とお声がけ下さると嬉しいです。 

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