カレーイベント用 「包丁ケース（＋包丁カバー）」の作り方 #14

『誕生日プレゼント』について、変なサプライズで恥ずかしい思いをしたり、これじゃないのが欲しかった…と落胆したことがある人、かなりの確率で存在すると思う。（誕生日プレゼントに対しての思考が同じであることは、パートナーを選ぶ基準として地味に重要。）

我々夫婦は、幸いなことにどちらも "自分が欲しいもの" を決め打ちでもらいたいタイプ。

とある年の夫の誕生日プレゼントリクエストは「包丁ケース」だった。

カレーイベントに出店する機会が増えて、都度タオルや新聞紙にグルグルに巻いて持って行っていたのだが、意外とかさばるわりに固定しにくい。
コンテナの中から包丁を出そうとしたら、刃先がコンニチハしてた時もあるそうなので、危険性がなく持ち運びしやすい包丁ケースが必要とのこと。

なるほどなるほど。
ではテンションの上がるような洒落た包丁ケースを見つけるぞ！

1. 包丁ケースを探す

包丁のサイズを測って合致する既製品をAmazonで買えばいいよね〜。

…と思っていたが、またもや甘かった。

大手ECサイトで探すも、シンプルな帆布か管楽器入れのようなゴツめの包丁ケースしか見当たらない。もっと鮮やかな色味でテンションの上がる布地はないものか…。

Instagram、Pinterestにならいい感じの包丁ケース情報が拾えるだろうとリサーチしたところ、かっぱ橋道具街にいい感じの店舗を見つけた！
さっそく実物を確かめに行ったら、プロ料理人仕様の大きな包丁サイズしかない。夫が使う包丁は家庭用サイズなので、これだと大振りすぎるんだよなぁ。

しかも色が地味。いや、量販商品だから商売としては正解な色なんだけど、夫にはもっとパキッとした鮮やかな色を使ってもらいたい…。

かなり執拗に様々なEC、SNSをパトロールしたが、夫が使っている包丁がジャストインするイメージ通りのモノが全然見つからない！！！！

ヤバイ。そうこうしている間にも誕生日は迫ってくる。

既製品を探しているうちに、包丁ケースの「布を折って縫うだけのシンプル極まりない仕様」にムカついてきた。

　なぜ、こんな単純な作りのモノを買うのに
　時間をかけて探しているのか…？！

もう、どうせあげるなら生地も自分で選んでピッタリサイズの包丁ケースを作ってギャフンと言わせたい…！！！！という気持ちがムクムクと育ってきたので、生地から自分で選んで作ることに決めた。

あ。

ミシン持ってないや。

どうしたもんかと立ち止まりかけたが、「KISSACO」というコーヒー麻袋を特殊加工した布で一点もののバックを作っているバックデザイナー兼職人の友人ユーリンの多大な協力を得られることに！

ユーリンのブランド「KISSACO」で購入したクラッチ。パンチ強めで可愛すぎる。

優しいユーリンに、布地の手配や難しい縫い目などをフォローしてもらいながら制作を開始した。

生地を選ぶ

カレー出店のイベント会場は、キッチン仕様になっていない場合がほとんどで、出店中は戦場のような状態になっている。

ここでユーリンから、屋外の横断幕や軒先のクルクル出し入れする屋根に使われる防炎・防水仕様の「ターポリン生地」という生地を教えてもらった。

この生地なら、カレーを温める火が燃え移っても、スパイス酒のコップがひっくり返っても、サッと拭くだけでOKなので採用！！
実は、ユーリンの仕事用の卸企業から特別に購入してもらったので私の力では仕入れられなかった逸品。

色も、目立つ赤をチョイス。
赤も赤、真っ赤！！！

2. 包丁カバーを作る

包丁ケースを作っても、包丁をそのまま入れると布地を貫通して危ないので、コルクボードでピッタリハマる包丁カバーも制作。

ネオジム磁石を付けているから、逆さにしてもカバーからは抜けない仕様！
（本当は、コルクに丸く凹みをつけてそこに磁石を埋めたいけど断念）

1本だけ持っていく場合は、これだけバックにそっと忍ばせても大丈夫。

↓ 包丁カバーの作り方はこちらを見て作ったけど、作り方がめちゃ詳しく載っているので絶対失敗しない良記事！ありがとうございました！！！

釘もネジも使わない、すべてに優しい「包丁ケース」を作ってキャンプをプチ快適に

3. 包丁ケースを作る

こんな感じでザックリと風呂敷でサイズを測り、布地を切るのは2箇所。あとは折って縫うだけ。

あああああ、なんて簡単な作りなの？

3本包丁が入る設計で、包丁が飛び出ないようにジャンパーホックで留められるようにして、本体をくるっと巻く部分は、KISSACOのアトリエにあった革の端材を拝借して、高級感を演出。（留め具とかの難しい部分はユーリン大先生のお力を賜っております。プロはすごい…！）

夫のカレーブランド「CHANCE THE CURRY」のワッペンも縫い付けたので、誰かが間違えて持ち帰ってしまう可能性も無し。

最終的に孫悟空っぽくなり強そうな見た目の満足な出来上がり！！

誕生日の朝にプレゼントしたら、包丁カバーをリクエストした夫が一番びっくりしていたので、本当に作ってよかった…！！！！

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