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英ネイチャー誌も「断捨離」推し?(米バージニア大学・日経)

現代人は「引き算」(捨てること)が苦手かもしれない、と英科学誌が指摘。要約すると、

現代人は引く決断が苦手。なぜなら何を引くか選ぶのが大変で過去の労力が無駄になるのを嫌うから。無意識に「たし算」で考えてしまう。(思考の欠陥・バグ・バイアス)

身近なことで考えてみると結構あてはまる。

①本が増えてきたから

「たし算」:大きな本棚がおける書斎が欲しい。
「引き算」:読まなくなった本を誰かにあげる、捨てる。電子書籍に切り替える。
⇒子供達が生まれる前は書斎があったけど、整理する時間がなく物置部屋と化した。海外赴任をきっかけに(日本語の本が簡単に買えないから)電子書籍に切り替えたら、整理の手間がなく内容もすぐに見れて楽になった。書斎がいらなくなり家賃も下げられた。

②会社の決裁・回議

「たし算」:なにかあると困るからいろんな人の押印(はんこ)をもらおう。
「ひき算」:決裁・回議する人を減らせない?押印(はんこ)の必要ある?電子でよくない?
⇒大きな組織あるあるの、「みんなで渡れば怖くない」思考。それじゃあテレワークの進まないし、生産性も低いまま

「公」「私」ともに、むやみに「たし算」するのではなく意識して「ひき算」ができないか考えてみようと思う

<参考>

英科学誌の研究は、レゴブロックを使った実験もyoutubeで公開。英語が得意で興味があればご覧ください。

Less is more: Why our brains struggle to substract / なぜ我々は「引き算」を考えられないのか?

https://www.nature.com/articles/d41586-021-00930-2

日本経済新聞電子版2021年5月8日『現代人は「引き算」が苦手 労働や環境問題、解けぬ一因』

働きすぎや非効率な仕事、環境破壊といえば、いずれも現代社会が直面する深刻な問題だ。新たな選択ができるはずの人間がなぜ、これほどまでに解決にてこずるのか。その原因を「人間は引き算の決断が苦手で、足し算にこだわるから」とする説を米バージニア大学のチームが英科学誌ネイチャーに発表した。整理整頓の難しさが思い浮かんだ人も多いだろうが、「引く」という選択肢を見落とす「思考の欠陥」が人々を翻弄している。
いま、ベッドの4本ある脚のうち、3本が外れてしまった。ベッドが傾き、寝心地が悪い。さて、どうするか。3本の脚を付け直そうと思ったあなたは、何かを見落としている。「残った1本の脚も外す」という選択肢だ。


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