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なかまになる。CLS高知というコミュニティ。(後編)

『コミュニティリーダーズサミット in 高知 2020戻り鰹編』もいよいよ本編へ。高知駅からのバスで本編から参加の後発隊も到着して、北海道から東京から神戸からいつも通りなら他のイベントでも会ってたはずの人たちにもようやく会えた。午前中のワークショップも手伝っていた高知の大学生たちもいて、1年前の戻り鰹編から続いている教育テーマの流れで彼らもぼくたちも同じ関心軸で集えるのもCLS高知だからこそである。

「仲間と好きなことで突き抜けるのが”ニューノーマル”ぜよ!!」

これまでのCLS高知では森田ドラゴンくんと寸劇を披露してたリョウちゃんが、今回は土佐山の様々なスポットに出かけて行って中継。これもオンライン配信でのテレビ感ある構成で、最初は先ほどぼくたちも体験した薪割りから。そのあと、古民家と鏡川の源流へ。

「公私混同」「高知で出会って学ぶ!」「Withコロナで激変する世界をコミュニティで突破する」と続いて、好きなことを突き詰めた結果、関心を持つ人が集まってきてコミュニティに繋がった人たちの行動と場づくりにフォーカス。前回はオンラインのみで、今回はオンラインと併せて1年ぶりの現地会場も。しかも、土佐山会場とCafe NOVAサテライト会場と2会場からの参加、中継、遠隔登壇まで盛りだくさん。

配信の舞台裏は片岡さんが詳しくまとめていただけました。

現地参加組はこんな感じ。
最前列中央に陣取って、実況ツイートにはベスポジキープ。笑

ワーケーション

最初のセッションは、CMC_Meetup 発起人・小島さんがモデレーターで、パルコ林さんと土佐山アカデミー吉富さんによるワーケーションがテーマのパネルディスカッション。

小島さんは今年だけじゃなく、昨年までも全国各地に出張と旅で出かけて行って、その先々でワーケーションを仕事もされたりしていたので、先駆的なワーケーション実践者のひとりでもあります。林さんとも今年の1月に北海道で鶴居村で極寒キャンプ(マイナス13度!)に一緒に参加されたり、今年の7月にもオリンピックで東京に人が集まるのを避けるつもりだったけど、それどころじゃなくなったけど、ワーケーションで再び北海道の鶴居村へ。これまでやってた人が一定数はいたけれど、今の状況下で可視化されたものがいくつかあって、ワーケーションもそのうちのひとつ。

吉富さんは土佐山アカデミーの事務局長として、学びや繋がりの場づくりをしているので、企業の研修や、ワーケーションの場としてもこれまでも提供していたけれど、世の中の流れで企業がワーケーションを「制度」とするところが増えて来たので合法的に勤務ができるようになってきたとのこと。

ワーケーションは必ずしも仕事を旅先ですることだけじゃなくて、誰と会う、誰と行くかが特に大事。計画的偶発性を考える。知らない人が集まるのと知ってる人が集まるのは違う。同じ方向性を向いているところで、多様性があるといい感じになる。打ち解け合うために、一緒に何かをやるのもいい。

場所を決める要素としても、誰かが体験したことを誰かに話をすることが大きな要素になったりする。

土佐山アカデミーでは、焚き火を囲むオンラインでのMeetupもやっていて、オフラインでも繋がりの場を作っている。コミュニティリーダーは、いつも場づくりを手掛けているので、ワーケーションもデザインできる。

これからの地方にとって、ワーケーションは地方に行って何かをするという動きが生まれやすくなる。ハードを設置することが場づくりではなく、繋がりの場を作るデザインが大事。

好きこそコミュニティの上手なれ

次のセッションは、吉富さんがモデレーターで、好きを極めて発信し続けた結果、コミュニティが爆誕したみなさんのお話。

最初は、ミルクマイスター® 高砂さん。
牛乳が好き過ぎて、全国の牛乳を飲み続けた結果、牛乳好きが集まってきてフリーペーパー、マップづくり、アニメーションづくり、イベントも開催。オレ結構牛乳飲むんすよ。というパワーワード。笑

池山千尋さんは、名前の“千”にちなんで1,000日連続餃子を食べて、Instagramに投稿し続けたら、だんだんいいねが増えてきて、記録が途絶えた時にいいねが一番多くて、意外とみんな見てることに気づいたそう。きっかけは餃子ダイエット!

永野広志さんは、マフラーに髪が巻き込まれてる女の子が好きで、街でそういう人を見て”いいな”と思い友人(WEBデザイナー)と話して、作りましょう!分類しましょう!と盛り上がったのがきっかけで、サイトも作って、手伝ってくれる人も増えて、俺も好きだ!って人が増えてきた。

モデレーターの吉富さんも龍馬好きが講じて、わらしべ長者的に繋がりが増えていったそう。狙いに行って実を得た吉富さんと狙いに行き過ぎたら苦しくなった池山さんが対照的!

関心軸のコミュニティでは、リーダーが一番好きであることが大事。
人数を目標にしない。メンバーと同じものを見られること。リーダーの気持ちが安定してるのも大事。コミュニティ運営として、プロダクトやスキルのコミュニティとも通じるものは多いのかも。

ぼくも喫茶店好きで喫茶店に通い詰めたら、自分でもそんな場を作ってみたいと思って日曜日に高円寺にバーの昼間を借りて喫茶店を始めました。そこに来てくれた友人がまた友人を呼んでくれたり、ライブハウスやギャラリー、雑貨屋さんに出張喫茶したりして、また繋がりが増えたり。今考えるとコミュニティだったんだろうな。あの頃の繋がりは今でも貴重な仲間だしね。

なかまにして仲間になる

プリズムテックの小倉一葉さんがリモートで、佐藤 志保さんが現地でモデレーターもダブルキャスト。現地でもフォローできて、リモートからも現地に流されず(笑)に進行できていい感じ。司牡丹の社長で、高知酒造組合理事長の竹村 昭彦さんと、六本木にある土佐しらす食堂二万匹の岩本 梨沙さんとの高知のなかま文化と、食と酒を通じて繋がるコミュニティについてのお話。

高知では「なかまにする」とは、シェアすること。
宴会でも人が集まる場で、縁を結ぶ食卓をつくること。

「土佐のおきゃくはなかまぜよ!」
土佐酒のブランドコンセプトの4つのなかま。
何杯でも飲み飽きない辛口でひとつの杯を共有したり何度も杯を交したり、そんな辛口酒が土佐の豊かな食を引き立てくれる。酒造りのデータも全蔵で共有し全体でレベルアップ、そんな酒を酌み交わせば、みんな仲間になれる。

そんな、おきゃくの様子が土佐弁で語られる竹村さんのブログ。
最近ではソーシャルディスタンスを取りながら、べく杯で1つの杯をなかまにはできないので、myべく杯でお酒を飲んだらしい。すごい。

高知は84%が山で、海の幸の寿司だけじゃなく、こんにゃくやしいたけなどの山の寿司も!

土佐しらす食堂は、CLS高知な皆さんともそうでない皆さんとも東京で集う場所になっていて、六本木に移転したときに小島さん主催で開催してから、参加したメンバーが次の予約をしてから人を集める予約ドリブンなおきゃくが開催され続けてた。

今までは貸し切りでしか行ったことがなかったけれど、ふらっと行ってみたくなったよ。

おきゃくで酒を酌み交わせば、その場に居合わせた人がみんな仲間になれる。オフライン自体のコミュニティは、懇親会で酒を酌み交わしてたまたま隣に居合わせた人とも仲良くなることができたけど、オンラインではなかなか難しい。場づくりとファシリテーションが必要になるので、なかまにすることができるものが限られてしまう。

最近の日本酒は確かに甘口の方が増えていて、お酒だけを味わうにはいいのだけれど、食に合う酒であることの方が大事で、カツオに一番合う酒はやっぱり土佐の日本酒なのである。

おきゃくも気軽にできなくなったので、家呑みをオンラインの酒場にする「酔うちゅう部」も!

ジャックナイフ放談

ラストのセッションは、現役JK(女子高生)でJK(ジャックナイフ)な横田 めいさんと、武闘派CIO・長谷川 秀樹によるジャックナイフ対決!もとい放談。

めいさんの率直な言葉に、大人たちはグサリと刺されたのだけれど、傷つけられたのではなく、心に刺さったの方がしっくりくる。子供たちだけじゃなくて、大人たちも学ばないといけないし、所属している学校の中だけじゃない外の世界もみないといけない。それは、企業に所属している大人たちも同じだからグッっと刺さる。

改めてこの記事を読みつつ、自分の息子の視野を広げるようにするためにできることと、様々な立場の価値観の人たちとコミュニティを通じて繋がって、外のモノサシを知ってぼくの視野も広げていきたいと思う。

コミュニティ間の水平方向のコラボレーション

仲間になる。CLS高知というコミュニティ。(前編)でも、コミュニティの運営におけるチーミングによるコラボレーションについて書いた。

エドモントンも組織の境界を越えた「水平方向のコラボレーション」の必要性とその課題について書いていて、このnoteも組織のことにもコミュニティのことにも繋がる内容だと思った。

複雑で不確実性が高い状況で複数のプロダクトをマネジメントする際に組織をどう作るか。
プロダクト毎に分けても役割毎に分けても組織毎に壁ができやすいので飛び越える人が必要。組織のマネジメントにおいても、コミュニティ運営においても、 #CLS高知 みたいなコミュニティ間の水平方向のコラボレーションがますます重要になってくる。

この先のコミュニティ運営も、オフライン単独での開催はまだ当分難しそうだし、オフラインとオンラインのハイブリッドも、今回のCLS高知もそうだったけれど、オフライン側が盛り上がって、オンライン側が置いていかれることが多い。コミュニティ放送部という名のコミュニティで、オンライン配信のための方法や事例をなかまにしたりしているけれど、こうしたコミュニティ間の水平方向のコラボレーションを増やすことで、ノウハウのなかまも新しい繋がりの仲間も増やすことができると思う。こじんまりと集って、酒と食もなかまにしながら、繋がりの場づくりをこれからも続けていきたい。


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