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社長の浜野がQAの江崎さんにいろいろと聞いてみた。
こんにちは。社長の浜野です。今回はQAエンジニアの江崎さんに話しを聞きます。江崎さん、酔うと何回も同じことを言ってきて面倒なのですが、シラフのときは意外と控え目です。
最初はスピード感に戸惑った。
ー現在はどんな業務をされているんですか?
QAチームはテストの「設計」と「実施」、2つの役割に分かれるのですが、私は主に設計を担当しています。リリース前のプロダクトのテストを設計して、実施をするメンバーに振り分ける感じです。
ーテストする範囲ってどうやって決めているんですか?
開発内容にもよるんですが、デザイン変更の開発であれば、UIをメインで見ますし、新機能の開発であればWebとアプリ、それぞれにおいて正しく動作するかを見ます。もちろんユーザーに多く使われる部分は必ずテストしますが、それ以外はエンジニアやPMと適宜相談しながら範囲を決めています。
ーQAって突発的な仕事もあるんですか?
あります…笑。うちは特に多いと思います。「明日までにリリースしないといけないものをテストしたい!」「今すぐサイトの文言やデザインを変更したい!」みたいなことはよくありますね。前職では1ヶ月単位とか四半期単位でプロジェクトを回していたので、うちの会社のスピード感には戸惑いましたね。最初の頃はついていけるかな…と不安に思ってました。
メンバーのフォローアップが強みのチーム。
ー江崎さんが葛藤していることってありますか?
そうですね。テスターはたくさんいますが、QAエンジニアは自分一人なので、自分が作った設計がベストなのか、見落としている部分はないか、みたいなところをフィードバックし合う相手がいなくて、そういう部分では常に葛藤はありますね。あとは、大きな開発をするとき、詳細な仕様書がなくて、issueに文章だけで仕様が書かれていることがあるんですが。その文章からテストケースを設計するのは葛藤というか、大変ですね。やっぱり未経験の人でもテストができるよう、分かりやすくテストを書かないといけないので。
ーQAはどんな雰囲気のチームですか?
経験者だけではなくて、未経験で入社してきたメンバーもいるので「仕上がってるチーム」っていう感じではないですね。ただ、新しい方が入社されてきたときには、みんなでフォローしたりとか、そういう連動性が高くて、優しいチームですね。最初は未経験者が入ってくるとチームがギクシャクするのでは…と心配していたんですが、全然そんなことはなくて。メンバーのフォローアップが強みのチームだと思います。
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ーQAやテスターに向いてる人って、どんな人ですか?
いろいろあるんですけど、第一は細かい人、神経質な人ですかね。ちょっとした誤字脱字も気になっちゃうみたいな人は向いていると思いますね。あとはヘンな発想ができる人ですかね。「え、そんな操作する人いるの??」みたいなところでバグが起きるので。良い意味で、普通じゃない人は良いんじゃないかと思います。
面倒くさい人と思われても、率直に言い続ける。
ー江崎さんの仕事の流儀って何ですか?
言いにくいことでもちゃんと言う、っていうスタンスはずっと持ってます。例えば、ミスで不具合を起こしてしまった人にどうフィードバックするか。伝え方を間違えるとギクシャクしてしまいますし、かと言って、遠慮がちに言うと伝わらないので。誰かに対する批判ではなくて、あくまでプロダクトを良くするため、一緒に解決していくためのプロセスっていう認識が大事で。それが多分、チームの心理的安全性を高めることになっていくと思うんですね。言いにくいこと、言わなきゃいけないことを、素直に言い合えることが大事。なんというか、引っ込み思案な人は何も言わなくていいみたいな組織文化って良くないと思うんですよね。なので、私は面倒くさい人と思われても、率直に言い続けます!笑
ーQAに求められることって何ですか?
もちろん絶対にバグを出さないことは必要だと思うんですけど。スマホが普及してアプリが広まってから思うのは、プロダクトがちゃんと動作すること以上に「ユーザーが魅力的に感じるものであるか」というレベルまでQAが見ていく必要があるなと。例えば、機能として十分であっても、デザイン的に人によっては見にくいとか、エラーの表現が伝わりにくいとか。結果的にPMが決めた要件を覆すことになったとしても、QAとしてプロダクトの品質に責任を持つことが求められてくると思ってます。
ー今まだできていないことってありますか?
ありますね。リリースした後に発生してしまった不具合などを集計して分析したいんですけど、そこは今は手が回っていないですね。あとは、自動テストですね。非エンジニアだけで自動テストができるようになっていかないとダメだと思っているんですが、まだ手が出せていない状況ですね。
目標に入らない部分で何か行動をする意識が大切
ーそれは人員不足が原因ですか?
それもあると思いますが、なんというか、各メンバーが自分の「枠」みたいなものを取っ払って行動すれば実現できる気がしますね。例えば、テスターであっても「設計ってどうすればいいの?」とか「リリースした後はどうなってるの?」とか、そういった意識をチームのみんなが持つ必要があると思います。四半期ごとに個人の目標設定をするんですが、目標に入らない部分で何か行動をする意識が大切だと思いますね。
ープロジェクトの進め方で改善していきたいことはありますか?
そうですね。今って、大きな開発がスタートしてしばらく経った後にQAにテスト依頼が来るんですが、それだとフィードバックが増えてしまうんですよね。なので、ある程度大きなプロジェクトは、開発が始まる前にキックオフをした方がエンジニアを含め全員の認識が揃うので、仕事がスムーズに進めやすくなるんじゃないかとは思ってますね。
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ーCTOの戸澤さんはどうですか?
もっと話してほしいですね。昔はフィードバック面談とかでお話しできるタイミングがあったんですが、今はメンバーも増えてきてそういう機会が減ったんですよね。私の方向性が間違ってないかとか、今のQAの状況に満足しているのかとか、そういうのが気になるので、フィードバックが欲しいですね。ただ、何も言われないということは信頼されていることなので、そういうもんなのかな…でも、やっぱり、もうちょっと話したいですね。笑
ー私もそういう意見を頂くことはあります。なんというか、具体的に何を聞きたいっていうのはないけど、何かを言ってほしい。しかも自分からではなく、あくまで相手から自分に話しかけてほしい、みたいな。
そうですね。何か質問をしたときには必ず答えてくれるので、そういうところではなく、今現在の戸澤さんの頭の中を覗いてみたいっていうことだと思います。笑
好きなんですよ、熱い議論が。
ーリモートワークはどうですか?
リモートワークは空調とかトイレに行くタイミングとか、そういう小さなことに気を遣わなくていいので、それは良い点ですね。悪い点はメンバーで集まって「熱い議論」ができないことですね。好きなんですよ、熱い議論が。オフィスに行っていたときは他の部署のメンバーとランチ行ったりして話す機会があって、それがすごく業務理解に役立ってたんだなと。あとは…なんか寂しいですね…ふとしたときに。何かを達成して「よっしゃ!」って思っても、それを共有する相手がその場にいないというか。離れてしばらくして、初めて分かりました。笑
ーたしかに、私も(酔っている)江崎さんに熱い議論を仕掛けられたことが何度もあります。これは私の手柄だ!って言える仕事はありますか?
うーん、私だけの貢献ではないですが、テストフローを構築できたことですかね。私が入社したときって、テストの手順とか全く整備されていなくて、テストする範囲も人によってまちまちという感じだったんですよね。でも今ではテストもルール化されて、一定の水準で運用できるようになっているので、それは良いことだと思っています。
ー優秀なQAってどう定義されていますか?
そうですね。量と質の問題というのはあって。例えば、1時間で100件のテストをこなせる人と50件しかこなせない人がいたら前者の方が仕事は早いです。でも、100件こなせたけど5件見落としがあった、50件しかできなかったけど見落としは0件っていう場合、後者の方が質は上なんですよね。QAという仕事の特性上、見落としでバグが発生したというのが一番あってはならないので、まずは正確性が高いことが第一だと思います。件数をこなしていけば、スピードは上がってくるので。あとは文章力ですね。テストで発見したバグなどを報告する際に、誰が読んでも分かるように文章を書く能力は必要ですね。そこで曖昧な表現になってしまうと、正しくバグ修正ができなくなってしまう可能性があるので。
ー職業病みたいなのってあります?
ありますね。アプリでゲームをすると、いつの間にかバグを探しているんですよ。それで実際に見つけちゃうんですよね、バグを。無料のゲームだと一定時間プレイするとライフが尽きて回復するまでプレイできない仕様のものって多いと思うんですけど、それでも何とか抜け道を探して、無限にプレイし続けられる方法を見つけちゃうんですよ。それで、お問い合わせフォームからバグ報告を送るんです。すごい感謝されます。
ーゲームの楽しみ方が独特過ぎます。今年一年で取り組みたいことは?
はい。実は直近でQAエンジニアが1名入社されたんですよね。今までは私一人だったので、まずはQAエンジニア間の業務レビューをして、テスト設計のレベルを高めること。あとは、テストの自動化に取り組みたいですね。これまで「やりたかったけどできなかったこと」を全部やっていきたいと思っています。
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うちの会社ってすごい自由。
ーエンジニアとのコミュニケーションはどうですか?
ちょっとしたコミュニケーションをもっとしようよ!エンジニア!って思いますね。内向的な方が多いんですよ。私は業務でエンジニアと関わるとき、それに乗じて雑談をしたりするんですが、逆にそうでもしないとエンジニアのキャラを知る機会が全くないんですよ。
ーそれはありますね。でも、たぶん何が正しいかは分かっているんですよ。業務以外でも積極的にコミュニケーションした方がいいとか、たまにオフィスに来て直接顔を合わせた方が話が早いとか。全部分かっているんですよ。分かっているけど、やらないだけで。ちなみに、江崎さんってなんか怖い人だと思われてますよね?
そうらしいんですよ…怖くないんですけどね…。Slackの安易なスタンプ合戦とかに参加しないから、そういうので怖いと思われてるのかな…。うちの会社ってすごい自由というか、前の会社では上司の発言にスタンプだけでリアクションするなんてあり得なかったので、そういうのを今でも引き継いじゃってる部分はありますね。私自身はもっと意見してほしいんですよ、直接。自分が間違っていることもたくさんあると思うので。どうしたら臆せずコミュニケーションしてくれる人が増えるんでしょう…。
ーやっぱりビビられてるんですよ…。実際にはどんな性格なんですか?
私って話すのが好きなんですよね。テキストじゃなくて、ちょっとしたことでも実際に会話したいんです。なので、SlackではDMよりもHuddleとかで気軽に通話してきてほしいですね。「実際に話したらイメージと全然違いました!」ってよく言われるんですよね。そりゃそうだろ…っていう感じですが。
QAは1が1であることを保証する仕事。
ー「そりゃそうだろ」がすでにちょっと怖かったです。この際、言いたいことがあれば全部言って下さい。
そうですね。エンジニアやPMって、0を1にする、もしくは1を10にする仕事だと思うんですけど、QAって1が1であること、10が10であることを保証する仕事なんですよね。地味なんです。っていうことを知ってほしいですね。
ーたしかに。できて当たり前って思われてるみたいな。
そう、そうなんです!あー、なんか調子出てきました!もう一つ言わせて下さい!ここ数年、リリースした後に大きな不具合が見つかってリリースを取り消すこと、少なくなったと思いません?以前はけっこうあったと思うんですけど、今はない。これってQAチームが機能している証拠だと思うんですよね。っていうことを言いたかったです。
いつも必ず良い方向に変わる。それを見たいから、私は仕事がしたい。
ー江崎さんには感謝、感謝です!CTOの戸澤さんに言いたいことはありますか?
みなさんの印象と同じで普段は何をしていて、何を考えているのか分からない。余計なことは言わないけど、口を開いたときは誰よりも早く最適解を出す人って感じです。でも、私は「素」の戸澤さんも見る機会があって、本当にお茶目な人だと思いますね。あとは美意識が高い…笑。以前、酔って転んで顔をケガしたことがあったみたいで、その後にオンラインでMTGしたんですが、戸澤さん、自分の顔に絶妙な角度で照明を当てて、ケガが目立たないようにしていて…笑。そういうのが人間らしくて良いなって思ったんですよ。なので、もっと素の戸澤さんを出してほしいし、みんなにも知ってもらいたいと思ってます。
ー最後に、うちの会社ってどんな会社ですか?
プラットフォームの運営会社として、かなり上を行っているというか。実際、伸び続けていますし、後退することのない会社だなと感じます。運営側として、費用対効果をみて堅くやる部分と、大胆なアイデアを躊躇せずに実行しちゃう部分、両面を持ち合わせていて。安定感があるのに、プロダクトを動かしているっていう実感も得られるので楽しいんですよ。今日やっていることが明日には変わっているって感じられたのは、この会社が初めてなんです。そのスピード感について行けなくてネガティブになることもあるんですが、いつも必ず良い方向に変わる。それを見たいから、私は仕事がしたいってなるんです。
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ーありがとうございました!
怖い人だと思われている江崎さんですが、実際はガチで仕事に向き合うちょっと酒癖の悪い寂しがり屋さんということが判明しました。ぜひ、江崎さんに話しかけてあげてほしいです。