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新型コロナウイルスCOVID-19 とアジア人差別

本当はもう少し楽しいことを書こうと思っていたのですが、「やっぱり」と言う感じでイギリスだけではなくヨーロッパでアジア人に対する差別が始まったとニュースやネットで取り上げられています。日本では中国人の方々への差別があるとニュースで読みましたが、ヨーロッパの人々からすれば日本も韓国もシンガポールもアジア人は皆んな一括りになってしまいます。特にマスクをしていたらてきめんです。

道を歩いていて罵声を浴びせられたり、電車であからさまに席を離れたり。学校でもアジア系の子供達とは離れて座ろうとする生徒がいると聞いています。私の友人のお子さんはボーディングスクールに在学中で、休暇で日本に帰国する予定なのですが、メイトロン(Matron - お世話係りの女性)に日本に帰国したらしばらく戻って来れないかもしれないと言われたそうです。そのお子さんは昨年の9月にボーディングスクールに入学したばかりなので、もう学校に戻れないのではないかと心配して電話をしてきたそうです。

ただでさえブリグジット後にイギリスの主権が回復したとか、イギリスがイギリス人の手に戻ったとか騒いでいる人々がいて、移民への風当たりが強くなっているところにコロナウイルスの話が舞い込んできたので、恰好のネタになってしまった感じです。

先日こんなニュースがありました。ノーウィッチにあるフラット(日本で言うマンション。イギリスではマンションと言うと豪邸と言う意味です)の市が所有している公営住宅部分のフロアーに「英語以外の言葉を話す人には我慢はしない。もし母国語を話したいなら自国に帰り、部屋明け渡して下さい」と言う張り紙が出回って大騒ぎになったのです。

確かに郷に入れば郷に従えだと思いますが、ここまで露骨に反移民感情を出さなくても良いのではと思いました。

その後その住宅のアンチヘイトの人達が「みんな歓迎しているよ」「憎しみじゃなくて愛を広げよう」というメッセージを貼ってサポートを表明したそうです。移民の人たちにはきっと心強く感じられたでしょうね。

未知のものに対する不安は誰しもが持っているものです。自分の国に外国人がどんどん入ってきて、違う言語や違う習慣を目の当たりにすると良い感情を抱かないのは自然だと思いますが、お互いのコミュニケーションや理解力をもってその溝を埋める努力は出来るような気がします。

新型コロナウイルスに話を戻しますが、イギリスでも9人目の感染者が確認され、9人目は中国から帰国したロンドン在住の中国人でした。首都ロンドンで初めて感染者が出たということで、人口9百万人いるロンドンにどれだけの影響が出るのか、公共交通機関はどのように対応していくのか、イギリス保険省やイギリス政府の新たな感染対策への対応が早急に求められています。

ウイルスという目にみえないものから自分の身を守るのは難しいですが、栄養をしっかり取り、休養を十分に取る、手洗いやうがいをする等、基本的な感染症対策をまずはしっかりやることが大切なんだなと改めて思いました。まだまだ先が見えない状況ですが、一刻も早く終息してほしいと祈るばかりです。

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