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「取材後の取材」を続ける意味

インタビューをして、記事を書いて、公開する。

その時点で取材は終了し、すでに次の方の取材準備に取りかかっている。

スケジュールによってはもっと時期が重なることもあれば、ずっと何もない時期、何も入れないようにする時期もありますが、私が今取り組んでいる仕事は、おおよそそのような動きをします。

終了した仕事のことがいつまでも頭にあるのは、あまり良いことではないのかもしれないけど、半人前な私は、終わってからも反省点がわんさか出てきます。

だから次の仕事に取り組みながらも、前の仕事の反省をずっとし続けているような感じです。

でもその反省が次の仕事での良いパフォーマンスにつながるかもしれないし、一つ一つ確かめるようにこなしていくしか、ポンコツライターが辿っていける道は、今のところないのです。

リリースインタビューはリリース前までのことしか追えない

「取材後の取材」でしか気付けないことはたくさんあります。

例えばアルバムリリースのためのインタビューだとしたら、通常はリリース前に実施されます。

それは、どれだけ事前準備をしても、アルバムが出る前までのことしか追えないということ。

つまり、リリース後の世の中の反応や、アーティスト自身の発信、曲がどれだけ伸びていくのか。

それらを見届けるのは、すべて取材後ということになります。

その“見届ける時間”も、自分にとっては勉強であり取材の一部なので、次の取材準備に取りかかりながら、前の方のことも見つつ。

そうやっていろんな音楽に囲まれて交わっている感じもけっこう好きです。

接点のなかったアーティスト同士が、自分の中で結びつく感覚というか。

インスタライブをやっていれば取材前でも後でも見るし、「カルチャークルーズさんだ!」と気付いてコメントしてくださるのもめちゃめちゃ嬉しいです。

取材後に「もっとこういう質問をすればよかった」とか「ここのコーラス部分拾えていなかった」などと後から出てくることも膨大にあります。

そこに気付けていたら、別のアプローチができたのかもしれない、とか。

たった一つの質問で、全体の流れは思わぬ方向に変わります。

だから取材後には、もし今インタビューするならどのように聞くか、もし次があるとしたら何を聞けるか、といったことも考えます。

次につなげるための時間

もちろんすべての取材対象の方をずっとウォッチし続けることは不可能なので、できる範囲での行動にはなります。

たくさん知っているからすごい、ということでもないですし、大事なのは「このライターはそこまで知ろうとしていたんだ」と気持ちを受け取ってもらうことではないかと思います。

話し手のアーティストにとっても、読み手のファンにとっても。

信頼関係を築くためには、歩み寄らなければ距離は縮まらないのだということが、やっと分かってきた人見知りです。自分の足で取材に通うということも大切。

実際に話し手は「そんなところまで調べてくれたのか」という表情をした後に「じゃあこの話も伝わるかもしれない」といったニュアンスで、新たな話題を出してくれることも多いです。

そしてどんどん話が深くなっていきます。

これが本当に大切で、その話題こそが、記事のオリジナルになってくれるのです。

読み手の印象に残るのはそういう部分ではないかと、個人的には感じています。

かといって、私は話を引き出すのが上手ではないですし、音楽経験や知識が豊富なわけでもありません。

だからCulture Cruiseの記事は、読んでいて深い知識や情報が手に入るということでは、きっとないと思います。

それでもインタビューを引き受けてくださったり、また次も呼んでくれる理由はどこにあるのか。

読者の方が「いい記事だった」と言っていただけた「いい」はどこに集約されているのか。

考えて、次につなげていくのです。

次というのは、別のアーティストさんという意味と、次回その方がインタビューを受けてくれた時という2つの意味があります。

それこそ、読者の方がいいと言ってくださる声が、また次の機会を得ることも多分にあります。


そんなわけで、「取材後の取材」は未熟な自分にとっては欠かせません。

取材後にアーティストさんと直接やりとりをすることはほとんどないので、そこからは読者の皆さんとの時間というイメージですかね。

勝手にそんな時間設定すなって感じだとは思うんですけど。

そう考えると、誰が誰と誰をつなげているのか、本当の意味は分からなくなってきますね。

Culture Cruiseがアーティストとファンをつなげる橋渡しになれたらいいなと思ってはいますが、本当のところ、つなげていただいているのは自分なのかもしれません。

常に広い視野で感謝することを忘れずに。次の取材に向かいます!


最後までご覧いただきありがとうございました!

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