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自転車観光における予算が補助金ありきな案件

自転車観光には補助金が不可欠である
それは自転車に限らずですが。
特に自転車観光の場合は「効果が出にくい、見えにくい」と
思われているのでますまず開始する予算を中心に補助金で
賄う(まかなう)と考えるのはご担当者に共通しているようです。


補助金の使用用途

もちろん補助金とは事業に関しての資金面の補助をする用途。
補助金があれば公共事業の場合は最初の事業構築に役立ちます。
これまでにも補助金からその事業がスムーズに運営されている事例が
多いもの。
だからこそ「補助金=税金の無駄使い」という理論は間違っています。
しかしながら自転車観光においての現状をみるとほぼ結果を伴っていない
のではないでしょうか。

自転車活用推進法から始まる整備等

自転車観光の場合は他の観光事業よりも補助金頼りの面が明白です。
道路整備については公共事業です。
自転車観光限らず、自転車を使った利用を促進する大事な事業です。
実際にその事例にある「自転車活用推進法」は法律です。
多くの整備事業が補助金対象です。
そのため自転車に関して利用、運用以上に整備を進めているからこそ
実際には自転車の利用促進になっていない側面を多く見てきました。
もちろん地域の皆さんの利用にも活かせるなら問題はありません。
しかしながら人口密集地以外は「移動主手段-クルマ」としている側面があります。
それなのに補助金を使って道路整備をして本当に役立つのでしょうか

自転車愛好者向け補助金の実態

道路整備は大きな公共事業です。
それ以上に疑問なのは自転車観光を愛好者向けに
開発している方向性は理解に苦しみます。
本来の自転車観光であれば愛好者以外の多くの
観光客」に向けた施策があるべきです。
もちろん自転車観光が少なかった時代は確かに
愛好者がひっそりと楽しむ観光でした。
現状はむしろ愛好者だけに向けた施設整備の
実態を拝見すればするほどなぜ特定の愛好者にしか
響かないことを補助金でまかなうかを危惧してしまいます。

自転車愛好者と自転車観光の大きな溝

自転車愛好者は基本的な自転車観光とは相いれない側面があります。
それは何と言っても
自転車で走ることだけを趣味としている
点です。
つまり観光という側面から地元にお金が落ちにくい。
食事はなるべく走る時間に使いたいのでコンビニ
宿泊も同様に走るだけなので予算面で泊まらないを選択
表面的には「自転車観光」で集客がありますが実際には
観光という事業には乗りにくい構造です。

本来の自転車観光

これは日本人がもっている自転車の意識の違いにも起因しています。
日本人の多くは幼少期から自転車に乗る教育を受けております。
それ故に自転車は「身近で便利な移動手段」です。
これがヨーロッパに行けば大きく異なります。
もちろん、彼らも自転車に乗れることはあまり変わりませんが
彼らにとって自転車は「余暇を楽しむ道具」という認識もあります。
現状では彼らも環境面で自転車を移動手段として利用推進が
叫ばれているので日本における利用用途に近いのかもしれません。

そういう観点では「自転車で余暇を楽しむ愛好者」に限定した施策が
施設面に偏りすぎている事も効果が見えない側面を良く表しています。

自転車観光を楽しむのは誰か

では「自転車観光」は愛好者以外に楽しむ方がいないのか。
そんなことはありません。
一般的な観光事業が神社仏閣マニアとか温泉マニアだけで
成り立っているのか。
そんなことはありませんよね。
自転車に乗れるからこその「観光資源開発」に補助金が
使われれば愛好者だけではなく気軽に自転車を利用した
観光施策が可能。
もちろん、観光開発には地元自治体の資金だけは無理なことは
誰もわかっている。
だからこその補助金では。

自転車観光開発が進むべき道筋

自転車という移動手段の盲点があります。
自転車で行ける(走る)ルートを作ればいい
確かに走る道具ですからそう考えることはある意味、
間違っていないのですが大事な点が抜けています。

自転車は必ず停まる道具でもある

でしょうか。
停まる場所に対しての施策をきちんと明示している
自転車観光行政が圧倒的に少ないのです。
停まるならそこで食事もするしお土産も買う。
愛好者と違って自転車を降りない前提のウエアーでも
無いから気軽に駐輪場に停めて楽しめる。
これこそが自転車観光の基本政策では。

最後に

世の中は不景気で補助金という言葉に敏感です。
もちろん、補助金が税金であることは間違いのですが
目的無き利用に関してなら「無駄遣い」の側面もあります。
でも多くの補助金はなんらかの利用促進、雇用促進などの
側面があるはず。
自転車観光に関しては一般的な観光と大きく違う側面を
少しだけ紹介しました。
自転車観光に関する補助金ならもう少し違う側面にも気付いて
欲しいなと思います

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