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Exported from JAPAN

ボーカリストのデヴィッド・シルヴィアン(David Sylvian)、ベースのミック・カーン(Mick Karn)、スティーヴ・ジャンセン(Steve Jansen)らで75年にロンドンで結成されたジャパン、名前通り日本で大人気になりビッグになったバンド。私が初めて聴いたのは中1の時、「奇しい絆(The Unconventional)」がFM東京の「ダイヤトーン ポップスベストテン」にランクインしていた。

最初は、ルックス先行で楽器もまともに弾けなかったようで、本国イギリスでは相手にされず、辛うじてドイツでアイドルとしてデビューしたそう。
デビューはしたものの、グラムロックとファンクを混ぜたようなサウンドがルックスとマッチせず本国凱旋大作戦で再びコケてしまった。
ルックス先行と言いながらも、いわゆる美しいメイクではなく、毒々しい感じのメイク。しかしこのビジュアルが日本ではなぜかウケたのだ。70年代終わりのロック雑誌「ROCK SHOW」や「MUSIC LIFE」には、クイーンやキッスを押しのけ、毎回グラビアが掲載され、初来日でいきなり武道館公演を行うこととなったのだ。
本国ではライブハウスもやっとの彼らだが、日本のファンに支えられ、もちろん武道館公演は大成功。その後、ポップ路線に転換、80年代にはYMOや一風堂の土屋昌巳らと親交を深め、サウンドはニューウエイヴ色を強め、イギリスでもヒットが出るようになった。

しかし皮肉なことに音楽性が変わってしまった事もあったのか、全盛期にバンドは活動を停止してしまった。
デヴィッド・シルヴィアンは坂本龍一と共同制作した作品をリリース、83年の映画「戦場のメリークリスマス」のテーマ曲「メリー・クリスマス ミスターローレンス」に歌詞をつけた「禁じられた色彩(Forbidden Colours)」は有名である。タイトルは三島由紀夫の「禁色」から引用しているという。
一方のミック・カーンは、ミッジ・ユーロはじめ数々のミュージシャンとのセッションに参加、ケイト・ブッシュやゲイリー・ムーアのアルバム制作にも携わっている。
87年にデヴィッド・シルヴィアンとミック・カーンで「Buoy」をリリースし、89年にはバンドも再始動したが、91年に活動を休止している。

今でも根強いファンがいる、印象的でカッコいい、記録よりも記憶に残るバンドである。そしてとても義理堅いのだ。

デヴィッド・シルヴィアンが2006年に結成したナイン・ホーセスの1stアルバムでは坂本龍一と共演。2024年6月には「禁じられた色彩」での坂本龍一とのコラボレーションに焦点を当て、藤井由香が撮影した東京でのセッションの写真をフィーチャーしたアイテムを発表している。
ミック・カーンは特に日本のミュージシャンとの活動も多く、土屋正巳のソロアルバムにたびたび参加したり、2001年、坂本龍一の呼びかけに応え、TBSの50周年特別企画番組「地雷ZERO 21世紀最初の祈り」に出演、ジャパンの元メンバーらと共に、地雷除去のためのチャリティーソング「Zero Landmine」を演奏した。
スティーヴ・ジャンセンは同じドラマーである高橋幸宏が残した未発表曲を完成させ、2024年1月11日に公開した。1月11日は高橋幸宏の命日だった。
スティーヴは高橋幸宏の日本ツアーに計8回参加しており、自身のサイトでその思い出や資料も公開している。


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