モンカタ:ながのみ

モンカタ:ながのみ

最近の記事

ラジオ書きおこし:荻上チキSession(2024年2月2日)

ドリル小渕とすがっち500は、リズムが良すぎて忘れられない。

    • 感想:夜と霧(ヴィクトール・E・フランクル)

      「人生の一冊」として挙げる人も多い本著。 胸打たれるキラーフレーズも多いのだが、わたしは、強制労働中、極度の疲労と空腹で今にも死んでしまいそうなフランクルが、空想の中の妻と会話を始めた時に、場違いな事を考えてしまった。 推し活そのものなのである。 大体のオタクが、極限状態でもないのに、日々このテンションで生きている。 フランクルは、妻とは別々の収容所に送られた。 だから彼女が生きているのか死んでいるのかもわからない。 それでも極限の疲労状態の中、幻の妻は自分に微笑みかけて

      • 感想:アルキメデスの大戦

        https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B082BNG9VF/ref=atv_dp_share_cu_r ライムスター宇多丸が珍しく認める山崎貴監督作品。 日曜の夜「光る君へ」の後に見始めたら、何だか一日中、柄本佑を見ている日になってしまった。 最初にド派手な戦闘シーンがあるので、途中から動きがなくなってきても「まあ、あそこでたっぷり、見るもん見たからな」という「元を取った感」がある。先払い方式である。 柄本佑演じる生真面目な海軍

        • 感想:おちび(エドワード・ケアリー)

          絵がこわい。挿絵がこわい。 表紙に人体の部品や臓器が描かれているが、こういうイラストがご丁寧に本文中に散りばめられている。 最初から「後のマダム・タッソーの物語」という事は知らされているので「いつ成功するのか」と期待して読むのだが、来る日も、来る日も、マリーは蔑まれ、虐げられて、才能を発揮しても認められない。 ヴェルサイユにだって行くんですわ。 王女さまにだって会うんですわ。 でも、ちっとも華やかな舞踏会も綺麗なドレスも美味しい食事も出て来ないんですわ。 マリーは非人道的

        ラジオ書きおこし:荻上チキSession(2024年2月2日)

          感想:可燃物(米澤穂信)

          audibleで聴取。 朗読は山内健嗣。 たまげるほど苦み走った声である。 第一声から切腹覚悟の家老みたいな雰囲気なので、この人を起用するという事はよっぽど女性の登場人物が少ない作品(同じ米澤穂信の「黒牢城」audibleもやはり激シブ声=荻沢 俊彦による朗読で、こちらは女性がほぼ一人しか出て来ない)なのかと思ったが、別にそんな事はなかった。 若い女性の役も作品世界内では自然にこなして違和感ないのだが、それにしても、通常の語り口が激シブである。パンチの一発一発が重いヘビー

          感想:可燃物(米澤穂信)

          感想:ネバームーア-モリガン・クロウの挑戦-(ジェシカ・タウンゼント)

          呪われた子どもに、魔法の国から招待状がやって来る。 それハリー・ポッターやないかい。 その子どもは女の子やねん。 ほなハリー・ポッターちゃうかな。 そんでその子は闇の帝王みたいなのに狙われてんねん。 それ絶対ハリー・ポッターやないかい。 と、全世界のツッコミをひっさげてのファンタジー・シリーズ第一巻。 呪われた子どもは12歳まで生きられない。 次の〈闇宵時〉が来たら死んでしまう。 誰もモリガンとは目を合わせない。誰もモリガンと口をきかない。 実の親でさえ、モリガンが生きて

          感想:ネバームーア-モリガン・クロウの挑戦-(ジェシカ・タウンゼント)