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今週の良かった新曲感想【1/29~2/4】(Part2)

 どうもです。

 毎週恒例の新曲感想記事。1/29~2/4リリース分です。アルバム、EP、シングルを対象に自信をもってオススメできる曲を紹介していきます。読んでくださった方に1曲でも良き出逢いがあります様に。ではどうぞー。※今回ボリュームが凄いので、記事を2つに分けております。Part1の方も是非。


#1『Endless Hollow』/ Oceans Ate Alaska

 UKバーミンガム出身のプログレッシヴ・メタルコアバンドの新曲。2020年にオリジナル・ボーカリストJames Harrisonが復帰したのも束の間、詳細は控えますが再脱退(さらにGt. Adam Zytkiewiczも脱退)となり、今回は新ボーカルJoel Heywoodを加えた4人での体制となりました。※因みに、JamesはLivealieと云うバンドで活動中で今年アルバムリリース予定)
 寂しさはやはりあるものの、イントロからOceans Ate Alaskaの音楽性を依然として保てており、前作をよりシンプルに洗練した感じの仕上がりに。新ボーカルもこれまでの2人とはタイプが異なるタフなスクリームの持ち主で刺激的でした。ローとメロシャウトが大変良い。もっと色々出来そうな気もするので、今後楽しみです。


#2『Cure』/ ERRA

 アメリカ合衆国アラバマ州バーミングハム出身のプログレッシヴ・メタルコアバンドの新曲。6枚目となるアルバム『Cure』をUNFDより4月5日にリリースすることをアナウンスし、そこからの先行リリース。
 イントロでおや…?と変化を感じる程に新領域へとシフトしたのを感じられましたね。絶妙なリズムを刻みながら生み出される強靭でストイックなグルーヴ、裏でずっとピロピロしてる複雑で美しいフレーズを聴いていたら、いつの間にか心地良くなってハマっているスルメ曲でした。結構好き。今月20日にはいよいよ来日公演もあるので、本当に楽しみです。


#3『Fractured State Of Mind』/ Windwaker

 オーストラリア・ニューサウスウェールズ州ワガワガを拠点に活動するポストハードコアバンドの新曲。Vo. Liam Guinaneの再加入と、シンセ担当のConnor Robinsが加入した新体制としては3曲目となるシングル。
 物凄い勢いで叫び散らかすアグレッシブなメタルコアになったかと思いきや、クリーンでいつも通りのWindwaker節を炸裂し、ラップも織り交ぜながら緩急を付けた展開を追究してますね。今回はエモーショナル寄りのメロディで、いつもよりややデジタル感の強いシンセの音色も印象的でした。


#4『Everything You Wanted』/ If Not For Me

 アメリカペンシルバニア州ハリスバーグを拠点に活動するポストハードコアバンドの新曲。3月29日にInVogue Recordsからリリースされる2枚目となるアルバム『Everything You Wanted』の表題曲を先行リリース。
 確かなグルーヴとヘヴィネスを感じるリフがうねりを上げながらも、哀愁漂うメロディアスなクリーンパートで持ち味の美的センスを魅せる1曲。ボーカルがやっぱ強すぎる。スケール感と深みのあるダイナミックなサウンドはcoldrainに近しいモノを感じましたね。


#5『ARE YOU AFRAID?』/ Chaosbay

 ドイツはベルリン出身のプログレッシヴ・メタルコアバンドの新曲。昨年は2曲リリースし、今年はコレが初となりました。今年秋には新アルバムをリリースも予定だそうです。
 スペーシーなシンセが響くイントロで既に期待を高めてくれており、サビで爆発させる様な構成となった1曲。プログレ要素は身を潜めましたが、その分キャッチーさに磨きを掛けた中毒性の高いメロディがマジで良いです。これでもか刻み続けるブレイクダウンからアウトロへの流れも爽快。


#6『The Devil Exists』/ Before I Turn

 アメリカはコネチカット州ハートフォード出身のプログレッシヴ・メタルコアバンドの4枚目となるアルバム。昨年約2年ぶりにリリースを果たした「Oxytocin」を含む全7曲を収録。
 名盤確定。初期から然程変わっていない独自の世界観を更に壮大なスケールへと拡張し、シネマティックなサウンドを多く取り入れた1枚でした。Tr.1「Beginning My Descent to Hell」からもうヤバくて、アトモスフェリックでアンビエントなサウンドを軸にアラビアンテイストなグルーヴは変わらず、よりディープでホラー寄りの不気味さを演出。緩急強弱が激しいメロディは身毛がよだつ程で、恐ろしさがあるのにどこか美しさを感じずにはいられませんでした。このメロディがドラマティックな展開をより際立たせていると思います。Djentらしいユニゾンにも溢れ、リフも強烈、Tr.3「Reanimate」では、急加速するブラストビートも圧巻。Vo. Alexのスクリームはこの勢いを負けない凶悪性を孕んでいるので、これまた恐ろしい。Tr.5「Under the Vermillion Sun」の神々しさと禍々しさを兼ね備えた様な儀式的な雰囲気、ニューメタルコア要素を感じる不協和音からのブレイクダウンへの移行は必聴です。基本的にミドルテンポなのもあって、情報量と併せて7曲とは思えない満足感がありました。Tr.7⇒Tr.1の流れも秀逸でしばらく鬼リピートです。


―――以上、1/29~2/4(Part2)はアルバム1枚、シングル5枚の新曲感想でした。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。Part1未読の方は以下から是非お願いします。

 その他何かオススメ曲や要望等あれば何でもお気軽にコメントください。また、少しでも良かったと感じていただけたら、スキ♡を押したり(noteアカウントなくても押せます)、シェアしたりしていただけると大変励みになります。フォローも大歓迎です。よろしくお願いします!

※先週の新曲感想はこちらから。

#ライブレポート

【1/31 角巻わため 2nd Live「わためぇ Night Fever!! in TOKYO GARDEN THEATER」@東京ガーデンシアター】

キービジュ輝きすぎ…(ふーみ先生いつもありがとう)

 VTuberグループ「ホロライブ」所属4期生、角巻わための活動初となる全国流通フルアルバム『Hop Step Sheep』を引っ提げて開催された2ndワンマンライブに行ってきました。ワンマンは2021年10月の1stぶりとなり、当時はコ〇ナ禍だったので、規制がない状態では今回が初となりました。

 開演5分程前にわための影ナレも入り、「今日は最高に楽しんでいきましょー!もうちょっと待っててねー!」とファンの高揚感を高めてくれました。暗転後はOPムービーが流れてから、いよいよステージにわためが登場。
 いきなり声出し曲「曖昧ショコラーテ」でスタート。1stライブではラストを飾ったこの曲。あの時声が出せなかった悔しさをお互いに晴らすかの様に”Wow oh! Wow oh! oh!”と大きなシンガロングが出来上がり、"もっと!もっと!"と煽る姿も印象的でした。続いて、ステージ上にドラムセットが登場し、なんとわため自身がイントロを叩き始め「Now on step」へ。コレもコールが多い曲で、ノリノリになれるリズミカルなメロディと併せて楽しめる序盤に持って来いな1曲。そのまま3曲目はキラキラエモーショナルソングである「きっと」。最新アルバムでも好きな曲だったのでいきなり嬉しかったですね。わためも美しく声高らかに歌い上げて素晴らしかったです。

 ライブ始まりのMCでは、"アルバム聴いてくれた?"、"楽しんでる?"などファンとやり取りしたり、"1回やってみたかったんだよねぇ"とバンドメンバーを紹介したり、コールアンドレスポンスをしたり、ペンライトでのウェーブをしたりと、一気にやり尽くした楽しい時間でした。(この後が殆どMC無しで進んでいったのも頷ける)

 MC明け1曲目は「Beautiful Circle」でもう一度ライブの開幕感を取り戻す様なスタートを切り、続けて「Happy day to you!」も披露。天井から大量の風船が降ってくる光景は圧巻でしたね。わため自身が作詞した特別な曲で、"今日は年に一度 特別な日"と云う歌詞が刺さる一幕だったと思います。

 "ギリわる"こと、「ギリギリわるくないわため」のムービーが流れた後にそのまま「ジンギス団ラップ」を披露。まさかすぎましたが、ジンギス団コールを皆でやれたし、このラップのノリが出来上がったまま、ステージにはゲストとしてホロライブENの森カリオペが登場。コラボ曲である「Reaper vs. Sheep -Ouen ver.-」を披露してくれました。カリオペは今日もラップキレキレでむっちゃカッコよかったし、わためも楽しそうにラップバトルをしてました。これでデュエットは終わらず、2人ともタオルを持ち出し、振り回せー!と披露されたのは「mayday,mayday」!しかもカリオペによる英語アレンジだったので、今日限りのレアな1曲になりましたね。コレには会場も灼熱状態でかなり大盛り上がりでした。

 中盤に入るとまだ最新アルバムから披露していない、エレクトロスウィングナンバーの「What an amazing swing」、中毒性が高すぎるクラブミュージック「WataMeister」、幻想的な雰囲気を保ったままFutureBassサウンドが光る「sweet night,sweet time...」まで一気に披露。そして、次の曲に入る前に一息MC。併せてステージ上には椅子とマイクスタンドが出てきて、ここから2曲はアコースティックアレンジとなりました。披露されたのは、ミドルバラードソングの「Holidays!」と「君色ハナミズキ」。タンバリンを叩きながら、ゆったりと感情を込めて歌唱する姿にはファンも座ったまま鑑賞し、そのノスタルジックでエモーショナルな歌唱に聴き入ってしまっていたと思います。この最高な雰囲気が出来上がったまま、続いた曲は前振りで一部どよめきもあり、確定演出だった待望の「My song」。わためにとって欠かせないマスターピースとも云える1曲、"1回 10回 100回 挑戦を続けるよ"と力強く歌う姿に気づいたら涙を流してました…。本当に大好きな曲です。歌い切ると、"ラスト2曲です!"と前振りから、「RAINBOW」と「Fins」を披露。「RAINBOW」でのラスト"lalala…"シンガロングとペンラが横に振られる光景はフィナーレに相応しく、続く「Fins」もこれ以上ないエンディングソング。イントロや間奏、アウトロの英詞部分で大合唱が巻き起こり本当に凄かった…。わためも恐らく大分感極まっておりラスサビでは歌詞を間違えてしまったんですが、中断せずに間違いを感じさせない位そのまま堂々と歌い切ってる姿が本当に素敵でした。

 アンコールが掛かり、1曲目はまさかの「Everlasting Soul」!わための曲の中でもかなりアップテンポなロックナンバーだったので、もう一度会場をブチ上がらせてくれて最高でした。そのまま勇気が貰えるパワフルな1曲「Go my way」もまだまだ力強く歌い上げて魅せました。MCでは、"終わりたくない、もう一回最初からやる?"など冗談交じりにトークをしつつも、真面目に、"クソザコ回線から8000人のライブまで来る事ができました!皆のお蔭で活動を頑張れています。いつもありがとう!"と感謝を述べると、ファンからも"こちらこそー!"と声が上がっていましたね。名残惜しい雰囲気の中、本当にラストのラストは彼女が作詞を手掛けた「夢見る羊」で〆!銀テが舞いファンも全力で声を振り絞って盛り上がり、その雰囲気や先のMCもあってか、わためも後半は涙ぐみ若干声が震えながらでしたが、ギリギリで堪えて最後まで歌い切ったのプロ意識高すぎて心の底から感動しましたね。

 とゆーことで、改めて2ndワンマン素晴らしいライブでした。生バンドセットの迫力と、虹が掛かっている様な美しい演出照明、何より声出しなどファンと一緒に作り上げたい想いが込められていたのが良かったですね。楽曲のバラエティも豊富すぎて色んな歌の表情やダンスを楽しむ事ができました。3rdワンマンもやりたいと公言していたので、これからの活躍も楽しみにしてます。ありがとうございました!


【2/3 T.M.Music pre Audition Show 1 @渋谷CYCLONE】

メタルの未来は明るい

 Marinaさん主宰のプロモーター「T.M.Music」によるオーディションライブに行ってきました。音源/書類審査を通過した土日合わせて計10組の若手バンドが集い、その日の観客がライブを観て投票する形ですね。

 オーディション形式に対する楽しみもありましたが、それ以上にずっと前からライブを観たかったInvert HourglassとIn Denialが同時に参加するとの事で、迷わずチケット取りましたね。

 当日のくじ引きで決まった出演順。
 初手は、東京発の4人組メタルコアバンドSightbacks。選ばれくして初手になったかと思わせるパフォーマンスでした。終始、熱気や躍動感に溢れており、勝利を掴もうとギラギラしているのも若手らしくて良かったです。フロアが沸かせるアプローチが既に馴染んでる感じだったし、最新曲「ACID COLOR AREA IN MY HEAD」では、ボーカルがフロアに降りてきて歌うなど全力で盛り上げてくれました。"5年前にここサイクロンでMARINAさんが呼んだ海外バンドのライブを見てバンドを始めた"と、運命的な繋がりを語ってくれたMCと、総じて楽曲の展開力とシンセの立体感あるサウンドが印象強く残りました。

 2番手は新潟発の4人組プログレッシヴ・メタルコアバンドInvert Hourglass。早くもお目当てのバンドが登場し、ワクワク止まらんでした。昨年ベストアルバムにも選出した『Leaving.And Beginning』から「Nir」が流れながらの登場、既に若手とは思えないオーラを放つ佇まいで、そのまま「Berserker」まで圧巻でした。どれもシンプルに楽曲が強い、心地良いサウンドとグルーヴに上乗せされたスピード感が改めて好きだなと。パフォーマンスも1人1人確実に存在感あって、特にパワフルで動きの大きいドラムには目を惹かれました。最新曲「Blind」も披露してくれたし、途中スペシャルゲストでShadecarrierのVo. RAFが登場したのも激アツでした。"新潟に海外バンドを呼びたい"と語った夢はそう遠くない未来に叶いそうです。

 3番手は沖縄発の5人組ポストハードコアバンドAs Alliance。予習も殆どしてなかったんですが、それが逆に良かった。2010年代のツインボーカルポストハードコアを彷彿させるスタイルで、かなり安定した場数も踏んでるパフォーマンス。特にクリーンボーカルはむっちゃハイトーン綺麗だし、"海の家にいそうな感じのイイお兄さん"感が凄くて、笑顔を伝染させるパフォーマンスでしたね。"沖縄は今日25度みたいです、ここを26度にしませんか?"と云う熱いのか温かいのかわからん煽りも良くて、最後まで会場の雰囲気をモノにしていたと思います。

 4番手は東京発の5人組メタルコアバンドCalled by Mercury。リリースされている音源は一つしかなく、ライブもこの日がまだ2度目だったらしいバンド。クラブミュージックを通過したミクスチャーメタルコアスタイルを武器に、こちらもツインボーカルが存在感放つパフォーマンスでした。ヒップホップスタイルの歌唱に、シャウトが交錯していく感じ。加えて、サウンドがあまりに異色で刺激的。グルーヴ感強めだったので、自然と身体が揺れていくフロアの光景が広がっていましたね。

 トリを務めたのは、東京発の5人組プログレッシヴ・メタルコアバンドIn Denial。昨年新体制でリリースしたデビューEP『La Fin Du Jour』からすっかりハマってしまい、ライブも楽しみでした。もう音源以上のクオリティで個人的には優勝案件。ゴリゴリの完成されたプログレッシヴメタルコアスタイルで、独自のドラマティックな世界観を構築していくライブパフォーマンス。ボーカルの安定感が抜群で、スクリームの多彩さを可能にする身体が出来上がっていたし、堂々たる佇まいがフロントマンのオーラを放っておりました。それを後押しする様に横一列になって淡々と超絶テクを魅せつけてくる楽器隊も素晴らしかったですね。ボーカルへの絶大な信頼すら感じる。余計な煽りなどはせず、実力で黙らせ盛り上げる感じも好みでした。

 全てのバンドがライブを終え、手元にあった2枚の投票券はInvert Hourglassと、In Denialに入れました。結果発表まで会場にいようか迷ったんですが、時間も時間だったのでライブハウスを後にしました。
 結果はその後、SNSでも発表され、まさかの同票でInvert Hourglassと、As Allianceが勝利。おめでとうございます。正直どのバンドも拮抗するレベルで本当に素晴らしかったし、それだけ次の世代が確実に来ている事が何よりも嬉しかったです。ずっと前から観たかったInvert HourglassとIn Denialも期待以上のライブで、今後の活躍が楽しみ仕方ないですし。あぐらをかいてる大御所バンドを食っていって欲しいですね、日本メタルの未来はまだまだ明るい。とゆーことで、改めてありがとうございました!


【2/4 藍月なくる 1st LIVE “クラリムステラ” @市川市文化会館】

なくるさん大きくなったな…(何様)

 一二三(Hifumi,inc.)所属、リアルとバーチャルを行き来するインターネット発の声優/シンガーである藍月なくるの初となるワンマンライブに行ってきました。バーチャルでのなくるさんは年末の『深海フェス』で見たばかりですが、リアルでのライブ自体は2019年に同人商業の複合型ライブ『なごりんLive』で一度見たことがあって、約4年半ぶりですね。あの頃よりも更に人気になってしかも今回はワンマンなので、本当に楽しみでした。

 会場に着くとステージには、大きなスクリーンにライブタイトルが映し出され、青を基調としたなくるさんを象徴する様に海の底を彷彿させるセットが既に完成されてました。初めて来る会場で思いの外、会場がデカかった(キャパ約1700人)ので、"なくるさんこんなデカイとこでライブするんか…"とやっと実感が湧いてきましたねw

 暗転と共にオープニングムービーが流れ、「Azura Luno」の壮大なイントロでなくるさんが登場。キービジュ通りのドレス衣装を身に包み、いきなり美しく神秘的な歌声を響かせてくれました。会場の空気を一変させる程に圧巻でしたね…。続けて披露されたのは、疾走感とサイバー感に溢れる最新曲「Cosmodiver」でテンションブチ上げ。ここでもう我慢できず立ち始めるファンも多かったですね。

 一旦MCに入ると、ファンの多さを目の前にして、"みんな本当に藍月なくるを見に来たファンであってる?"と大歓声と笑いが生まれてました。立っていいのか座っていいのか迷ってるファンへの配慮もしてくれた上で、"次の3曲は悲しみ…wって感じだから是非座って聴いてください"と。そして、披露されたのは「コトノハ」!イントロで感極まれり。リリースされたのはもう8年前くらいか…大好きな曲の一つです。次は逆に最新曲から「追想のラグナロク」を披露し、幻想的な雰囲気へと変化。それを拡張するかの様に3曲目は「Oxydlate」。MVがスクリーンにも映し出されており、ラスサビ手前では膝から崩れ落ちる身体全体を使ったパフォーマンスに震え上がった人も多かったはず。ありえん情感を纏ったハイトーンボイス凄かったです。

 ライブ中盤に入ると、事前に予告もされていたsky_deltaさんがゲストとして登場。なくるさんと長年に渡りEndorfin.として活動を続けてきており、MCでも、"活動を始めたのはもう10年前…?になるんですかね"、"お互いに昔から表に出るのが苦手で…wそれなのにこんな大きい会場にも来れて嬉しいです"と語ってくれました。一通り語った後は、deltaさんのキーボード準備が完了し、いよいよ待ちに待ったEndorfin.パートがスタート。"Endorfin.と言えばこの曲!"と前振りと共に「Horizon Note」が流れ、大声両手ガッツポーズ、オタク大歓声。軽やかで美しい音色が紡ぐエモーショナルメロディ…感動しすぎて半泣きです。興奮冷めやらぬ中、続くは春の温かさを感じさせる鍵盤の存在感が際立つ「花残り、蕾ひとつ」、サビで勢いよく泣きメロが襲ってくる「彗星のパラソル」ともう1曲やる毎に嬉しさが込み上げてくる感じで、ラストは「Spica」で大泣き。名盤1stアルバムから2曲もやってくれるとは思わなくて…本当にありがとう。

 deltaさんに別れを告げ、なくるさんも一旦舞台袖へ。その間にスクリーンにはバーチャルでのなくるさんが登場。"コレを録ってるのは過去です"とメタ的要素も笑いに変えつつ、"今現場の私は着替えていると思うので、時間稼ぎ!"と「Indigrotto」を披露。深海フェスで聴いたばかりではありますが、こうして大きな会場でまた聴くと印象が変わって良かったです。いつの間にか、ステージ上には煌びやかなソファが置かれており、ダンサーと共になくるさんが登場すると「Evil Bubble」を披露。怪しげで妖艶な雰囲気を振りまきながら、重低音が身体に響いて最高でしたね。これで終わらんぞと云う勢いで続いた「Lilith」ではダンサーと共になくるさんもダンスを披露し、セクシーな一面も沢山魅せてくれました。満足の笑みでいると、それを嘲笑うかの様にこの日Feryquitous3曲目となる和風ダークな「逆沙華」まで披露。コレがライブ映えもしすぎて息を呑む程に凄かった…。会場も赤いペンライトで染まり綺麗でしたし、ライブを経て更に好きになりましたね。中盤ラストは「Killer neuron」で、深海を漂う様なサウンドスケープが美しく、"地獄の底へ"と歌詞にある様にドロップもエグくてヘドバン必至でした。

 MCでは、着替えたリボンがカワイイ新衣装を魅せつつ、"ダンスどうだった?カッコイイパートだったんですが、今日は1stライブだし色んな藍月なくるを魅せられたらいいなと思ってます"と話してくれました。"そんな訳で、次の曲…"と、突然の破壊音と共に暗転し、様子が一変したアイドルなくるさんが披露したのは「FAKE IDOL」!演出凝ってましたね、完璧な導入だったと思います。お蔭で会場も大盛り上がりで、1stライブとは思えないコールが凄い凄い。オタク声デカくて最高でした。アイドルソングが続きまさかのlapix提供「コンティニュー!」でオタク歓声止まずデカくなる一方、勢い止まらず「わたしがわたしに至った10の理由」まで!イントロで変な声出た、嬉しすぎてw 声優・藍月なくるをコレでもかと魅せつけてくれる1曲で、台詞が歌われる度に会場が湧いてましたね。ここのカワイイ3曲パートガチで楽しかったです、どれもライブアンセムすぎて狂い散らかした。

 早い事にラストとなった本編。"私のオリ曲ではないんですが、皆さんに伝えたい事が詰まっている1曲なので最後にこの曲を歌わせてください"と、披露されたのは「これくらいで」!?確かに彼女が歌唱している曲ですが予想外すぎて。まさか堀江晶太エロゲソングを聴けるとは思わず、イントロで天を仰いでしまいました。マジで良かった…言葉一つ一つを大切に噛みしめながら歌う中で、Cメロ辺りで少し歌えなくなる程に涙が込み上げていた姿も印象的でした。でもそれ程までに感情を乗せた歌唱は胸に刺さるモノがあり、同じく泣いてしまったファンも多かったかもしれませんね。

 "ありがとうございました!"と一言放ち、一旦本編を終えると、すぐさまアンコール。しばらくしてグッズのライブTシャツに着替えたなくるさんが登場し、"何も観てないよね…?まさか藍月なくるがステージで泣くなんてね"と誤魔化し明るい雰囲気を取り戻しましたw なんとも言えない普段通りの緩い感じでグッズ紹介。その後は今回参加してくれたダンサーやdeltaさんを呼び、一言ずつ感想を貰い、記念撮影まで。終始和む温かい雰囲気だったのは、なくるさんの人柄あってだなぁと思いましたね。

 最後となるMCでは、"皆さんには私がどんな風に見えてますか?キラキラしてる?でも私は好きなモノとか本当に無くて虚無なんです。虚無だけど皆が藍月なくるって呼んでくれるから藍月なくるでいられています。夢を見続けられています。だから頭の片隅で良いからずっと覚えてて、死ぬまで忘れないでね"とメッセージを残してくれました。ここまで言えるアーティストがこの世にどれだけいるだろうか…しかも直接。流石活動歴が長いだけあって中々肝が据わっていると云うか、素直に感動しましたね。強い芯があって、信頼関係がある程度ないと言い切れないし、ファンも今日のライブを見たら益々それに応えたいと思わざると得なかったと思います。そんな感動的な雰囲気の中、”まだ伝えきれない想いを曲にしてきました!”と、なくるさんのサークル名でもあり、ライブタイトルでもある「クラリムステラ」を新曲として披露。イントロでdeltaさんだと解るエモーショナルナンバーで、歌詞もスクリーンに映し出され、藍月なくるを体現するかの様な言葉が印象的でした。MCでもクラリムステラについて、"私が好きなくらげとアクアリウムとステラを混ぜた造語で特に意味はないけど、今日の会場の景色がクラリムステラなんだと思えました"と言葉を残してくれており、この日を以て完成した文脈にも余計に感動しましたね。この先、この曲を聴く度にライブを想い出すと思うし、大切にされていく曲だなと思います。

 最後は会場のファン全員に丁寧に手を振ってくれてから、拍手と歓声に包まれながら退場。エンドロールが流れた後には、重大発表で2ndワンマンライブが発表され大歓喜。照明が付いた後も会場にはしばらく拍手が止まず、今回のライブの素晴らしさを物語っていました。

 とゆーことで、改めて藍月なくる1stライブありがとうございました!古い曲から最新曲まで、delta さんも駆け付けたEndorfin.もあり、あらゆる方面のオタクを射止める幅広いセトリは2億点。楽曲毎に明確な世界観があり、カワイイもカッコイイもセクシーも全てをモノにした多彩な表情を魅せるパフォーマンスもガチで素晴らしかったです。なくるさんを知ってから7、8年経つんですが、同人界隈にハマったキッカケでもあるので想い入れは強く、今日までなくるさんを好きで良かったなと心の底から思いました。これからも応援し続けていきたいですね。2ndワンマンも必ず行きます!

 では今回はこの辺で。また来週お逢いしましょう!

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