夫婦。我が家の場合。~小さな戦士~
14日間チャレンジということで、
毎日ウチの夫婦関係(と子供たちのこと)について書いてきて、
今日で14日目。
もう少し書いていこうと思う。
夫婦間の大きな試練の前に、下の子のことをもう少しだけ。
先天性疾患をもって生まれてきて、
おまけに心臓には小さな穴が開いていて、
さらに2500gという低体重で、
NICU(新生児集中治療室)に入ってしまった。
周りを見渡すと、
手のひらサイズの小さな赤ちゃんがたくさん。
ウチの子が大きく見えた。
小さめながら泣き声は力強く大きく、看護師さん達からは、
「この子、ここにいる必要ないんじゃない?」
と言われていたらしい。
意外と早く出られて、一般病棟に移ったものの、
しばらくして担当の先生から電話が。
「あの、〇〇ちゃんですが、ミルクが飲めないんじゃなくて、飲まないんです。」
「はあ?」
「お母さん以外からは飲む意志がないようです。
今、感染病棟ならベッドの空きがあるので一緒に入院してもらえませんか?」
なぜそんなことがわかるのか謎だったが、産後数日しか経っていない私も入院して世話をすることになった。
娘は、元気はいいのだが、体重がみるみる減っていったので、風邪か何かに感染すれば命に関わるとのことで退院できなかったのだ。
後から知ったのだが、
心臓に穴が開くと、食欲がぐっと落ちるらしい。
少し飲むとすぐに寝てしまい、起こしても起きない。
毎回授乳のたびに体重を計って記録していたが、増えない。
十分増えれば退院できるのに。
飲んでくれないので、早く退院したくて、
こっそり体重を多めに書いたりもした。
それでも増えなくて、先が見えず虚しさがつのった。
私、なんでこんなことしてるんだろう。
子供の遊び部屋では、夕方になると、
NHKの「おかあさんといっしょ」の歌が響く。
その明るいメロディーに、なぜか胸を締め付けられた。
しかし、隣の病室では、たぶんぜんそくのお子さんだろう、毎晩のように発作を起こして、
お母さんがつきっきりで看病しているのがわかる。
この病棟では、そんな親子が大勢いるんだろうな。
そこだけではなかった。
娘がやっと手術に耐えられる体重に育った5か月目に入院したところは、
東京の大学病院。
大部屋の同室の子を見てハッとして、私はまだまだ甘いことを知った。
大部屋は皆、赤ちゃんばかりだったのでお互い様だったが、
夜泣きすれば気を遣って病室を出た。
行くのは外来病棟の待合室。
ベビーカーに乗せて夜中にあやしていると、
次々にやってくる救急車。
救急搬送ってこんなに多いんだ。
と、感心している場合ではなかったのが、手術の前日。
絶飲食。暑い日だったのに。
明日は手術だからね。
と、言っても当然分からないので、
ひたすら泣く。
おなかすいた。のどかわいた。
火が付いたように泣いても何もあげられず、
ただ抱っこするしかできないもどかしさ。
たぶん、私も一緒に泣いていたと思う。
しゃくりあげながら寝たのが朝方近く。
あんなに長い夜は、
後にも先にもなかった。
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