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なぜ2,000円のペンケースは3万5,853円で売れたのか?
1本100円の水を1万円で売るためにはどうすれば良いのか?
ビジネス力や企画力を試される質問として、こんなお題を聞いたことがあるって人は多いはず。
だいたいのビジネスパーソンは、この質問に対して
芸能人に飲んでもらってからファンに売る
水が売られていない砂漠に行って水を売る
水を飲んでくれたら株式を譲渡してあげる
このように水に付加価値をつけたり需供のバランスを変えて販売しようとします。
この方法も正解だとは思うのですが、結局のところ付加価値に需要があるのであって、100円の水そのものが1万円で売れてるわけではないですよね。
しかし先日、まさに水そのものを1万円で売っているような事例、実際に2,000円のペンケースが3万5,853円で売られている事例を発見しました。
結論から言うと、「商品にストーリーをのせて売る」という販売事例です。
現代はどんな商品も優れていて、機能的価値に差がつかないと言われています。
どのラーメン屋も美味しいし、どの美容室もカットが上手いのです。
そんな時代において、このペンケースが売れた事例は、きっと多くのビジネスマンに役立つ話だろうと思い今回はnoteを書こうと思いました。
ヤフオクにて、18倍の価値で売られたペンケース
2014年10月、なんの特徴もないペンケースが2,000円でヤフオクに出品されました。
このペンケースは、最終的に3万5,853円で落札されています。
![](https://assets.st-note.com/img/1712579335122-9SkLPyAbzf.jpg?width=1200)
このペンケースが約18倍の価格で販売された理由は、概要欄のストーリーにあります。
全文を掲載するので、ぜひ一読してみてください。
2年前交際していた女性へのプレゼント用に購入したものです。
当時彼女は事あるごとに「学園祭の実行委員だから忙しい」と言っていたため、
学園祭が終わって会えたときに渡そうと考え、9月頃に購入しておきました。
それから1月も経たないうちに、
彼女は学園祭実行委員で仲良くなった他の男と浮気をし、
自分にはメールにてその旨の報告がありました。
当時の私は荒れに荒れ、その勢いで近所のキックボクシングジムに入会しました。
失恋によるあまりの辛さに一時は自殺も考えましたが、
2年間猛練習を積みながら研究室での研究にも死に物狂いで取り組み、
まさに必死に生きてきました。
そして先日、この「必死に生きてきた経験」を面接で赤裸々に語ることで、
以前の自分自身では考えられないような大企業に就職が内定しました。
年末には自身の人生初となるキックボクシングの試合が控えています。
学生生活最後の年ということで、
2年間トラウマとなっていた彼女の思い出を振り切り、
自分自身の新時代の幕開けの第一歩とするべく、今回出品を決断しました。
この商品には私が必死に生きてきた「意志力」、
そして「憎悪や悲しみを優しさに変える力」が宿っています。
我が家で飼っていたハムスターも商品の外箱に触れただけで
充電したてのヒゲ剃りのように元気になっていました。
人生に悩んでいる。許せない人がいる。過去にとらわれている。
そんな方々が前に踏み出す決断をするための助けとなれば幸いです。
外見上は本革の赤いペンケースです。
一切開封していませんでしたので外見は非常に綺麗ですが、
数多の戦場をくぐり抜けてきたベテラン海兵隊員のような頼もしさを感じます。
これが「生きる力」なのでしょうか。
状態の感じ方には個人差があることをご理解の上、
ノークレーム、ノーリターンでお願い致します。
ペンケースを購入した人は、ペンケースを見るたびに「販売者の意志力」を思い出すのでしょう。
ペンケースの機能そのものではなく、ペンケースのストーリーによって商品の価値が上がったのです。
多くのビジネスマンが活用できるストーリーの力
ストーリーを使いこなせる人間は、人々を魅了できます。
スティーブ・ジョブズはスタンフォード大学の卒業式で自身のストーリーを語って「コネクティング・ザ・ドッツ」という伝説的な教訓を残しました。
オバマ大統領の「Yes we can」というスピーチは、26歳のコピーライターがストーリーを作っています。
また、ストーリーの知識は、スピーチだけでなくアフィリエイトやブログの執筆にまで幅広く利用可能です。
僕自身、ストーリーテリングの知識を使って約20万円しか売り上げがなかったTwitterアカウントの売り上げを1ヶ月で200万にした経験があります。
クライアントは大喜び。
企業コンサルの依頼まできました。
自分だけののストーリーを語り、ヤフオクで売られたペンケースのように自分や自分の商品に付加価値をつけましょう。
今回の記事は以上です。
P.Sストーリーに関するセミナーをしてきました。
サンクチュアリ出版で情報発信者向けのストーリーテリングの活用方法や具体事例のセミナーをしてきました。
同じ内容をnote記事で紹介しています。
「情報発信でストーリーを語るのって難しそうだな」
「ストーリーを語ることのハードルが上がってしまい、何をすべきかわからない」
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