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そろそろ円高局面か

先週からアメリカの雰囲気が、インフレはピークを越え利上げ終了、になりつつあるような気がします。一方で、日本は日銀がいつゼロ金利解除をするのかという話になりつつあります。

となると、そろそろ円安もここらあたりがピークかという話になりそうです。23年も残すところ一ヶ月となりました。今年の年初は円高になるという予想が横行しておりましたけど、結果としてはそうはならず、ずっと円安基調でした。しかし、年末にかけてはちょっと円高になりそうな気配もします。
理屈から考えて、アメリカの金利が低下傾向で、日本の金利が上昇傾向なら、金利差が縮まるので金利差で円安となっていたのが円高方向に振れるのは当然ということになります。
さて、アメリカの金利の打ち止めはどうやら確実な感じですが、日銀の金融緩和は打ち止め出来るのでしょうか。おそらく、来年度の企業の賃上げ状況を見てから判断するものと思われます。このまま行くと大企業の賃金はそれなりに上がりそうです。そんなに儲かってるのか?というとそうとも言い切れない様な気もしますが、今までほとんど上げてこなかったからここで上げても致し方なし、多少の余裕もあるし、という感じなのかもしれません。
そうなると、日銀のゼロ金利政策終了もありそうです。となると、24年は今より円高に推移する可能性は高そうな気もします。

日本政府の借金は大丈夫?

さて、金利が復活する世の中になったら一番困るのは日本政府です。国債の金利が上昇するので、返済額が増えます。ただでさえ、もはや返す見込みのないほどの額です1000兆円越えのようなので。返済は当然、税収で行うわけですが、税収は、というと大体年間に70兆円弱のようです。1000兆円超えの借金を年収70兆円で返済していくわけです。単位がでかいのでピンときませんが、大体年収700万円の人が借金1億を背負っている感じでしょうか。この重みをどう考えるのかは人それぞれだと思うのでなんとも言えませんが、重たい事は事実かと思われます。普通は住宅ローンでもそんなに貸してくれなさそうな気がしますけど。

さて、日銀がゼロ金利をやめたら、1000兆円の借金はさらに返済額が増えます。短期で返せるわけないので、永遠に払い続けることになると思われます。とはいえ、最終的にはお金を刷れば借金帳消しに出来る上に、国が倒産したところで国民が死ぬわけじゃない。なので、国が貧乏にはなりますが、生きながらえることは可能です。
こんな極端な結果になるのはずっと先の話だと思われるので、当面、今の形でダラダラと国家予算は借金でまかない続けることになると思います。今のところ日本の成長率が大幅に上がる見込みはなさそうなので、金融引き締めがされたところで、それほど金利を上げるわけにも行かず、日本円を一生懸命刷り続けることに変わりはなさそうです。

ドル/円はどうなるか

今のところ日本に対してアメリカの方が経済成長率は高そうなので、今後もドルは円に対して強含むことになると思います。金利差は縮まると思うのである程度は円高になると思いますが、一頃のように1ドル=100円近辺まで行くか?と言うと、ちょっと疑問です。さすがに150円あたりをうろうろするかというと、今の金利差でそのくらいが上限なので、それはなさそうな気がします。
日本経済の成長率が余り上がらず、インフレが進行、賃金はそれなりに上がるけど、実感が伴わない、というふらついた状態が続くかもしれません。

ただ、アメリカの景気がそれなりに浮上し始めると日本も儲かるはずなので、その恩恵があると、一部企業はウハウハになるかもしれません。そうなると、割と明るい雰囲気に来年はなるかもしれませんね。いずれにしても一端円安は終了のような気がします。

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