見出し画像

日本はWeb3で世界に存在感を示せるか

日本はアメリカなどに比べて、暗号資産に関する規制が整いつつあります。日本で暗号資産関連のビジネスを行うに当たって、企業側のリスクは比較的低いと言えるかもしれません。
今まではかけ声だけの感じもありましたが、少しずつ実ビジネスに突入しそうな気配があります。

ステーブルコイン、早く来い

ステーブルコインは一つのキーアイテムだと考えていますが、どうやら実際にその事例が出て来そうな感じです。残念ながら24年発行の予定だそうなので少し遅い気はしますが。
それはさておき、いまだ日本の中では仮想通貨というと怪しげな物だという印象がはびこっており、なかなかその単語を出しただけで引いちゃう雰囲気があります。そこにステーブルコイン、すなわち、円と等価なものが、名の知れた銀行から発行されるとなると、少しイメージが変わりそうな感じがします。

イーサリアム基盤なら何が違う?

引用した記事によるとこのプロジェクトはイーサリアムを基盤として使うようです。それも好感が持てます。独自のブロックチェーンや、バリデーターが閉じたプライベートブロックチェーンを使うとなると、それは、今普通に使われている決済手段やポイントなどと何が違うのか分からなくなります。しかしイーサリアムというメジャーなパブリックチェーンを基盤として使うとなると、発行した瞬間に移動の範囲が大きく広がります。
少なくとも、銀行の口座から自分のウォレットに移動することが可能になります。たとえば、三菱UFJ銀行の口座で円をステーブルコインに替えて、それをPCやスマホのウォレットに送金することが出来る様になります。自分の財布にお金を移すということがデジタル上で出来るということです。

paypayやsuicaなどの電子マネーはアプリの中だけで閉じていて、例えばpaypayのお金を使うにはペイペイと連携したところでしか使えません。しかし、イーサリアム上のステーブルコインとなれば、世界中のデジタルサービスで使える可能性が広がります。もちろん、このステーブルコインを受け入れてくれるサービスがないとあまり意味が無いので、paypayと同じじゃんという話もあります。しかし、一つだけ大きな違いがあります。
paypayと連携しようとするとpaypayの運営会社とお話をする必要があります。契約も結ばないといけません。しかし、イーサリアム上のコインをサービスで使えるようにするのはイーサリアムに対応するだけで出来る様になります。つまり、契約とか交渉とかそういう人手がかかる作業が省けるということです。これはサービスを提供する側にとっては一つの利点ではないでしょうか。リアル店舗では利便性の高いアプリを必要とするかもしれませんが、ネット通販などでは受け口をもうけるだけでOKです。もちろん円に紐付いているので、価格変動のリスクはありません。

今後の動きに期待

これ以外にもweb3と言っても良いサービスやプロダクトがそろそろ出始めてきそうです。今のところ、日本で変な規制が突然出てくる可能性も低そうなので日本でデジタル金融が立ち上がりそうな気配はあります。後は動きが遅いのが気になっています。
アメリカはガタガタしていてなかなか規制がはっきりしませんが、何かをきっかけに一気に立ち上がるという可能性もあり、グズグズしてると追い越される可能性もあります。まだ、日本は米ドル、ユーロ、と同様、円という国際的に通用する通貨を持っているのでデジタル金融で世界のポジションを築けるチャンスが残っていると思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?