見出し画像

基軸通貨を米ドルから奪え!

BIRCSの会合が開かれております。プーチン大統領はリモート参加のようですが。

ロシアは西側から経済制裁を受けているため米ドルでの決済が難しい状況です。ロシアは穀物や石油などのエネルギーの輸出国なので、売るモノはあるのですが、ドル決済が出来ないため、ルーブルで払ってくれと言っております。しかし、ルーブルで払ってもらったとしても、今度は外国からモノを買うのにルーブルで支払うと言っても受け取ってもらえない可能性があります。
こんな時基軸通貨の米ドルは便利です。で、その米ドルが使えないロシアは、基軸通貨の米ドルをやめようとBRICSの会合で呼びかけているようです。確かに中国は経済規模も大きくなり、世界の基軸通貨の地位を狙える位置にあります。しかし、基軸通貨になるにはみんなに認めてもらえないとなれないのです。
アメリカは輸入大国ですが、技術やサービスなどの輸出大国でもあります。従って、アメリカのモノが欲しい場合、アメリカがドルしか受け取らないと言ってしまうと、アメリカのモノは手に入りません。代替えが他の国で手に入ればいいのですがそうならない可能性の方が高い。
中国の元が世界の基軸通貨になるためには経済規模もそうですが、中国で他の国がほしがるモノがすべて手に入るという状況が実現しないと基軸通貨になるのは難しそうです。
ロシアのルーブルが基軸通貨になるのは無理なので、プーチン大統領は西側以外の国で自国通貨でやりとりしようじゃ無いか、と呼びかけているようです。西側諸国のモノが手に入らなくてもなんとかなると考えているのかもしれません。
この先も世界経済の中心はアメリカであり続けると思われます。中国の経済規模が大きくなったり、インドの経済が大きくなったりするかもしれませんが、世界経済の中心になるのは難しいかもしれません。100年先は分かりませんが、20年から30年くらいのスパンで見るとやはりアメリカの方が上のような気がします。
アメリカも規制がいろいろありますが、中国に比べると自由度が高い。インドはインフラの整備にまだまだ時間がかかりそうです。なので、世界の基軸通貨はまだまだ米ドルだと思われます。
BRICSの会合は開かれていますが、ロシアの呼びかけについて真面目に受け取っている国はあまりなさそうな気がします。もちろん、ロシアの石油や穀物が欲しい国は米ドルじゃ無く自国通貨かもしくはルーブルでやりとりするかもしれませんが、準備通貨として米ドルを持ちたいのが本音だと思われます。

と、一般的な話をここまで書きましたが、実は米ドルの基軸通貨の地位を脅かしそうなモノが一つだけあると思っています。ビットコインです。デジタルゴールドと呼ばれているので金と同じ扱いのまましばらくは行くかもしれませんが、金と違ってビットコインの場合、やりとりが簡単です。もちろんUIの工夫はもっと進歩しないといけないかもしれませんが、デジタル上でやりとりできるのは大きい。条件はそろっているのですが人の気持ちがまだついて来ていないので、もう少し時間はかかりそうです。権力争いもありそうですしね。しばらく(永遠に)世界は騒がしそうです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?