薫野みるく

創作アイドルのBL妄想をしつつ小説を書くただのオタクです。誰かの生きる理由になりたい。

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マガジン

  • ポケモンを語ろう

    ポケモンについて書いた記事の一覧です。

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「ふとんちゃんにはおみとおし」

あらすじ 東京西新宿のアパートで、死後十日程度が経過した変死体が発見された。 捜査線上に浮上した、男の娘メイド喫茶『ブルージュリアン』に訪れた刑事二人は、そこで働く「彼女たち」に出会う。 ナンバーワンメイドのふとんちゃんは、絶対に当たる占い師として店で活躍しているが、その種はずばり、サイコメトラーである。 友人の宏隆の助けになりたいふとんちゃんは、その能力を知る真賢(まさちか)を巻き込み、事件の謎に迫っていく。 男の娘メイドと苦労人メガネのバディが難事件を解き明かす! 新感

    • 近況:毎日死にたいと思ってる

      断っておくが、私はとても幸せである。 裕福ではない(はっきり言ってお金がない)が家族や友達に恵まれ、3匹の猫はかわいいし、夢に向かって進んでいるし、ごはんもお菓子もおいしい。 薬で鬱を抑え込んでいるからだとしても、そこそこ元気ならそれでいい。感じなければ、ないのとおなじだ。 でも、最近きわめて明るく、死ぬことばかり考えている。 それは「いつか」は必ずやって来るから。 いつか、きっと一番先に18歳の第一王子が天国に行ってしまって。 5歳の第二王子と3歳の第二姫のことも見送って

      • 第3話 運命の出会い

        ゴク、ゴク、と喉を鳴らしながら三杯の水を飲み、勇紀はウィッグを取って大きく伸びをした。サイコメトリー能力を使うのは、かなりの集中力を必要とし、日にいくつもやっていると、さすがに身体に堪える。 おもちに聞いた話によると、ブルージュリアンが流行っているのにかこつけてか、池袋にも男の娘メイド喫茶が出来たのだそうだ。だが、いくらでも真似をすればいいと余裕を持っていられるくらいには、ブルージュリアンは独自の戦術をもっている。 まず、キャストの質が高いこと。「若い男性」が女装をして店に出

        • 第2話 ブルージュリアン

          それに触れると、指先がピリッと痺れる感覚がした。ゆっくりと目を閉じ、さらに指と手のひらを密着させる。綺麗にアイロンがかけられたバンダナの、中央の折り目のあたりに中指を置いたとき、小さな子供が泥のついたうさぎのぬいぐるみを抱き上げる映像がフラッシュバックした。そして、少女と手を繋いで歩いていく、女性の後ろ姿。おそらく母親だろう。目印になるのは、大きなプラタナスの木、鮮やかな緑色、ベンチ。 「ふぅ……」 いくつか見えたところでまぶたをあげ、幼女と見つめ合って笑う。今にも泣き出しそ

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        「ふとんちゃんにはおみとおし」

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          5本

        記事

          第1話 エテルノ西新宿202号室

          金木犀の切なげな香りが鼻孔をくすぐる秋の日、その事件は明るみになった。そして、刑事たちと、彼らはであう。まるで、この先も幾度となく再会し、力を合わせる約束を、過去に交わしていたかのように。 あたりは騒然としていた。アパートの廊下には、あちこちからそこを覗き込もうとする者もおり、道路にまで多くの野次馬が広がって、大きな声で噂話をしている始末だ。大家と知り合いらしい近隣の老人たちは、彼が哀れだと言いつつひしめきあい、向かいのアパート、さらに並びに佇む戸建てに住む若い人たちは、あ

          第1話 エテルノ西新宿202号室

          紹介企画を10作品やって思ったこと①

          昼夜逆転生活でおなじみ、薫野みるくです。 2022年8月5日より、このような企画をやっています。 web小説を書かれている女性作家さんの作品を読んで感想+αをDMで送り、YouTubeで紹介動画をアップするというものです。 募集開始前になんだかんだ言われましたが、私は私の信念にのっとって誠実に対応するまで。ということで、ありがたくも複数のご応募を頂き、先日10作品に到達しました。 まぁ、こういうのってね、やってみなければわからないことがたくさんあります。 そこで、実際に1

          紹介企画を10作品やって思ったこと①

          最近やってること

          活動報告というほどでもないんですが、私が最近やってることをわかりやすく記しておこうと思った次第です。あとは、エッセイを書いている時が一番楽しいから。小説を書くのが楽しいと思えたのは、もう十年以上前のはなし。 『異世界転生にゃんずでファイト ~ヨコハマが悪の秘密結社に脅かされてるので、パートナーと共に戦います~』の原作 小説本文は麻倉聖さんです。 世の中には、絵を描く人とは異なる「原作者」がいる漫画が多数存在します。そういうのって、たいていおもしろいんですよね。 もちろん、

          最近やってること

          いじめられっ子のきもち。

          ナルシシズム全盛期に、当時(一年前くらい)の友達に読んでもらおうと思って書いた自伝系を削除したら、半分ただのポケモン記事になってしまいました。薫野みるくです。 突然ですが、私は小説を書くのが苦手です。十年以上書き続け、時に二次創作の同人誌を出していたみるくさん。その事実を受け入れるのには、かなりの時間を要したようです。 もちろん、小説を「書く」ことは出来ます。それが比較的読みやすいものであるとも認識しています。ただ、描写力はそこそこでも、はっきり言っておもしろくない。どんど

          いじめられっ子のきもち。

          26周年の今日に思うこと

          私がポケモンを初めてプレイしたのは、「ポケットモンスター赤」でしたが、たしかその年の誕生日にママに買ってもらったと思うので、記念日時点では、私の人生にポケモンは存在しないんです。 でも、知ってはいた。のかな。何しろ26年も前のことなので記憶も曖昧ですが、毎日夢中で遊んだ思い出は、この時期になると特に呼び起こされます。 去年がちょうど25周年という区切りの年だったので、シリーズをひとつひとつ振り返ろうと思ったのに、金銀で止まってら。記事の画像をきばって撮影しようとするから、結

          26周年の今日に思うこと

          アルセウスとモンスターの名前

          どうしようかなぁ、アクション要素がなぁ、今までのジムを巡ってチャンピオンになるストーリーが好きすぎて、すぐに受け入れられない感じなんだよなぁ、とぐるぐる考えてたアルセウスを、ママに買ってもらった! 理由はもちろん、BWのジムリーダーたちの祖先? やノボリさんが出るらしいという情報から。BWリメイクの伏線がいっぱいと知れば、それを自分の目で確かめる必要がある。 いや、いま、原作も自分の小説も、めっちゃ抱えてるんすけどね……。 生活時間を正したり、起きている時に出来る限りのことを

          アルセウスとモンスターの名前

          いつもいっしょにいたいから

          2022年2月22日。にゃおにゃんにゃんにゃんにゃんにゃん。 今年はとくべつな猫の日ですね。今までに知り合った方の中には、「猫アレルギーだから猫が飼えない」という方もいて、自分がそうでなくてよかったと思ったり、さぞさみしいだろうと察したり。 私にとって「猫と暮らすこと」は、小さい頃から当たり前でした。いつもそばに猫がいて、自分の好きなタイミングでかわいがったり、気まぐれにおもちゃで遊んだりしました。 今のように「真の猫好き」とは言えなかった時代を経て、私がどのようにして進化

          いつもいっしょにいたいから

          カテゴライズされれば安心ですか?

          最近耳にするようになった「繊細さん」。HSP=とても感受性が強く、繊細な気質を持って生まれた人のことをさすんだそうだ。 ほうほう、では私も「繊細さん」ですな。 「使命感があり向上心が強い」とか、「真面目で責任感が強い」とか、「一人になる時間や空間があると助かる」とか、当てはまりまくりの、むしろこれでしかない人間なわけだが、私は何かにカテゴライズされるのが嫌いだ。だから、「同じように苦しんでる人がいて救われた」とも思わないし「『繊細さん』なんだ。人より繊細で傷つきやすいんだ。間

          カテゴライズされれば安心ですか?

          ればと思います?

          最近、よく耳にするビジネス用語? があるのですが、もしかしたらこんな辺鄙なところの記事を読んでいるあなたも、職場で使っているかもしれませんね。「ればと思います」と。 なんですか、これ。 私が一番最初に「ればと思われた」のは、第二王子を動物病院に連れて行った時でした。(※注 トップ画像は素材です。第二王子ではありません!)たぶん、生まれたばかりの小さい頃に、ウイルス性の結膜炎にかかったと推測され、今でもたびたび涙が出てしまうのです。病院で処方された二種類の目薬を点眼し、左目は

          ればと思います?

          ママのトラウマはメノクラゲ

          「出会いの赤、ともだちとの冒険」の続きです。 はじめて「ポケットモンスター赤」をプレイして、三年以上経った、1999年。ついに「ポケットモンスター金・銀」が発売された。 先日、むかし集めていたシールやカードの整理をしていたら、金銀の攻略本の予約特典のシールが出て来て、それだけ楽しみにしてたんだな~、とほっこりした。 金銀発売前に、ルギアの映画が公開されて(たしか5回観に行った)、短編にピチューほかベビーポケモンがいっぱい登場していたので、とにかくピチューは早くほしかった。

          ママのトラウマはメノクラゲ

          出会いの赤、ともだちとの冒険

          「25年分のありがとうと愛をこめて」の続きです。 私とポケモンとの出会いは、「ポケットモンスター赤」。 TVCMを何度か見て、ずっと気になっていたのだが、たしか買ってもらったのはその年の誕生日だったはず。何せ25年も前で、はじめは続編、派生ゲーム、グッズやアニメと展開するとは思っていなかったので、そのあたりの記憶は曖昧なのだ。でも、とにかく発売年の1996年のうちには、その世界に触れることが出来た。 最初に選んだポケモンはゼニガメ。トキワのもりに3%の確率で野生のピカチュウ

          出会いの赤、ともだちとの冒険

          25年分のありがとうと愛をこめて

          何から書けばいいんだろう。何をどれだけ綴れば、満たされるだろう。 本当はわかってる。「好き」の在り方に正解はなくて、人それぞれの楽しみ方があったからこそ、25年の歴史を作り上げたということも。 でも私は、悲しかった。悔しかった。初代から大好きなポケモンが、金儲けの道具として変わっていくことに、ついていけなくなった。つらい時にいつもそばにいてくれたポケモン。それこそがつらい現実となって、私を苦しめた。 自分にとって都合のいいところだけ見ていればいい、あとは知らないで構わない。何

          25年分のありがとうと愛をこめて