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「RANGE(レンジ) 知識の『幅』が最強の武器になる」とかいろんな本読んだ正月

年末年始の休みも終わり、今日から仕事始め。12月25日が2020年最終の出社だったため、大体10日間くらいの休みだったけれど、まったり休んだ結果、すっかり休みボケな感じで出社し、時間内に仕事が終わらずしっかり残業しました。

けど1日会社にいたら不思議なもので仕事の感覚を取り戻すもの。打ち合わせが続いたことも功を奏し、人とビジネスの話をする感覚を取り戻しました。我ながら、今日はちゃんと朝起きて仕事に行ったことだけでも偉いと思う。

さて、唐突ですがタイトルどおり正月に読んだ本たちを紹介します。先に断っておきますが、正月に読んで「良かった」本ではなく、「正月に読んだ本」です。良かったかどうかは本文の下の方に書きますので、騙されたと思って読み進めてください。

このネタで書こうと思った理由は、Twitterでどいつもこいつも、もといたくさんの素晴らし方々が「2020年に読んでよかった本15選」とかいう題名で素晴らしい記事を書いていたことに影響されました。余談ですが、読んで良かった本15選とか、行って良かった25の国とか、モテるために役立つ20の習慣とか、その数もはや選別できてなくない?って思うのは私だけでしょうか。たくさん書けばそりゃ読者に刺さるもの一個くらいあるよね。

かくいう私は質にこだわり、3冊だけ紹介します。本音をいうと、15選も書く体力がないです。たくさん読んだはずなのにあんまり覚えていないのは、読んでない証拠なのでしょうか。

どうでもいいですが、年末から正月にかけて割とたくさんの本を読んだ結果、人と話す習慣を忘れ今日会社でかっすかすの声で仕事しました。それだけ熱中した読書の中で、印象に残った3冊を紹介します。

※繰り返しですが、読んで良かったかどうかはあえて書きません。

RANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる

さて、早速前言撤回しますが、これはめちゃくちゃ読んで良かった本です。なんならあらゆる「読んで良かった15冊」エントリーにノミネートされていなければおかしいくらいですが、Twitterを見る限りだれも候補に入れておらず、ネットを見たら勧めているのは私かだということに気づくはずです。

この本について、いろんな見方があるとおもいますが、私的に一言で言うと「新しく何かを始めるということに遅いはない」ということだと解釈しました。

タイガーウッズとフェデラーの育ちかたの比較、ゴッホの人生の寄り道の事例から、「専門的特化型の教育や働きかたを通じて専門家や天才が生まれると思われているけど、案外寄り道の多い人間も専門家や天才になりえるよ」ということが書かれた本。(解釈間違っていたら教えてください。)

私的にはこれがかなり目から鱗というか。

つい最近も上司から「お前はいろんなことに目が移りやすい思考性だ」と言われ、なんかそれってダメなことなのかなと悩んでいたのですが、この本を読んで救われた気がしました。ゴッホなんてめちゃくちゃ遠回りして成果を出したわけですから。

もちろん「専門特化型」の人間も大きな成果を出せるのですが、たくさん寄り道をして、あらゆることを経験していくことを通じ、「応用が効く」ようになり、課題を解決したり成果を出せるということは、個人的にもかなり響きました。

というのも30歳にして別分野での転職を繰り返し、スキル溜まってないな〜とか、これまでの人生の中で一つのことを続けたって経験少ないな〜ちょうど悩んでいた次第でしたが、これまでの経験が複合的に結びついていくことで、何かが生まれそうな気がして、本を読み終わったあともワクワクした気持ちがおさまりませんでした。

T字型人間について2010年前後から流行った気がします。それを踏まえ、T字型人間ってすごい!なりたい!と思うのはおそらく間違いで、T字型人間は目指すものではなく、勝手になっているものなのではないかと、本を読んで思いました。目の前の、興味を持ったことにめちゃくちゃ打ち込む。楽しむ。悩み考える。飽きたら他のことをする。など、興味関心の幅を狭めず、広く浅く学ぶことも、人生において大事なのだなと考えさせられた本。

まあまあページ数があるのですが、読んで後悔しません。本気でお勧めするので、ぜひ読んでみてください。

最強のコピーライティングバイブル――伝説の名著3部作が1冊に

題名の通り、コピーライティングの秘訣が書かれている本です。そして題名の通り、コピーライティングの名著3冊をひとまとめにした本です。結論から言うと、結構凝縮されすぎてしまっている感はあります。あと単純にレイアウトが読みづらい。この本の存在を知らずに原著を先に読んでいた身からしたら、良い意味でいいとこ取りしている本です。若干皮肉っぽく書きましたが、エッセンスを学ぶには良い本で、イメージとしては「漫画の書かれていない『漫画で学ぶ00シリーズ』の中の一つ」って感じです。

...シンプルに「手頃」って伝えたいのですが、なんか皮肉っぽくなってしまうのはなぜでしょうか。

ザ・コピーライティングを始め、抽出元となった本館は海外では言わずと知れた名著なのですが、日本語版の訳が少し読みづらかったりします。元々英語のコピーを日本語のコピーに訳している時点ですごいと思うのですが、原著(日本語訳版)は結構無理やり訳していたり、逆に英語そのまんま訳している感があり、日本人向けにカスタマイズされておらず少し読みづらい印象を受けました。ですが、こちらの本は日本人向けに徹底的にカスタマイズされており、実際の日本企業のコピー事例を例に、原著に乗っているエッセンスを説明しているため、スッと入ってくる感覚がありました。

また、3冊の良いところを抽出しているため、時間がない時に要点だけ知りたいという人にはお勧めの本です。じゃあ実際どうやるの?的なことも少し書かれていたりするので、時間がない時に読む本としては良いかなと思いました。

この本を読んでエッセンスだけ知ったら、傑作!コピー516や、ニュースリリース大全集のような、事例がたくさん掲載されている本を読みながらアウトプットしていった方が良いかもしれません。コピーとはなんぞや、的な原点が学べる本ではなく、テクニック、その中でも特に厳選されたノウハウを学ぶには適した本かもしれません。

あとちなみに、最強のコピーライティングの本には後半に「コピーライティングの効果検証」についてのページがあり、そこは少し役に立ちました。長年効果検証をどうすれば良いのか分からなかったので、マトリクス作って仕事に活かせればと素直に思いました。

これは時間がない人向けの本ですね。

誰もが人を動かせる! あなたの人生を変えるリーダーシップ革命

森岡毅さんが個人的に好きで、今までも「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」や、「苦しかったときの話をしようか」、「確率思考の戦略論」、「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」などといった本を読んできました。中でも「苦しかったときの話をしようか」は、転職をする前に読んでかなり影響を受けた本で、友人から転職についてアドバイスを求められた時に一番初めに勧めるくらい役に立つ本です。

生き方についても本を通じてしか知りませんが、もうめちゃくちゃ好きで。

この「あなたの人生を変えるリーダーシップ革命」については、そういう意味では一発目に森岡毅さんの本を読む人にはすごくお勧めします。

ですが、特に「苦しかったときの話をしようか」など過去作を読んでいる人にとっては、すごく目新しいことが書かれているわけではないのでお勧めしません。

「どんな人でも、自分が活きるリーダーシップがある」ということが書かれた本。得意なことを見つけ、得意な場所で輝けたら最高ですよね。であればまずは自分の得意なこと(好きなこと)であったり、何を求めるために欲を出すのか知ろうよってことが書かれた本です。

本作で紹介される性格タイプのうち、私は圧倒的にT型(Thinking)の人間なのですが、T型でもT型なりのリーダーシップの出しかたがあるよ、ってことが書かれていました。まあ、それは「苦しかったときの話をしようか」にも紹介されていたのでそんなに目新しくなかったかも。。

で、結構「刀」の紹介多いなって思いました。(これは私がひねくれているだけなので割愛します...。)冒頭の欲のピラミッド的な解説をもっと深堀して欲しかったなと思いました。講演行けってことなのかな?行かないけど。

それ以上にコロナ禍の出口戦略についての話はおもしろかった。多分このひとこっちメインで書きたかったんじゃないかなと思うくらい。リーダーシッップってまさにコロナ禍のようなこの先どうなるか分からない状態の中で1人1人に求められていることな気がするし、多分そっちの話をメインに書くためにリーダーシップの話を足したんじゃないかなと思いました。これ以上言いませんが、何はともあれ「苦しかったときの話をしようか」はマジで名著です。

終わりに

冬休みになる前に、Twitterで「年末年始は14時間勉強する。年末年始に勉強した人が差をつけられる」的な根も葉もないくそツイートを見て、ああまた言ってるよと思いつつ、若干影響されてビジネス本ばかり読んでいました。(笑)かれこれ10冊くらい。そもそも14時間って何勉強してんでしょうかね。読書も入るのかなそれに。年末の勉強ってなんだ〜とか思いながら正月を過ごしました。

とりあえず読書だろうと思いましたが、結論、なんでもかんでも読めば良いってもんじゃないですね。多読も推奨派ですが、本当に役に立った本はどれくらいあったのだろうか。

私の大好きな漫画、チェンソーマンの中で、

「10本に1本くらいしか面白い映画には出会えないけど、その1本に人生を変えられたことがある」(うろ覚え)

的なことが書かれていて共感しました。読み進めながら良書に会うしかないのかな。少なくとも「RANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる」は心からお勧めします。本当の良書でした。

※ちなみに「チェンソーマン」の最新刊は今日発売です。最高でした。

でもひたすら読んだことで気づいたのは、読むことで積読を回避できるということ。読んでないから、同じ分野の本をたくさん買ってしまうのですよね。例えば私でいうと「マーケティング本」とか。読めば書いてあること大体同じなのに、読んでないから良かれと思って買ってしまう。でも、RANGEよろしく、遠回りすることでいろんなことが結びついていくことに期待をしながら2021年をスタートさせたいと思います。

「読んで良かった本15選」的なタイトルのブログを読むたびに、私のnoteを思い返してくれることに願いと感謝を込めて、2021年最初のnoteを書き終えます。次はお勧めのエッセイ集を15選書きますね。

ありがとうございました。

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